狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『月夜のけだもの/宮沢賢治』です。
文字数5000字ほどの童話。
狐人的読書時間は約11分。
檻の中の獅子が見回りに出かけ、さまざまな動物に出会い裁定を下す話だが、動物園の動物たちが同じ夢を見ていたというオチ。何か深い意味がありそうにも思えるのだが……。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
月夜、わたくしが獅子の檻の前のベンチに腰かけると、夢想の中、獅子がフロックコートを着て、金頭のステッキを持ち、野原の見回りに出かけて行く。道中、白熊や狐や狸や象に出会い、それぞれの問題に裁定を下す。狸を無実にし、白熊を助け、いたずらな狐を象の弟子にしたところでみんなは目を覚ます。みんな檻の中にいる。
狐人的読書感想
社会風刺的な作品なんですかね? なんとなくリーダーの姿勢や教育を与えることについて書かれている気がしましたが、案外そんなに深い意味はない作品なのかもしれません。
(とはいえ「みんな檻の中にいる」というオチはなんだか深い感じがします)
深い意味はなくても幻想的で純粋に楽しめる童話だと思いました。
「わたくし」が見ている幻の情景といった感じですが、最後まで読んでみると動物園(あるいはサーカス?)の動物たちが同じ夢を見ていたような終わり方をしています。
なんだか不思議なお話でした。
狐がずる賢キャラなのは童話の定番なのですが、狐人的には狐がいいやつだとより楽しく読めます。『手袋を買いに』みたいな?
深そうでそうでもないのかもしれない、どこか心に残るような、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
集団で同じ夢を見るという現象。
狐人的読書メモ
・集団で同じ夢を見るという現象は興味深いと思った。実際にそういった体験談もあるにはあるっぽい。
・『月夜のけだもの/宮沢賢治』の概要
生前未発表。大正10年頃の執筆か? 草稿には手入れのあとがあり、念入りな推敲がなされた模様。社会風刺的、あるいは純粋に楽しむための幻想的な童話である。
以上、『月夜のけだもの/宮沢賢治』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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