強盗のおむこさん/グリム童話=怖いのは人食いの男か、女の勘か。

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

強盗のおむこさん-グリム童話-イメージ

今回は『強盗のおむこさん/グリム童話』です。

文字3000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約8分。

怖いグリム童話、残酷なグリム童話だと思った。何が怖いかって。女を細切れにして塩を振って食べる男じゃなくて、女の勘が怖い。女の観察力は男の四倍あるから、女の勘は恐い。

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

昔、粉屋の美しい娘が、金持ちそうで立派な身なりの男から求婚される。粉屋は喜んで求婚を承諾するが、娘は男を見るたびに背筋がゾッと寒くなる。娘のそんな態度に業を煮やした男は、娘を森の中の自宅へ招く。

森の入口から男の自宅までは、目印に灰がまかれていたが、娘は用心のためにエンドウ豆を落としながらその道を辿る。娘が家に着くと、壁にかけられた鳥かごの鳥が警告する。

「お戻り、お若い花嫁さん、ここは強盗の家だよ」

家の中には誰もいない。娘が地下室へ下りていくと、そこに一人の老婆がいる。老婆は、ここが人食いの強盗たちの家であると明かし、強盗たちが眠ったら一緒に逃げようと言い、それまで樽の裏に隠れているよう忠告する。

しばらく経つと、男たちが若い女を連れて地下室に入ってくる。女は泣きわめいて抵抗するも、白・赤・黄と三杯のワインをむりやり飲まされ絶命する。男たちは絶命した女の衣服をはぎとり、その体を細切れに切り刻んで塩を振って食べ始める。

強盗の一人が金の指輪をとろうとして、女の指を斧で勢いよく切断する。と、切断された女の指は宙を舞い、樽の裏でふるえている娘のひざの上に落ちる。指輪を拾いに行こうとする強盗の一人を、老婆が機転を利かせて制止し、娘はどうにか難を逃れる。

老婆は強盗たちが飲む酒に睡眠薬を仕込んでいた。強盗たちが眠り込んでしまうと、娘と老婆は一緒に家を脱出し、娘の落としてきたエンドウ豆の目印を頼りに、粉屋の家に帰り着く。娘はすべての出来事を父親に話す。

さて、結婚式の日、男は黙っている娘に、何か話をしてほしいと頼む。すると娘は、夢の話だと前置きして、強盗の家で見聞きしたことを語る。最後にその証拠として、金の指輪のはまった女の指を差し出す。

男はその場で警察に取り押さえられ、強盗たちもその後捕まり、裁判の末、全員が処刑された。

狐人的読書感想

人食いの強盗たちが普通に怖いですね。

残酷なグリム童話、恐ろしいグリム童話の一つに数えてもよいのではないでしょうか。

この物語から得るべき教訓は、「男の身なりにだまされない」「女は自分の直感を信じて行動しよう」といったところでしょうか。

お金持ちふうの身なりをしていても、借金でこしらえた身なりでは目も当てられませんし、なんとなくでしかない自分の勘が、結果的に当たってたなんてこともよく聞かれる話です。

粉屋の娘の慎重さは見習うべきものでしょうね。

勘というだけでは、婚約した男の家に行くことは避けられないにしても、道中エンドウ豆を落としてきたのは、男を見るたび背筋がゾッとする自分の感覚を信じての行動であって、それが見事に功を奏する結果に結びつきます。

とはいえ、勘が当たっていた、というのは、結果論でしかないのもまた事実であって、これを教訓として正しく実行していくのは不可能ですよね。

勘を信じて間違ってしまうこともあるわけなので、そこらへんの塩梅というのが本当に難しく感じてしまい、難しく感じたからといってどうにもできないというのが、もどかしいところでもあります。

勘というと、第六感的な、不思議な力を想像してしまいますが、自分の持つ知識や経験から得られるものが、おそらくは勘なんですよね。

勘を磨くために、知識や経験を積みたいと思いますが、しかしそれがかえって先入観となってしまい、勘を鈍らせてしまうこともあるので、やっぱり難しく思えてしまいます。

そうなってくると、今回の教訓が「男の身なりにだまされない」とか「女は自分の直感を信じて行動しよう」とか言ってみても、実際には難しいのかなって気がします。

とはいえ、「女の勘は怖い」なんてこともよく言われるわけで、一説によると、「女性は男性の四倍の観察力を持つ」とされます。

……ひょっとして、本当に怖いのは、人食いの男たちじゃなくって、女の勘ってことが言いたかったのだろうか?

なんて、考えてしまった、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

怖いのは人食いの男か、女の勘か。

狐人的読書メモ

・これは怖いグリム童話の上位に入ってくる話だという気がした。

・『強盗のおむこさん/グリム童話』の概要

KHM40。原題は『Der Räuberbräutigam』。『盗賊のお婿さん』『盗賊の花嫁』などとも訳されている。初版において強盗は王子だった。ルードヴィヒ・ベヒシュテインによる『ドイツのメルヘン集』に収録される類話では、鳥は犬二匹とされており、娘はハムを投げて犬の気をそらして家に入った。

以上、『強盗のおむこさん/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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