まずはあいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
忘却探偵シリーズ第8弾、『掟上今日子の旅行記/西尾維新』です。
今回は一言の読書感想と多言な読書メモになっております。
読書をより楽しめる、一助になればこれ幸いです。
つぎにあらすじ
(今回のあらすじは帯より拝借)
帯の表のあらすじ
初めまして。
怪盗の掟上今日子です。美しき忘却探偵と
冤罪体質の青年を待ち受ける、
大胆不敵なパリの罠!
帯の裏のあらすじ
「エッフェル塔をいただきに参上致します。――怪盗淑女」
不穏な犯行予告を阻止するため、パリに招かれた忘却探偵の掟上今日子。
しかし怪盗の真のたくらみは、今日子さん自身にエッフェル塔を盗みださせることで…!?
奪われた記憶と華麗なる罠。
助手役を担う隠館厄介は、怪盗の魔手から今日子さんを救えるか?
名探偵vs.怪盗のタイムリミット・ミステリー!
一言の読書感想
今回はあえて一言で。
「二文字書き換えるだけで、まっさかさまにストーリーラインをひっくり返す、そのアイデアがいい!」
多言な読書メモ
西尾維新 さんの『掟上今日子の旅行記』を徹底解剖(?)します。
(少し意味が違うかもしれませんが……)
ちょっと分からなかった日本語
(語彙力のなさを痛感……)
・p.021 『ボーンヘッド』(bonehead)
ばか者、まぬけ、愚か者の意。野球用語では投球ミスなどの判断の悪いプレイを指す。
・p.057 『ヴィラン』
悪役。映画、テレビドラマ、舞台演劇、小説などに登場する悪人の役。
・p.065 『果然』
はたして。はたせるかな。予想が目前の事実となり現れる様。
・p.106 『なんともかとも』
形容しがたい様。
・p.110 『ラテラルに読む』
横に読む……?
p.160 『オミット』
除外すること。
p.162 『ハンガーストライキ』
ストライキの一種で断食を行う。マハトマ・ガンディーによって始められた「飢餓(ハンガー)によるストライキ」。
p.186 『ブレスト』(brainstorming)
集団によって新しいアイデアを発想する会議方式。
ちょっと分からなかったフランス語
(語学力のなさに絶望……)
・p.007 『こ……こまんたれぶー?』(Comment allez-vous)
「ご機嫌いかがですか」
・p.043 『Je ne sais comment vous remercier!』
「なんと、お礼を申し上げればよいのか!」
・p.057 『Apportez-moi la carte,s’il vous plait』
「ワインリストを見せてください」
・p.064 『A votre sante!』
「乾杯!」
・p.179 『Bein!』
「まさに!」
・p.196 『Oui』
「はい」
・p.204 『Merci beaucoup』
「ありがとう」
ちょっと気になったこと
(発想力の凄さに脱帽……)
南極以外でも南半球にはペンギンがいる国がある(南アメリカ、アフリカ南部、オーストラリア、ニュージーランド)。以下一例。
- 西オーストラリアのパース近郊にあるペンギン島にいる「フェアリーペンギン」。
- ニュージーランド、オタゴ半島のダニーデンという街の近郊にあるペンギンプレイスにいる「イエロー・アイド・ペンギン」
- 南アフリカ共和国のケープタウンのビーチにいる「ケープタウンペンギン」
- エクアドル、ガラパゴス諸島にいる「ガラパゴスペンギン」(最も赤道に近い場所にいるペンギン)
――など。
ちなみに、北極にペンギンがいないのは、暑くて餌の少ない熱帯海域、赤道を越えられないため。南極にホッキョクグマがいないのも同様の理由。
・p.034 『オーギュスト・デュパンではなく、アルセーヌ・ルパン』
「C・オーギュスト・デュパン」はエドガー・アラン・ポー さんの小説(『モルグ街の殺人』、『マリー・ロジェの謎』、『盗まれた手紙』の三作品)に登場する探偵。
「アルセーヌ・ルパン」はモーリス・ルブラン さんの小説(『アルセーヌ・ルパンシリーズ』)に登場する怪盗。
モーリス・ルブラン さんは、エドガー・アラン・ポー さんの影響を受けていると語っており、デュパンとルパンの名前が似ているのも? しかしルパンの創作過程については無意識での産物とのことなので……。
・p069 『「私の愛するパリの中で、エッフェル塔が見えないのは、この場所しかない」と言って、頻繁にエッフェル塔内のレストランを訪れていた、エッフェル塔建設に反対していた文豪』
19世紀、フランスの小説家、ギ・ド・モーパッサン。まさか重要な伏線になっていたとは……。
・p.071 『エッフェル塔のダイヤモンドフラッシュ(シャンパンフラッシュ)の時間』
日没後、ライトアップを開始して、毎時0から5分間、午前1時まで。
・p.097 『f分の一の揺らぎ』
「規則正しさ」と「不規則さ」がバランスよく調和したパターンのこと。人を癒す効果があることから、睡眠導入にも利用できる。ロウソクの火、そよ風、小川のせせらぎ……、電車の揺れなども。
