コンにちは。狐人 七十四夏木です。
Twitterに投稿している
【140字の小説クイズ!元ネタのタイトルな~んだ?】
のまとめ。
その24。
文学作品の印象的な部分をピックアップ。
これで元ネタがわかれば凄い、という趣。
Twitterで配信中。
回答は、
画像リンクをクリックすると、
元ネタの読書感想に飛びます!
461
はじめから諦めてるようじゃダメ? でも、はじめから諦めてるから、すばやく立ち直って、また生きていけるんじゃないの。希望は絶望の最高のスパイス。浮気されても、他人と病に可愛い子たちを奪われても、人生に過度な期待はせず、命ある限り、蛍火のように、懸命に生きて……何が悪かったんだろう?
462
彼は作家である。ひどく貧乏である。文学を追求したいと願いつつも、生活のために通俗小説を書いている。いまや小説は娯楽である。消費物である。もはや文学を追求したいなどとは流行らないのだろうか。書きたいものを書いて売れている小説家は凄いと思う。奇跡だと思う。つまり、彼は行き詰っている。
463
蟹は将来をいろいろ考え、美容師になることにした。が、客はひとりもやってこない。これからの美容師には営業力も必要なんだ。蟹は山で狸の客をゲットした。しかし、狸の体は蟹には大きく、カットに三日もかかってしまった。とても自分だけでは間に合わない。それで蟹はみんなハサミを持つようになった。
464
雪婆んごというものがいる。雪狼を操る雪童子たちを使役して、猛吹雪を起こす人外の魔物である。猫耳というものがある。現代では萌え文化の象徴と言っても過言ではない代物である。この猫耳であるが、近代文学の中で初めて出てくるのは、雪婆んごの猫耳である。猫耳好きにはぜひ知ってほしい話である。
465
猿小僧は、さらわれた天子様の子供を偶然にも救出し、褒美として王宮での暮らしや地位、着物や学問を与えられるが、しばらくして王宮を飛び出し、仲間の猿たちの待つもといた森に帰ってしまった。人間の暮らしより猿の暮らしのほうがよっぽどいいや、もう決してここを出て行かないから安心しておくれ。
466
父のために喜んで両手を切られ、放浪の旅に出た手なし娘は言った。
「私は神様以外に見捨てられた人間です」
王様は言った。
「全世界に見捨てられていても、心の美しい君を私は見捨てない」
見た目の美しさに目を奪われる王様や王子様がいれば、心の美しさを大切にする王様もいる……?
467
お金持ちになれば、挨拶さえしなかった友達が集まってきて、みんながちやほやしてくれる。貧乏になれば、誰も優しい顔さえしてみせない。人間はみんな薄情だ。友情も愛情も利害関係。与えなければ得られない。なのに、人間は与えもせずに、友情や愛情を求めようとする。それを真実の友情や愛情と信じて。
468
陰気で自堕落な生活を送っていた人が、引っ越ししたら明るくなって、仕事もバリバリするようになったっていう話。きっかけは意外と簡単なことだったりするんだけど、自分で動き出さなきゃ掴めないってこと。きっかけをただ待つんじゃなくて掴みに行こう、とりあえず行動してみようっていう話。
469
乳兄弟の絆を感じる話。同じ乳母の乳を飲んで育つ乳兄弟は、現代日本ではいないかもしれない。イスラム教圏では、乳兄弟は実の兄弟と同等とみなされ、法律で乳兄弟にあたる男女の結婚が禁止されているらしく、人間がグールの母親の乳を吸うとグールと義兄弟になる、という伝承があるそうです。
470
女の子が池にかんざしを落とす。魚がそれをパクる。そして、魚はかんざしをさせないとわかる。他の人には貴いものであっても、自分にはちっとも貴くないこともあるのだ、とわかる。ごめんなさい、さあ、かんざしをお返しします。ありがとう、ありがとう。お礼を言われるのは貴いことだとわかる。
471
私が勝つのがいいのか、敵が勝つのがいいのか……わからない。私は私に決まったように、力いっぱい戦うしかない。ああ、マジエル様。どうか憎むことのできない敵を討たなくていいように、早くこの世界がなりますように。
472
私が新聞記者をしていた頃のざんげ話。仕事で夜遅くなったので、職場近くの編集長の自宅に勝手に入り、応接間に布団を敷いて寝てしまった。翌朝、編集長の奥さんの悲鳴が響いた。編集長の奥さんは美人という評判だった。あのとき、もし編集長が留守だったら……と思うと、いまでも冷汗が出る。
473
「ハンス、女の子にはやさしく目をかけてあげるんだよ」ってママが言った。だからぼくはグレーテルの首に縄をして、子牛と羊の目をくり抜いてかけてあげた。グレーテルは怒って縄をひきちぎり、そのまま逃げてしまった。結局、グレーテルはぼくの花嫁にならなかったけど……一体何が悪かったんだろう?
474
・インド神話に登場する火神
・ディヤウスとプリティヴィーの息子(一説)
・生まれてすぐ両親を食べた(らしい)
・インドの弾道ミサイルの名称
・インドの王子に仕える黄執事。神の右手を持ち、カリー作りの天才。
・火天の怒りはスパイシー
・つまりタイトルは『〇〇〇の神』
475
「女の眼鏡は容貌の三割方低下する」って道子の兄は言ってた。「女のマスクは三割増でかわいく見える」って誰かが言ってた。人間の脳は見えない部分を勝手に補完して、美しい顔を思い浮かべる。脳の空間補完効果、心理学用語で理想化という。スキー場で普段より異性がよく見えるのもこれなんだとか。
476
万引きして警察に捕まった、出来心だった、交番で恐怖のあまりみっともなく弁解した、私は二十四年間親孝行してきた、これまで何一つ悪いことをしてこなかった、たった一度の過ちで牢屋に入れられるのはいけないこと、もっと悪いことをしている人はたくさんいる――甘ったれた意見はどこから生まれる?
477
山の中に猿や鹿や狼や狐などが一緒に住んでいました。夜がくると、みんな行燈の灯を眺めるのを楽しみにしていました。ある日、行燈の油がないことに気づきました。狐はみんなのために人間の子供に化けておつかいに行きましたが、帰り道で買った油を全部なめてしまいました。みんなはがっかりしました。
478
「四つの森があった。大昔、数組の百姓の家族がここに入植し、森の許しを得て暮らし始めた。森は彼らに木を分け与え、北風から守ってやった。村の人々は狼森や笊森や盗森に粟餅をお供えした。最近は、その粟餅も時節がらずいぶん小さくなったが、これもどうも仕方がない」と、黒坂森は語った。
479
わたしは白椿になって、わたしだった女の子を見てる。わたしよりも優等生で、家の手伝いをする女の子。わたしのような悪い子はこのまま散ってしまって、あの女の子がわたしの代わりになっているほうが、みんな幸せに違いない。神様、あの女の子が私の代わりにいつまでも変わらず幸せでありますように。
480
ある父親が一年間息子を勉強させて「何を覚えたか?」って聞くんだけど、息子は「犬がほえるとき何というか覚えました」って答える。それを聞いた父親が「わんわんだけかよ!」って怒るんだけど、息子は犬の言葉を自在に操れるようになってたっていう――子供の才能を見抜くのは親でも難しいって話?
※オリジナル小説は、【狐人小説】へ。
※日々のつれづれは、【狐人日記】へ。
※ネット小説雑学等、【狐人雑学】へ。
※おすすめの小説の、【読書感想】へ。
※4択クイズ回答は、【4択回答】へ。
コメント