狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『水の精/グリム童話』です。
文字数700字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約1分。
お前たちは私のために働くのだ。泉に落ちてしまった兄と妹は、水の精のブラック労働に我慢できず、逃げ出した。仕事を辞めたとき、逃げたのか進んだのか、考えることある?
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
兄と妹が遊んでいて泉に落ちてしまった。泉の下には水の精が住んでいた。
「お前たちは私のために働くのだ」
水の精は女の子には紡ぐための粗末な亜麻を渡し、男の子には木を切り倒すための刃の悪い斧を渡した。二人は一生懸命働いたが、石のように固い団子しか食べるものを与えられなかった。
子供たちは我慢できなくなって逃げ出した。日曜日の礼拝から帰ってきた水の精はすぐに追いかけた。子供たちは遠くに水の精の姿を見た。
女の子はブラシを後ろに投げた。ブラシは何千何万もの棘のある大きな山になった。水の精は苦労してその山を這い登った。
男の子は櫛を後ろに投げた。櫛は千の千倍も歯のある大きな山をつくった。しかし水の精はこの山をも登って追いかけてきた。
女の子は鏡を後ろに投げた。鏡の山ができ、とてもつるつるしていたので、ついに水の精はこの山を越えることができなかった。
水の精は「家に帰って、斧を取ってきて鏡の山を割ってしまおう」と考えたが、鏡を割る前に子供たちは遥か遠くに逃げてしまった。
水の精は再び自分の泉にとぼとぼと戻るしかなかった。
狐人的読書感想
兄と妹が水の精にブラック労働させられる話? 粗末な亜麻だったり切れ味の悪い斧だったり、悪い道具で仕事をさせられ、石のように固いパンしかもらえなかったら、たしかに逃げ出したくもなるだろうな、って気がします。
アニメ業界とか、安い給料や悪い労働環境でも好きな仕事なら続けられるはずだ、とはいえ、やっぱり限度はあるんだろうなあ……、みたいな。
しかし、どんな仕事だってやりがいは見つけられるはず、ともいいますし。
仕事を辞めるのを、逃げたと言うのか、それともつぎの挑戦のために進んだとするのか、とはいえ、逃げるのは悪いことなのか、先に進んだつもりでまったく進めていなかっただとか、なかなか考えさせられるところなんですよね。
いずれにせよ、自分を納得させることが大切なのでしょうが、それがなかなか難しく感じてしまい、……っていうか、自分で書いておきながら、そんな話ではない気がした、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
水の精にブラック労働させられる話?
狐人的読書メモ
・『水の精/グリム童話』の概要
KHM79。原題:『Die Wassernixe』。
以上、『水の精/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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