コンにちは。狐人 七十四夏木です。
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【140字の小説クイズ!元ネタのタイトルな~んだ?】
のまとめ。
その1。
文学作品の印象的な部分をピックアップ。
これで元ネタがわかれば凄い、という趣。
Twitterで配信中。
回答は、
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元ネタの読書感想に飛びます!
1
少年が少女をソリに誘う。
マフラーがハタハタはためく。
風がビュウビュウ耳を過ぎる。
「ぼくはきみを愛してる」
少女は胸がドキドキした。
風の唸りが消えた。空耳だったのかも。
「どうだった?」
「もう一度」
「どうだった?」
「もう一度!もう一度よ!」
泣きそうになって少女は別れた。
2―A
日照りが続いた。
池は干上がり田は枯れた。
村人達の怨嗟の声。
百姓の子、太郎はあるものを作った。
『雨雨雨雨 雨を降らせろ我が創具 もしも降らせぬその刻は 嘘つき坊主と名を書いて 猫の玩具にしてしまう』
その夜、稲妻を伴う大雨が降った。
これが曇天の呪術師、阿部太郎最初の呪術とされる。
2―B
大雨が続いた。
川は溢れ、大洪水が起こった。
村人達の怨嗟の声。
百姓の子、太郎は喜んで生贄となった。
しかし神はこれを喜ばなかった。
『照る照る坊主照る坊主 明日天気にしておくれ もしも曇って泣いてたら 空を眺めて皆泣こう』
この詩は幻の一番と伝えられる。
3
『いったい徹夜というものは壮年健康な時ほど疲労が激しいようである』
最近徹夜がしんどくなってきたひと挙手願います。とあるデータによると「徹夜がしんどくなってきた年齢」の上位は20代前半が占めています。記憶は睡眠によって整理・定着されます。一夜漬けの勉強はできればお控えください。
4
「…というわけで乙女のキッスが必要なのです」
「わかったわかった。乙女のキッスな」
「あ、ちょっと待ってください!乙女のキッスならぜひそちらのお姫様に…」
「ん?じゃあ早くしてやれよ」
「……」
「乙女のキッス早よ早よ!」
「ウォール」
「え?」
「デス」
「ぎゃあああ」
5
『久助君の胸に、今年になってから初めての、( ① )がやってきたような気がした』
問.( ① )には季節を表す漢字一字が入ります。最も適切な漢字を答えなさい。
(中学入試の国語の問題としてよく取り上げられるそうです)
6
彼は熟考して注文した。
「ホワイトモカフラペチーノ、ベンティ、エスプレッソ2ショット、キャラメル、チョコチップ、豆乳、コーヒーロースト増量で」
そしてドリンクチケットを出した。
「この店で一番高いの」
十二、三歳の少年だった。万札だった。
彼は背を焼かれるような何かに責められた。
7
ある夏の夜のこと。夫婦水入らずで街を散歩。夫は浮き浮き。妻はそっけない。「新しい靴でも買ってやろうか?」妻は黙ったまま返事もしない。長いこと歩いたけれど、妻にとって夫と街を歩くことは、ちっとも楽しみなことではなかった。昼間も夕飯の買い物で来たし。
(現実ってこんな感じ?)
8
兄さん。あなたと私は兄弟なのです。母は今私の妻をしているあの方です。我ら三兄弟力合わせて日本を救えと母は言いました。男性衰微の時代。他の男はダメです。まずインフレを止めねば。お札の顔が髭だらけのおっさんではダメです。女性の笑顔です。これを正すため今から長兄のところへ参りましょう!
9
ベチュラ公爵の館。
「この部屋に入ってみよう」
「トラップに気をつけてね」
「わかってる…お、ぶどうだ。食べよう」
「き、狐君…」
「仔牛も食べろよ、蜂蜜の匂いもするから」
「…うん…おいしい」
「はっ!索敵スキルに反応あり」
「き、狐君!」
狐は逃げ出した。ヘルバ伯爵が現れた!
