化物丁場/宮沢賢治=化物丁場は自然破壊する人間へのメッセージ?

狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

化物丁場-宮沢賢治-イメージ

今回は『化物丁場/宮沢賢治』です。

文字数6000字ほどの随筆。
狐人的読書時間は約15分。

化物丁場とは何か? 何度も崩落する線路敷設工事の現場のこと。たしかにただの自然災害だとは思えない現象はある。それらは自然破壊をする人間への、地球からのメッセージなのか?

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

軽便鉄道に乗った私は、鉄道工夫が「雫石、橋場間、まるで滅茶苦茶だ。……」と話しているのを聞き、より詳しい話を聞きたいとその鉄道工夫に話しかける。雫石から橋場の間では線路の敷設工事が行われていたが、何度工事しても崩れてしまうことから「化物丁場」と呼ばれていた。そこは雨が降っても崩落が起こり、雨が降らなくても崩落が起こる――技術者は地層の不釣り合いが原因だと説明するが、工夫たちは納得できない。まるで自然を破壊する人間へのメッセージであるかのように、崩落は起きるのだ。

狐人的読書感想

『化物丁場』というタイトルから、何か妖怪的な化物が出てきて、怪異譚的な話なのかなあ、と想像しながら読んでいたのですが「自然の脅威=化物」ということのようでした。

たしかに、台風とか自然の脅威を化物のように感じることはありますね。最近は地球温暖化のせいで気候が変わってきている、なんていわれたりして、ゲリラ豪雨とか頻発する台風なんかは地球から人間へのメッセージなのかな、なんてふと考えたりします。

まあ、地球温暖化は地球のリズムなんじゃなかろうか? なんて話もあったりしますね。べつに人間の出す二酸化炭素が最大の要因なのではない、という話ですが、しかしそれならそれで人間が悪くなくても自然の脅威は発生するということで、化物っぽくはあるんですよね。

台風が来るとわくわくする、とまでは言いませんが、安全な家の中で寝ていたらいつの間にか去っている印象はあって、最近は自然の脅威を感じることも減ってきているような気がします。

とはいえ、自然はやっぱり美しいばかりではなくて「恐ろしいものである」という認識も持っていなければならないんでしょうね。

そんなことを思わされた、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

化物丁場は自然破壊する人間へのメッセージ?

狐人的読書メモ

・人間は地球にとってのがん細胞であって、地球の自浄作用としての自然の脅威がありうるのかとか、なんだかSFっぽいことをふと思った。

・『化物丁場/宮沢賢治』の概要

宮沢賢治の随筆。未発表。大正12年頃の作。大正11年7月の雫川洪水を取材しているという。ここから初稿は大正11年8月頃と考えられる。

以上、『化物丁場/宮沢賢治』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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