道/織田作之助=きっかけで人は変われる。待つのではなく掴みに行こう!

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

道-織田作之助-イメージ

今回は『道/織田作之助』です。

文字数8000字ほどの短編小説。
狐人的読書時間は約24分。

胸を病み、陰気で自堕落な生活を送っていた佐伯、彼が文筆家として大活躍するようになったきっかけは、意外なほど簡単なことだった。きっかけ待ってない? 待ってないで掴みに行こう!

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

私の友人である文筆家の佐伯は胸を病んでおり、陰気で自堕落な生活を送っていたが、すっかり変わってしまった。

陽気でおしゃべりになり、病気も治ってしまったようで、戯曲でも映画でも評論でも翻訳でも小説でも、人の二倍も三倍も仕事をバリバリこなすようになった。

本人いわく、胸の病なんてものは気持ちの持ち方一つ、人間の性格は急にがらりと変わるはずもなく、陽気な性格のものは生来そういう素質をもっているわけで、あの頃の自分は陰鬱な殻をかぶっていたにすぎず、その殻を脱ぎ捨てるきっかけとなったのは、アパートを移るということだった。

佐伯の住んでいたアパートは立地が悪く、日が射さず、年中ジメジメしていて、不健康な住まいだった。普通に考えて早く引っ越すべきところであったが、佐伯にはそれがなかなか容易にできなかったらしい。

そんな最悪の部屋に居続けるのもいたたまれなかったのか、佐伯はよく街へ出ていた。しかし、街へ行くための道、そして街自体も汚く陰気な印象が拭えず、佐伯の孤独を慰めてはくれなかった。

佐伯がのちに語ったところによれば、すべての原因はその道にあったのだという。

ある秋の日、佐伯はアパートの裏口で拾った夕刊で、知人が戦争で亡くなったことを知り、ふといつもとは別の道を通ってみようという気を起こす。その道は駅とは正反対の方向ゆえ、ひょっとしたらバス停があるかもとは思いつつ、いつも足が向かない道であった。

その道のほうへ歩きだして見ると、佐伯はいつもの自分とは違う奇妙な驚きを感じて、わくわくした。その道の風景が佐伯には快く、先にはやはりバス停があった。

街からの帰り道、佐伯は車にひかれて息も絶え絶えな仔犬を見かけ、最後まで生きようとする姿に勇気づけられたという。佐伯のいうきっかけとは、このとき掴んだものだろうか、と私は思った。

狐人的読書感想

住環境が人の性格を一変させてしまうくらい重要なものだというのはたしかに頷けますね。

日当たりが悪く、騒音がひどいマンションに住み続けるよりも、明るく静かなところに一刻も早く引っ越してしまったほうが、精神衛生上良くて、仕事もプライベートもうまくいくでしょう。

引っ越しの費用がかかっても、そちらのほうがお得だと頭ではわかっていても、めんどくさかったりもったいなかったりで、なかなか引っ越しできないという気持ちは、想像に難くないように思ってしまいます。

この辺り、すぐに動ける人と動けない人と、けっこう分かれる気がするのですが、どうでしょうね? 引っ越しが好きだという人もいれば、なかなか重い腰が上がらないという人も多いのではないでしょうか?

ちょっと話が逸れるかもしれませんが「とにかく何か行動してみる」というのは、やる気を出す方法としては大変いいことなのだと聞いたことがあります。行動しようとするその瞬間、ドーパミンが分泌され作業興奮という状態になり、意外と作業が捗るんだとか。

勉強しなければならないとき、やる気になるまで待つよりは、とりあえず机に向かってみるといい、みたいな話だったと記憶しているのですが、やっぱり机に向かうやる気が出るのを、待ってしまう自分がいるんですよね……。

この小説でも、佐伯が引っ越しをするきっかけとなった出来事が書かれていて印象に残っています。それは、いつも街へ行く道を変えるということ、そして車にひかれて息絶えそうな仔犬を見たことでした。

きっかけって、運命的な感じを受けますが、しかしよくよく考えてみると、ほとんどあとづけって感じがしないでもないんですよね。

うまくいった出来事を振り返ってみると、あれがきっかけだったのだと気づく、みたいな。

人間、いつもきっかけを待っているような気がしますが、やっぱり待つだけではズルズル時が流れていくばかりで、何事もまずは行動してみることが一番なのかもしれません。

――とは思いつつ、やっぱり行動できない自分がいる、今回の読書感想でした。

読書感想まとめ

きっかけで人は変われる。待つのではなく掴みに行こう!

狐人的読書メモ

・意外と簡単なことがきっかけだったりするよね。

・本当は陽気な人が陰気な殻をかぶってその素質を隠しているのかもしれない、ということは普段あまり意識したことがなかった。いつも物静かでもお酒を飲むと陽気になる人とかは、本当は陽気な人なのかもしれない。

・『道/織田作之助』の概要

1943年(昭和18年)『文藝』にて初出。のち2004年(平成16年)『世相・競馬』(講談社)に収録。本作の佐伯は『四月馬鹿』の武田麟太郎に通じるところが感じられた。

以上、『道/織田作之助』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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