随筆読書感想『武士道の山 新渡戸稲造』必読のビジネス書・自己啓発本!

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コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。
(「『狐人』の由来」と「初めまして」のご挨拶はこちら⇒狐人日記 その1 「皆もすなるブログといふものを…」&「『狐人』の由来」

今回の随筆読書感想は『武士道の山 新渡戸稲造』です。

ふむ、新渡戸稲造さんですか。恥ずかしながらお名前を知っているレベルの知識しか持ち合わせておらず(こんなのばっかりですが)。

なので、新渡戸稲造さんがどんな人なのか、ちょっと調べてみました。本題の読書感想の前に少しお付き合いください。

簡単に言ってしまうと、新渡戸稲造さんは、明治から昭和初期にかけて、日本の教育関係で多大な功績を残した方のようです。国際連盟事務次長を務めて、世界平和に尽力したことでも有名だそう。

一番わかりやすいのは、前の五千円札の肖像画の人、といった説明でしょうか。いまやほとんど見られませんよねえ。発行されたのが1984年(昭和59年)とのことで、現五千円札の樋口一葉さんが2004年(平成16年)からなので、たぶん実際に見てはいるはずなのですが……あまり記憶にありません。皆さんはいかがでしょう? そういえば、千円札は今の野口英世さんの前は、前回ブログ記事(⇒小説読書感想『変な音 夏目漱石』変な音は恋の音?)で取り上げた夏目漱石さんでした。こちらもはたして……。

ちなみに、お金の原価というものをご存知でしょうか。

一万円札=22.2円、五千円札=20.7円、二千円札=16.2円、千円札=14.5円、五百円玉=30円、百円玉=25円、五十円玉=20円、十円玉=10円、五円玉=7円、一円玉=3円

となっています。

一円玉と五円玉の価値が原価割れしとる、とか、やっぱり重厚な感じのする五百円玉が一番原価高いんだあ、とか、二千円札全然見ないんだけど……、とか――これだけ見ても、いろいろと思うところがあって、おもしろいですねえ……。

余談過ぎましたか。しかし、日本で二番目に価値のある貨幣の肖像画だった人が、新渡戸稲造さんと聞けば、その凄さも自ずと伝わろうというものです(伝わってる?)。

そんな新渡戸稲造さんの『武士道の山』について、今回は書こうとしているわけなのですが、新渡戸稲造さんの一番の著書といえば、『武士道の山』ではなく、そのまま『武士道』というものがあって、これは日本人の精神や考え方といったものを「武士道」として外国に紹介したものだそうです。なので、原文は英語――、僕からしたら考えられないことなのですが、高学歴を誇る新渡戸稲造さんならではと言えるでしょうか。外国語ができる人というのは、なんとなく無条件で尊敬してしまえるところがあるように思ってしまいます。

今回の『武士道の山』は、この『武士道』における入門編のような書物とのこと。kindle版で4ページ、文字数でも2000字ほどの読み物なので、入りとしてはとっつきやすくも思えますが……、なにせ言い回しが古いので、読み進めるのが結構難しかったです。ただ、大まかなところは理解できたので、それほど問題ではなかったともいえるのですが……、しかしながら、これが長文だとかなり厳しいとも感じました。

僕が『武士道』の山を登るのは、もっと先のことになるかも……。

とはいえ、『武士道の山』については読了したので、できる限り簡潔に書いてみたいと思います。お付き合いいただけたら幸いです。

『武士道の山』は、武士という身分を、さらに5つの階層に分けて論じています。この5つの階層を、頂上に向かう山の各部分にたとえて、述べていくのですが――すなわち、

「ふもと」→「山腹」→「高地」→「山頂付近」→「山頂」

の5つです。

では、下から順番に見ていきましょう。

・「ふもと」
匹夫の徒、一兵卒。ただ腕力が強いだけの乱暴者、戦にあっては頼もしくも、平時にあっては無法者となります。

・「山腹」
下士官。一隊を率いる統率力はあれど、その態度は尊大にして不遜。親分であることを好み、他より抑圧されることを嫌います。戦場にあっては兵を率いて勇猛に戦うも、平時にあっては横暴な役人となります。

・「高地」
将校。一兵卒のように野蛮でもなく、下士官のように傲慢でもありません。誌や小説を好むなど文化的な一面もありますが、科学などには興味を示しません。仲間には好かれ、部下には威張り、上司には媚びを売るようふるまいます。この位置にいる武士が最も多く、ここに至ってようやく武士道の新参者といえます。

・「山頂付近」
将軍。尊敬される人格を備え、常に威厳を保ち、自信を失いません。部下からは愛され、上司からも一目置かれる存在です。親切聡明で、誰もがこの人の言葉に頷きますが、この人がいなくなってしまうと、その言葉や、その言葉が喚起した思いというものも、一緒に人々の心から消え去ってしまいます。

・「山頂」
至高の武士。女性と間違えられてしまうほど、柔らかい空気を漂わせています。そのため凡人と見られてしまうことも。誰とでも親しくして、態度は優美、愛情に満ち溢れています。「山頂付近」の将軍とは異なり、この人が去ったとしても、多くの事柄を人々の心に残します。学があるのを自慢せず、恩を着せず、説明せずとも納得させて、助けずともこれを助け、施さずに救い、薬を用いず癒し、論破せずとも心服させます。この人たちの微笑が、力を失った魂をも蘇生させ、この人たちの無邪気な態度は、罪のある良心さえも、その純潔性を羨ましがらせます。この人たちの涙は、人々の重荷を洗い去ります。まさに聖人ですね。