10
夕飯の後。砂浜を歩く。
「昼間この砂浜に牛車が通ったんだ」
「よかったですね」
「ああ、ほら、鈴の音だ」
「あたしのぽっくりですよ」
妻の足元は着物の袂の中に見えない。
「君はもう大人じゃないか」
「今夜あたしは子供になってぽっくりを履いてるんですよ」
砂浜には波の音ばかり――。
11
女性が袖口を胸に重ねて、
「秋の歌」
と言い出したら、
止めてください。
秋は枯葉の落ちる季節。つまり「秋の歌」とは「自ら命を…」という暗示。彼氏との別れ、悲しい出来事…そんなとき気遣いの言葉をかけてください。そっと。やりすぎはいけません。
小説の神様は恋愛の神様でもあったの?
12
3月:09日、12日、15日、22日
4月:05日、25日
5月:15日、21日
「この日あいつから一通ずつメールがきたんだけど、なんなんだろうね? LINEあるし、普段メールなんてしないのにね。……内容? べつになんてことない内容だけど……」
(暗号を解読せよ)
13
「お母さん人って風邪で死ぬの?」
「ないとは言えないわ」
もう3日も学校休んでる。
「ロコちゃん?」
「は?何で?」
「ロコちゃん家に用事あるから訊いといてあげる」
「余計なことすんな」
翌日。
「私のこと心配してたんだって?」
あのおしゃべり!
「あ、ありがとね」
「…おう」
14
姫は美しかった。隣国の貴族に嫁いで男子を産んだ。夫が亡くなり、姫は二人の貴族に、その身を差し出す。やがて王もそれに加わる。姫の子は耐えかねて王を弑する。他国の侵略。姫の子は処刑される。姫の行いは子の栄達を願ってのことだったという。その後も姫は男達を転々とする。
(姫は悪女か?)
15
私:ダメか。奴め、俺の顔を見てやがる!
魚:…ミミズから針が見えてるって。
私:こっちが見える…あっちも見える…おもしれえ!勝負!
魚:…
私:食い逃げされた!
魚:魚の教育は進歩してる。ミミズの後には人間がいる。
私:ふん、明日こそ!
魚:やれやれ。
彼等の戦いの日々は続く――
16
30歳のとき、恩人の無理な勧めに逆らえず、ある家の娘婿として養子に入った。しかし妻に耐えられず、息子を連れて家を飛び出した。息子は姉に預け、それ以後再婚せず独身者のまま、とうとう60歳に。そんな事情で近しい身寄りもない。
(初出は1908年。この頃からソロ社会の兆しがあった?)
17
魔法使い?かぼちゃの馬車?あたしを助けてくれたのはハシバミの木と小鳥さんよ。イメージと違う?そう?腕の筋肉?そりゃあ毎日家事してれば嫌でも筋肉くらいつくわ。水汲みとか。一人で何往復も。大変だった。そう。お義母さまとお義姉さまたちにいじめられて。ちゃんと報いは受けてもらったけどね。
18
『彼は人気者になら誰とでも会いたがった』
人、それを「みいちゃん・はあちゃん」と云う。ミーハーの人はブランドや芸能人が好き。人に流されやすい。人に流されてしまう心理は「多数派同調バイアス」。和を重んじる日本人の美徳か、災害時や裁判員制度の弊害となるか。一長一短。
19
古代エジプトに名もなき魔導書が存在した。8歳で神々の系譜を論じ、15歳以降あらゆる魔術と呪文に通じた大賢者たる皇子。彼はその魔導書を読んで木偶となり一生を終えた。魔導書は皇子の手によってネフェルカプターの墓所へ封印された。ゆえにこの魔導書は、現在に至るまで誰にも知られてはいない。
20
シーン16 アクション!
飾り窓の中の鬼百合の花。ただし後ろは暗である。鬼百合の花の下に垂れている蕾もいつか次第に開きはじめる。
カット!
シーン17 アクション!
「わたしの美しさを御覧なさい」
「だってお前は造花じゃないか?」
カット!
……
シーン78 アクション!
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