眼鏡/織田作之助=あざとかわいい女子、メガネで理想化、それ国木田!

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

眼鏡-織田作之助-イメージ

今回は『眼鏡/織田作之助』です。

文字数1700字ほどの短編小説。
狐人的読書時間は約5分。

タイトルと著者名で検索したらDEAD APPLEコラボの迷ヰ犬達ノ眼鏡出てテンション上がった! 主人公はメガネでテンション上がったあざとかわいい女子! メガネで理想(化)? はキャラ違うか?

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

道子は学校の視力検査で近視とわかり、メガネをかけることになり、テンション下がったふりをしたが、本当はテンション上がっていた。

これでカゼや大ケガのときみたいに、みんなに注目してもらえる、しょんぼりしていたら慰めてくれるかしら、しゃきんとしていたら似合ってると褒めてくれるかしら……

道子が家の鏡の前でメガネをかけたり外したりしていると、兄がやってきてひやかしていく。

女のメガネは誰がかけたって容貌の三割方は低下する、本当に頭のいい人間はメガネなんてかけない、うんぬん。

まもなく兄はメガネをかけたひとと結婚する。道子が以前の話を蒸し返すと「僕のお嫁さんの容貌は、三割方落ちてもキレイだろ」などとのろけられる。

そんな兄嫁は結婚式の晩、悲しそうにしていた。一月ほどして仲よくなった頃、道子はそのことを尋ねてみた。

兄嫁は一番の友達を結婚式に呼べなかったのが悲しかったという。まもなく、その友達から結婚式の招待状がきて、理由がわかる。

兄嫁と友達は、一生結婚なんかしないと約束していた。しかし兄嫁はその約束をやぶってしまった。以来、友達と顔を合わせるのも怖かったというが――でももういいわ、このひとだって結婚するんですもの。

兄嫁は急にメガネを外して、そっと涙を拭いたかと思うと、ぺろっと舌を出して、幸せそうに笑った。

狐人的読書感想

『眼鏡 織田作之助』で検索したら、『映画「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」コラボメガネ』が出てきて、狐人的にテンション上がってしまいました(笑)

そんな(?)今回の、織田作之助さんの短編小説『眼鏡』は、わずか1700字ほどの短さの中にも、道子、道子の兄、兄嫁――主要登場人物三人のキャラクターが立っているのが印象に残ります。

道子はメガネをかけて学校に行ったらみんなに注目してもらえるとか、けっこうあざといことを考えてますよね。

最近は、アナウンサーの新井恵理那さんやモデルの滝沢カレンさんのような女子を「あざとかわいい女子」とかいうらしく、これは男子からも女子からも愛されるキャラクターなんだそうです。

ぶりっ子っぽいのにいやな感じがなく、自分をしっかり持っていて素直で、なんだか守ってあげたくなるのが、あざとかわいい女子なんだとか。

道子、あざとかわいい女子? みたいな。

道子の兄は典型的な理論派男子ですよね。

「女のメガネは誰がかけたって容貌の三割方は低下する」って、メガネ女子を敵に回すようなこと言ってますが、現代では「メガネがダサい」というイメージは薄れてきているように思い、メガネはファッションとしても定着している感がありますよね。

道子の兄に対抗して、理論に理論で返すのならば、顔の一部分を隠すことでかわいく見える効果というものがあります。

たとえばマスクをつけると三割増でかわいく見えるみたいな。

人間の脳は見えない部分を勝手に補完して見る性質を持っていて、マスクなどで口や鼻、輪郭などの大部分を隠すと美しい顔を思い浮かべてしまいます。

これは科学的には脳の「空間補完効果」によるもので、心理学用語では「理想化」(理想か!)と呼ばれる現象です。

まあ、メガネではほとんど顔は隠れないので、これを適用して語るのはちょっと無理があったかもしれませんが、しかし顔を隠すファッションってタートルネックやマフラーくらいのもので、あまりこれってものがない気がします。

理想化がを利用したオシャレなアクセサリーが開発できれば、ひょっとして大ヒットか? などと一瞬思いましたが、具体的なアイデアは出てきませんでした。

最後に、兄嫁はこの物語で一番印象に残った人物像です。

「一生結婚なんかしない!」と互いに約束し合った友達がいて、その約束をやぶってしまったから合わせる顔がないって、まじめか! って、思わずツッコミを入れたくなりましたが、まあ、わかるような気もします。

きっと男関係で相当いやなことがあったとか何かで、けっこう本気の約束だったのだとしたら、そこまで思いつめてしまうのも頷けるかな、みたいな。

でも、まもなくその友達から結婚式の招待状がきて、またその友達との友情が再開できると思った兄嫁の涙といたずらっぽい笑顔が、すごく素敵で印象的なんですよね。

短いけどいい話読んだなあ、みたいな、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

あざとかわいい女子、メガネで理想化、それ国木田!

狐人的読書メモ

・コンタクトレンズが普及しているのは便利だからという認識なのだが、あるいはメガネがダサいから、といった理由も考えられるのだろうか?

・『眼鏡/織田作之助』の概要

1943年(昭和18年)6月、『令女界(6月号)』にて初出。1976年(昭和51年)『定本織田作之助全集 第六巻』(文泉堂出版)収録。文スト映画コラボメガネに感激。いい話が読めて感動。

以上、『眼鏡/織田作之助』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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