……なんだか戦略シミュレーションゲームのユニット紹介みたくなってしまいましたが、いかがですか? それぞれの階層に、喚起させられるイメージやキャラクターなんかが、あったのではないでしょうか(僕は「山腹」のところで、なぜかドラクエ3のカンダタを思い浮かべてしまいました)。

さらに、この構図は、なにも「武士道」のみならず、たとえば現代日本における会社組織にも当てはめることができるのではないか、と僕は思います。

「ふもと」=新入社員、「山腹」=先輩社員、「高地」=中間管理職、「山頂付近」=会社役員、「山頂」=社長。

みたいな。

「ふもと」=新入社員、「山腹」=先輩社員、「高地」=中間管理職、まではまさに現代日本の会社に当てはめても、ぴったりとはまる気がしないでもありませんが、「山頂付近」=会社役員と「山頂」=社長は、はたして……といった感じでしょうか?

しかしながら、戦後の社長(僕の中では、最近、岡田准一さん主演の映画が公開された百田尚樹さんの『海賊とよばれた男』のイメージ)と、『武士道の山』の「至高の武士」のイメージは合致します(ちなみに、『海賊とよばれた男』の国岡鐡造のモデルは、出光興産創業者の出光佐三さんです)。

(ん、そういえば、『海賊とよばれた男 百田尚樹』の「小説読書感想」書いてない気が……)

パナソニックを一代で築いた松下幸之助さんの本なども、現代会社経営者の方々が、バイブルとして挙げることも少なくないですよね。

そう考えてみると、『武士道の山』も、日本の社会を構成する一員としての心構えが書かれた必読すべきビジネス書や自己啓発本ととらえて読んでみてもよさそうです。

(この流れで偶然知ったのですが)「士魂商才」という言葉が「武士道」の精神から生まれたことを考えてみても、「武士道」は日本の会社経営における骨子ともいえます。

今の自分が、『武士道の山』のどの辺りにいて、まさに書かれている通りの人物像なのか、はたまた違うのか――、なんてことを考えてみてもおもしろそうですね。かく言う僕は未だ武士になれず……。

ここまで読んでくださった方の中には、「山頂」の至高の武士の在り方が、まさにイエス・キリストさんと同じではないか! と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、新渡戸稲造さんも、至高の武士のいる「山頂」は、キリスト教徒のいる場所と同じだといって、『武士道の山』を結んでいます。クリスチャンであった新渡戸稲造さんは、「武士道」と「キリスト教」に多くの共通点を見出していたということで、この辺りに注目してみても、あるいは別の楽しみ方ができるかもしれませんね。

(ここから雑談です)

さて。「武士道」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?

小説、映画、ドラマ……と、「武士道」をモチーフとして扱っている作品はいまや山のように(『武士道の山』だけに)あるのでしょうが、僕としてはやはり漫画を思い浮かべてしまいます。

武士とは切っても切れない「刀」(刀なのにね)は、漫画やラノベをはじめ、いまや作品作りには欠かすことのできないカッコいいガジェットですよね。

確か『ワンピース』のゾロが、ビビに「Mr.ブシドー」とか呼ばれていましたよね。これは二人が出会ったとき、ビビがゾロの名前を知らなかったために、便宜的に付けた呼び名で、呼び方を変えるタイミングを逸したため、ビビの中で定着してしまった呼称なのだそう。

「Mr.ブシドー」といえば、『機動戦士ガンダム00(セカンドシーズン)』にも登場していたような……「ミスター・ブシドー」でしたか、ガンダムシリーズではおなじみの、シャアにはじまる仮面の人でしたね。

あと、「山頂付近」の部分を読んで思い浮かべたのは、『るろうに剣心』(るろ剣)の緋村剣心。漫画原作の実写化映画(剣心役の佐藤健さんははまり役でしたね)が、珍しく大ヒットしていたので、興味を持ったのですが。とてもおもしろい漫画でした。

此処ここに在りては、汝を迎うるに、すこぶる柔和なる民族の毫も軍人的ならず、その容貌態度殆ど婦人に類するものあり。汝は彼らを見て武夫なるや否やを疑わんとす。

これが、「山頂付近」の項で前述した、女性と間違えられてしまう……云々の原文引用なのですが、まさに剣心そのもの。あまり「武士道」を感じさせる作品ではなかったように思っていましたが、「強きをくじき弱きを助ける」といった精神は、今にして思えば「武士道」に通じるものですよね。新たな発見をした思いになりました。

しかして。こうして小説や漫画や映画の話をしていると、すごくその作品を読みたく、あるいは見たくなってきますよね。僕はこの感覚が結構好きだったりします。

そろそろしめます(しまらないしめなのですが)。

今回、『文豪ストレイドッグス』&『文豪とアルケミスト』に、読書感想で紹介した小説の著者を、絡めて話してみようのコーナーは、残念(?)ながらありません。新渡戸稲造さんは『武士道』といった名著を残されてはいますが、小説家(すなわち文豪)ではないようなので、登場していないのも当然の結果と言ってよいのでしょうが。ただし、今後登場するかもしれない! といった希望的観測くらいは許されるでしょうか? ということで、今後に期待。

以上、『武士道の山 新渡戸稲造』の随筆読書感想でした。

岡田准一さん主演! 祝映画公開! 百田尚樹さんの『海賊とよばれた男』!

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今回のブログ記事に関連付けた漫画
・『ワンピース』



・『るろうに剣心』

新渡戸稲造さんの登場ははたして……? 『文豪ストレイドッグス』はこちら。


最後までお付き合いいただきありがとうございました。

それでは今日はこの辺で。

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