コンにちは。狐人 七十四夏木です。
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【140字の小説クイズ!元ネタのタイトルな~んだ?】
のまとめ。
その27。
文学作品の印象的な部分をピックアップ。
これで元ネタがわかれば凄い、という趣。
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元ネタの読書感想に飛びます!
521
わたしの生みの両親は仏教徒です。禁教令に従い、このままキリスト教徒として火刑にされれば、わたしは天国へ行けます。ですが生みの両親を地獄へ残し、わたし一人天国へは行けません。わたしはおん教を捨てることにいたしました。お義父様、お義母様、一緒に地獄へ……みんな悪魔にさらわれましょう!
522
この物語から学ぶべき教訓は「バカな男ほど危険な女に惚れやすい」「女にはすべて無慈悲な兎が住んでいて、男には善良な(バカな)狸がいつも溺れかかっている」などということ。年下の少女に恋をするのは勝手。だけど中年に恋する少女はお伽草紙。現実と幻想はちゃんと区別しましょうということ?
523
和尚さんが病気になり、かわりに小僧さんがお経を読みに。「キミョ、ムリョ、ジュノ、ライ」忘れないよう、小僧さんは道々読んでいった。ところが、菜種畑に兎がいて、一緒に遊んだら、お経を全部忘れてしまった。で、「むこうの、ほそみち、ぼたんが、さいた」と歌ったら、みんなくすくす笑い出した。
524
ガドルフは一本の百合の花に心惹かれる。それは彼の恋である。激しい風雨に打たれ、あの百合が折れる。百合は折れ、おれの恋は砕けたのだ。いつしか雷雨は去る。一本の百合は折れたが、他の百合たちは嵐に勝ち誇るように咲いている。また歩き出すのはいやだけど、しかたない。ガドルフはまた旅に出る。
525
与太郎は、一つ目入道を怖がらず、ロクロ首はおもしろく、鬼はおかしかったが、しかし狸には恐怖した。狸はいろいろなものに化けて怖ろしいと、お母さんに聞いていたから。人はなぜ怖いと感じるか?恐怖は学習によって生じるから。人はなぜ怖いと感じたいのか?恐怖と快楽を司る脳の部位が一緒だから。
526
金持ちそうで、立派な身なりの男から娘が求婚されて、親は大喜びだったが、娘は背筋がゾッとするような違和感を覚える。それもそのはず、男は若い女を家に連れ込んでは、その体を細切れに切り刻んで塩を振って食べていた。金に目を奪われず、女の勘を信じること、それ大事。
527
昔、大阪の町で、権助は「人は儚い。仙人になりたい」と思い、口入れ屋(現在の人材派遣会社)の番頭に、仙人になれる口入れ先を紹介してほしいと頼む。ある医者の家で、権助は医者の女房にだまされるまま、二十年間無給で奉仕することになる。そして、権助は仙人になる。つまり、その意味は……
528
お爺さんは、三十代後半の世捨て人、「俺をお爺さんと呼べ!」とか言う変わり者で、虚弱体質でニート、金持ちの親から仕送りをもらって、読書して、「俺もやるときがくればやる」とか言いながら、日々生活してる。お婆さんは、三十三歳、色黒で無学のつまらない女、もともとお爺さんの生家の召使で……
529
子供の好きな神さまがいた。雪が降った次の日、十三人の子供が遊んでいて、一番強い子が大将になり、残りの子が十二人の兵隊になって一列に並んだ。大将が号令をかける。「一ッ」「二ッ」と声が上がる。「十三ッ」。いたずらな子供たちは「十三ッ」と声がした場所を取り囲む。神様は慌てて逃げ出した。
530
弟は風の又三郎のお告げを聞き、生き残ったのは兄だけだった。風の又三郎のお告げを聞いた者は命を落とす――そんなの迷信だと思ってた。雪山で遭難した兄弟の臨死体験が描かれる。「脳内現象説」「ホログラム仮説」「電磁気仮説」「量子脳理論」――現在でも臨死体験を科学的に証明し切るのは難しい。
531
彼と彼女は家が隣同士で、毎日よそよそしく窓から顔を合わせていた。しかし夜になると、ふたりの魂は肉体を離れ、庭の黒い土の上で会った。夏が過ぎ、彼女は引っ越してしまった。庭の黒い土の上に赤ちゃんの顔ぐらいの卵を残して。彼は毎夜その卵を抱いて眠るようになるが、やがて卵の中から……
532
おんどりとめんどりに連れられ、猫と石臼と卵とあひる、とめ針とぬい針がコルベスさまの家に不法侵入し、猫はコルベスさまの顔に灰を投げつけ、あひるは水をかけ、割れた卵の殻は両目をつぶし、とめ針とぬい針は身体を刺し、石臼はとどめをさす。コルベスさまはきっと悪い人だったに違いない。ってね。
533
わたしたちはあらゆる懺悔にわたしたちの心を動かすであろう。が、あらゆる懺悔の形式は、「わたしのしたことをしないように。わたしの言うことをするように」である。
534
『あの花の名を知っている? 指をふれればぱちんとわれて、きたない汁をはじきだし、みるみる指を腐らせる、あの花の名が判ったらねえ』
535
ごろぜみ、ごつとん
でろよ。
月夜に、つちから
でろよ。
合歓の木、ねもとは
にほふよ、
花だか、土だか
にほふよ。
ごろぜみ、ころもを
ぬげよ。
月夜は、つーいと
なけよ。
536
天の川の西の岸に小さな双子の星が住んでいた。チュンセ童子とポウセ童子。双子の星の役目は、空の星めぐりの歌に合わせて、一晩銀笛を吹くことだった。ある朝、二人は西の野原の泉へ遊びに行くことにした。泉に着くと、オオガラスの星とサソリの星がやってきて、ケンカを始めた。オオガラスは……
537
ツクツクボウシの鳴き声が「ツクツク惜しい」って聞こえる理由。そこには世にも恐ろしい由来がある。昔、あるところに、欲ばりの坊さんがいた。お経を読んで稼いだお金を大きな甕の中にためていたが、泥棒にとられるのが怖くなった。そこで甕を庭に埋め、その上に樫の木を一本植えた。「樫の木よ……
538
男は夢のとおり、見知らぬ人に名づけ親を頼んだ。見知らぬ人は水の入ったコップを男に差し出して言った。「この水は病人を治せる。ただし死神を見つけなくてはならない。死神が病人の頭のそばにいれば、この水を与えて治すことができる。しかしもし死神が病人の足もとにいれば、その病人は助からない」
539
垓下の戦いで項羽を討った日の晩、劉邦の陣営では酒宴が催されていた。その場にいた漢の大将呂馬通は「項羽は英雄の器じゃない」と断言した。項羽は一切を天命でごまかそうとした。英雄とは天と戦うもの。天命を知って尚戦うもの。故に項羽は英雄ではない。劉邦は言う。「だから、英雄の器だったのさ」
540
三郎と八郎というきこりの兄弟がいた。ある日弟の八郎は川からとってきた魚を兄の帰りが待ちきれず全部食べてしまった。のどがかわいて川の水を飲んでいるうち八郎はおそろしい大蛇になった。兄は堤の上から「八郎やあ」と泣き泣き呼び、大蛇は川の中から涙をこぼして「三郎やあ」と呼ぶしかなかった。
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