狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『三人の見習い職人/グリム童話』です。
文字数3000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約6分。
悪魔と契約すると身を滅ぼすっていうけれど、助けてくれることもあるみたいです。相手が誰であれ信じることが大切なのかも。悪魔でも信じる者は救われる?
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
昔、いつも三人一緒の職人がいて、旅の途中で悪魔に出会った。悪魔は「自分の言うことを聞けば、金や仕事に困ることはない」と三人に言った。三人は自分たちの魂をとられることを怖れたが、悪魔には他に狙っている魂があると聞き、悪魔の依頼を受けることにする。
悪魔の依頼とは、人に何を聞かれても、最初の職人が「おれたち三人みんなだ」、二番目の職人が「金と引き換えに」、三番目の職人が「そのとおりだ」と答え続けることだった。
たくさんの金をもらった三人の職人は、悪魔の指示である町の宿屋に泊まった。三人は、宿屋の主人が話しかけても同じことしか言わず、たくさんの支払いをするので、周囲や主人から気がおかしいのだと決めつけられる。
そんなところに大商人も泊まり合わせており、おかしな三人組に金を盗まれては大変だ、と宿の主人に大金をあずけるが、主人に命を奪われてしまう。
主人は、同じことしか言わないのをいいことに、三人の職人に罪を着せる計画を立てていた。三人の職人は裁判を受けることになった。
「商人の命を奪ったのはおまえたちか?」
「おれたち三人みんなだ」
「どうしてそんなことをした?」
「金と引き換えに」
「自分たちの罪を恐ろしいと思わないか?」
「そのとおりだ」
三人の職人は処刑されることになり、宿の主人も関係者として見届けることになった。三人が断頭台に引かれていくとき、突然馬車がやってきて、窓から白い布がふられた。みんなはそれを見て恩赦の合図だと思った。
馬車からは紳士になりすました悪魔がおりてきて、三人の職人に「もうなんでも話してよい」と告げる。三人は宿の主人が真犯人である旨を裁判官に伝える。裁判官が調べさせると、主人に命を奪われた者たちが宿の地下室にぶらさがっていた。
宿屋の主人は首を切られ、悪魔は「ほしい魂が手に入った」と告げて、三人に一生暮らしていけるだけの金をわたした。
狐人的読書感想
悪魔が人間を助けてくれるようなストーリーラインって、グリム童話では珍しいように思います。悪魔の誘惑にものってみると、たまにはいいことがあるということなんですかね?
三人の職人がなぜ悪魔の言うことを信じる気になったのか、ちょっと不思議でした。悪魔は宿屋の主人という悪人の魂をほしがっていたので、自分たちに危害がおよぶことはないだろう、ってことだったんですかね?
大ピンチの裁判シーンでも悪魔を信じ切って言われたとおりにできたのはすごいことだと感じます。
信頼する相手が悪魔だって信じる者は救われる、ってことなのかな(?)とか思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
あくまでも信じる者は救われる?
狐人的読書メモ
・『三人の見習い職人/グリム童話』の概要
KHM120。原題:『Die drei Handwerksburschen』。
以上、『三人の見習い職人/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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