パフスリーブは袖付けと袖口にギャザーを入れて膨らませた袖。ネグリジェは17世紀フランスで使われ始めた婦人用の寝間着。ネグリジェの語源は、フランス語の「neglige」。動詞「negliger」(無視する)、形容詞「neglige(e)」(だらしない)から、だらしない服装を意味するようになり、寝間着や部屋着を指すようになった。
・p.124 『殺しと善人の金には手を出さない』
テレビアニメ『新ルパン三世』第63話で言ってたルパン三世の信念。
・p.124 『プロメテウスの船』
思考実験。テセウスの舟のこと? ある物体の構成要素をすべて入れ替えたとき、はたしてそのものに同一性はあるのか? たとえとして、人間の細胞が10年ですべて新調される、ゆえに十年前の自分と十年後の自分は同一人物といえるだろうか。
・p.145 『試着室を利用した誘拐事件。都市伝説? or 漫画?』
あるブティックの試着室に入った女性が、いつまで経っても外に出てこない。一緒に来た夫、恋人、友人などが店員に訊ねると、「そんな客は来ていない」と返されてしまい、そのまま行方知れずとなる「忽然と客の消えるブティック」という都市伝説がある。また、漫画は多分、北条司 さんの『シティーハンター』。ブティックで着替え中に失踪した友人を探すエピソードがある。
・p.156 『ロゼッタストーンのように(文面を見比べる)』
比喩表現。ロゼッタストーンには同一の文章が三つの書記法で記されている。
・p.179 『ジュール・ヴェルヌ』
『八十日間世界一周』と『海底二万マイル』は矍鑠伯爵曰く、同一人物の作品とは思えない。隠館厄介曰く、『月世界旅行』、『十五少年漂流記』、『地底旅行』も。読んでみたい作品。
・p.182 『エッフェル塔と自由の女神の設計者は同一人物』
『エッフェル塔』の設計者、ギュスターヴ・エッフェル さんは『自由の女神』の設計にも携わっている。
・p.184 『札幌テレビ塔と名古屋テレビ塔が同一人物のデザイン』
建築構造家である内藤多仲 さんのデザイン。ちなみに、通天閣(2代目)、別府タワー、東京タワー、博多ポートタワーを加えて、「タワー六兄弟」と呼ばれている。
・p.189,p.211 『エッフェル塔の設計思想』
万博のため。軍事施設としての無線塔。テレビ・ラジオの電波塔。じつはエッフェル さんは無線通信技術の発展を予見していた? エッフェル塔はもともと赤かった。赤は「友愛」の色。自由の女神。「自由」の色は青。フランスの国旗は「赤と白と青」のトリコロール。友愛の国フランス(赤)と自由の国アメリカ(青)、その間に挟まれた世界(白)。地球を平等に包む、そんな未来を設計した。平等の塔、ゆえに高さも低さもない。……すばらしい発想。
(ちなみに平等について深く考えさせられた小説。
⇒小説読書感想『蠅 横光利一』デスノートのリュークも言ってた「死は平等だ」)
・p.200 『絵の上手い下手の見極め方(漫画原稿の話)』
裏から透かして見て、左右反転された状態でも同じように見えるほど、完成度の高い原稿。
・p.206 『素人は真似をする、天才は盗む』
・p.207 『東京タワーが赤くペイントされているのは……』
航空法で決まっているから(昼間障害標識)。ちなみに「じゃあ東京スカイツリーは赤くなくていいの?」といった疑問に対する回答は、昼間障害標識の代わりに「高光度航空障害灯」が設置されているから。
・p.212 『エッフェル さんはエッフェル塔に住んでいた!?』
ちなみに去年(2016年5月~6月)にエッフェル塔に宿泊できるキャンペーンがあったと知ってなおビックリ! またやるのだろうか……。
・p.215 『エッフェル塔内にあるレストラン』
ミシュラン1つ星レストラン『Le Jules Verne』(ジュールベルヌ)
ちょっと前作をチェック
忘却探偵シリーズ第8弾、『掟上今日子の旅行記』の中で語られた前作のお話をチェック!
・p.036 『五日連続で徹夜して、強引に記憶や推理も連続させた、とある事件』
・p.083 『探偵であることがしっくりくる』
・p.088 『シャワーの最中に寝てしまった』
忘却探偵シリーズ第1弾、『掟上今日子の備忘録』をチェック!(第四話「失礼します、今日子さん」と第五話「さようなら、今日子さん」)
・p.059 『推理にあたって行き詰った今日子さんが、わざと誤ったプロフィールを自分の肌に書いて、それを記憶がリセットされた状態で読み解く、……備忘録の裏技』
忘却探偵シリーズ第7弾、掟上今日子の家計簿をチェック!(掟上今日子の叙述トリック)
・p.062 『今日子さんのファンを自任するジャーナリスト・囲井都市子』
忘却探偵シリーズ第6弾、『掟上今日子の婚姻届』をチェック!
・p.72 『今日子さんがボディーガード(警備員)を雇った作品』
忘却探偵シリーズ第2弾、『掟上今日子の推薦文』をチェック!
以上、『掟上今日子の旅行記/西尾維新』の読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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