狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『深呼吸/新美南吉』です。
文字150字ほどの詩。
狐人的読書時間は約1分。
クリームのようなにおい、ソーダ水のように冷たく、リンゴのように清い。それが空気。空気がおいしいって言うけれど、味覚の95%は嗅覚? 深呼吸には美肌効果やダイエット効果がある。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
(今回は全文です)
『深呼吸/新美南吉』
クリームのやうににほふから、
――朝の空気はにほふから、
通風筒は深呼吸。
とても一ぱいすひこんだ。
ソーダ水のよにひやいから、
――朝の空気はひやいから、
煙突もする深呼吸。
とても一ぱいすひこんだ。
りんごのやうにきよいから、
――朝の空気はきよいから、
お窓もからと深呼吸。
とても一ぱいすひこんだ。
狐人的読書感想
朝の空気を「クリーム」「ソーダ水」「りんご」とたとえているのは、すてきな感性だと思いました。
よく「空気がうまい」とか言ったりしますが、(空気がうまいってなんだよ……)って思ったりするんですよね。
とはいえ、匂いが味に密接にかかわっている、というのはわかる気がします。風邪で鼻がつまっていたりすると、味がわからなくなったりしますしね。
味覚は、舌で感じる味だけではなくて、のどごしだったり匂いだったり、「複数の感覚が混ざり合ったもの」なんだそうです。
一説には「味覚の95%は嗅覚である」という話もあって驚いてしまいましたが、たしかに味に対して嗅覚が担っている部分は大きいような気がします。
あと、二酸化炭素や窒素酸化物よりも、酸素の含有量が多いと、人は空気をおいしく感じるみたいですね。山や森の空気がおいしい、みたいな。
酸素を体内に多く取り込むのは、なかなか重要なことのようで、生物の成長にも影響を与えているらしく、魚の養殖で酸素量を30~40%増しにして検証してみたところ、大きさが倍になったという話もあります。
人間では、酸素が成長ホルモンの分泌を促すことによる「美肌効果」、基礎代謝がアップすることによる「ダイエット効果」などあるみたいです。
酸素を多く取り込む最も簡単な方法が「深呼吸」ですが、これを腹式呼吸で行うと、腸などの内臓の働きを活発にして、さらに「便秘解消」「冷え性改善」といった効果もあるらしく、たかが呼吸と侮りがたいところがあります。
ちなみに深呼吸のやり方は、
①鼻からゆっくりと吸い、お腹を膨らませるイメージ
②限界まで吸ったら、数秒息を止める
③口をすぼめ、できるだけ小刻みに長く息を吐く
この流れを10回ほど繰り返す。といった感じです。
(これは「腹式呼吸」のやり方で、「お腹で呼吸する」ってどうやってやるの? 胃で呼吸するってこと? ずっと疑問に思っていたのですが、どうやら横隔膜をお腹のほうまでより深く下げて行う呼吸法をいうみたいですね)
とはいえ、腹式呼吸などは意識的な呼吸法であって、それはすなわち「不自然な呼吸」になるので、じつはいつも無意識で行っている自然な呼吸が一番だって、批判もあるみたいです。
空気の味も、呼吸法も、結局気の持ちようなのかな……と、せっかく調べたのに身も蓋もなく思ってしまった、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
体にいい深呼吸効果、空気がおいしい理由。
狐人的読書メモ
・いまでは酸素は人体にとって有益で、二酸化炭素は地球にとって有害というイメージがあるが、昔は酸素は猛毒で、酸素の発生により20億年前の生物がほぼ絶滅してしまったという話がある。高濃度酸素は酸素中毒を引き起こす毒ともなりうる。
・『深呼吸/新美南吉』の概要
1931年(昭和6年)10月、『赤い鳥』にて初出。さわやかな詩。
以上、『深呼吸/新美南吉』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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