小人の靴屋/グリム童話=ある日小人を見つけたらどうする?

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

小人の靴屋-グリム童話-イメージ

今回は『小人の靴屋/グリム童話』です。

文字2400字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約6分。

小人を見つけたけど裸だった……。小人から招待状がきたけど……。小人に子供を取り替えっ子されちゃった……。さて、どうする、どうなる? ちなみに、フラスコの中の小人の錬成法は……。

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

第1話

貧しい靴屋がいた。もう明日作る一足分の靴皮しか残っていなかった。翌朝、靴屋が仕事にとりかかろうとすると、すでに一足の見事な靴ができあがっていた。驚く靴屋だったが、まもなく客がやってきて、その靴をとても気に入り、通常よりも高いお金で買っていく。このような出来事が繰り返されて、靴屋はとうとうお金持ちになった。

クリスマスも近いある夜、靴屋の夫妻は、誰がこんなよいことをしてくれるのか、確かめようと真夜中に隠れて見張りをした。すると、二人の裸の小人が靴を作って去っていった。夫妻は二人の小人に服をプレゼントしようと話す。

ある夜、小人たちが仕事にとりかかろうとすると、靴皮のかわりに服を見つける。飛び上がって喜び、急いで服を身に着けると、小人たちはドアから外へ出て行き、二度と靴屋を訪れることはなかったが、その後の靴屋の人生は順風満帆だったという。

第2話

昔、働き者のメイドのところに、小人の招待状が届いた。招待状には、子供の名づけ親になってほしいと書かれていた。メイドは迎えの小人に導かれて、小人の谷へ行き、無事役目をはたした。小人たちがお礼の宴をするというので、メイドは三日そこで楽しく過ごしたのち、主人の家へ帰る。が、主人の家には見ず知らずの人たちが住んでいて――小人の谷の三日は、現実世界の七年で、主人はすでに亡くなっていたのだった。

第3話

ある母親が小人たちに子供をとりかえられてしまう。小人たちが置いて行った子供は、目がギョロギョロして頭が大きく、ガツガツ飲み食いするだけで何もしない。困った母親が隣のおばさんに相談すると、おばさんはあるアドバイスを母親にする。母親はそのアドバイスに従い、鬼子をかまどの上にのせて、二つの卵の殻でお湯を沸かす。鬼子は「卵の殻でお湯を沸かすなんて見たことがない」といって笑い出し、すると小人たちが大勢やってきて母親の本当の子供をかまどの上にのせて、鬼子を連れて帰っていった。

狐人的読書感想

小人と聞いて、ちょっと見てみたく思うのは、きっと僕だけではないでしょう。小人にどんなイメージを持っているかは、人によって違うような気がします。

小人といえば、「白ひげでだんごっぱなのおじさん」をイメージしてしまうのですが、間違いなくディズニー『白雪姫』の小人ですよね、これ。

ドワーフと言うんでしょうか、「白ひげでだんごっぱなのおじさん」は、一般的なイメージだと思うのですが、白雪姫を助けてくれる「よい小人」という印象もまた強いような気がします。

今回のグリム童話『小人の靴屋』は、それぞれ独立した三つの話で構成されており、第1話には「よい小人」、第2、3話には「恐い(ような)小人」がそれぞれ登場しています。

第1話の小人は、貧しい靴屋のかわりに靴を作ってくれて、貧しい靴屋をお金持ちにしてくれます。

自分が寝ている間に仕事をしてくれるなんて、「ぜひうちにも来てほしい!」と思うのですが、突然全裸で現れても目のやり場に困るというか、困惑を隠せない気がしてしまいますね(困惑するポイントは全裸じゃない気がしてしまいますね)。

目のやり場に困るからといって小人に服をあげてしまえば、小人たちは広い世界に飛び出していくがごとく、我が家からは去ってしまうことになるので、お礼をするにしても服だけはあげられないという気がしますが、そんなことを考えてしまう奴のところに、小人は来ないのかもしれませんね。

第2話は、小人の招待と歓待を受けたメイドが、小人の谷で三日間過ごして家に帰ってみると、現実の世界では七年もの月日が経っていたという――ちょっとやるせない話でした。

決して小人に悪意があったとは思えないので、これは「小人と人間とは相容れない存在である」というようなことが描かれているように感じます。

空想の小人と現実の人間だけの話ではなくて、現実の動物同士でも越えられない種族間の垣根があることを思いました。

第3話は、正直意味がよくわかりませんでした。

自分の子供が鬼子と「取り替えっ子」されてしまうというのは恐ろしいですし、目がギョロギョロして頭の大きな鬼子もまた恐ろしいですし、しかし恐ろしいからといって子供を火のついたかまどにのせる母親もまた恐ろしいですね。「卵の殻でお湯を沸かすのがおもしろい」と笑う鬼子はやっぱり恐ろしいですし、それで本当の子供を火のついたかまどの上にのせていく小人も恐ろしいですし――

本当、誰も彼もただただ恐ろしいだけの話です。

「取り替えっ子」はよくないとか、自分の本当の子供じゃなくても見た目が醜くても、ちゃんと自分の子供は育てるべきだとか――そういった意味が込められているんでしょうかね?

いずれにせよ、小人って「恐おもしろい」と感じた、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

ある日小人を見つけたらどうする?

狐人的読書メモ

・小人は創作のモチーフとしてもおもしろい。

・「フラスコの中の小人」と呼ばれるホムンクルスもまた興味深い。ホムンクルスを錬成しようとしたのはパラケルスス(テオフラストゥス・フォン・ホーエンハイム)だった。

・パラケルススの著書『事物の本性について』にはホムンクルスの錬成法が書き記されている。フラスコの中に男性のアレと馬糞(腐敗の糧となる堆肥)を入れて置き、40℃くらいの高温(馬の胎内温度)多湿を保っておくと、40日ほどで有機物の腐敗の中から、肉体を持たない透明な生命体が誕生する(……思念生命体?)。

・こうして生まれたホムンクルスは、さらに40週の間、血の犠牲を払い続けることで、妖精や悪魔のような神秘の知識と強い生命力を持って活動し続けるという。

・『小人の靴屋/グリム童話』の概要

KHM39。原題『Die Wichtelmänner』。三種の小人の話。あるいは小人の見方が変わるかもしれない、大変興味深いグリム童話である。

以上、『小人の靴屋/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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