小説仲間におすすめ!『白の闇』1番失いたくない五感は?

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。
(「『狐人』の由来」と「初めまして」のご挨拶はこちら⇒狐人日記 その1 「皆もすなるブログといふものを…」&「『狐人』の由来」

五感。

視覚・聴覚・触角・味覚・嗅覚。

皆さんは、
もしも五感のひとつを、
失わなくてはならないとしたら、
いったいどれが一番嫌でしょうか?

僕は、
圧倒的に、
視覚を失いたくないのです。

なぜならば、
視覚を失ってしまっては、
小説が読めない!

まあ、
オーディオブック、
という手があるかとは思いますが。

小説が書けない!

ただし、
口述筆記という手があるかとは思いますが。
(ブラインド、タッチ、でも書けるでしょうか?)

しかし、
この思いは、
理屈じゃないのです。

やはり、
自分の目で見て、
小説を読みたい、
自分の目で見て、
小説を書きたい。

というわけで、

ジョゼ・サラマーゴさんの、
『白の闇』は、
ある日車で信号待ちをしていた男性が、
突然目の前が真っ白になってしまい、
視覚を失ってしまうところから、
物語がはじまります。

そして、
その男性を助けた別の男性が、
その男性を診察した眼科医が、
その眼科医院にいた人々が、
つぎつぎに失明していく。

感染症のように、
どんどん拡大していく、
原因不明の失明。

政府は最初の感染者たちを、
かつて精神病院だった建物に隔離します。

政府の対応は後手に回り、
感染者は爆発的に増えていき、
隔離施設となった精神病院では、
人がすぐいっぱいになり、
失明した人々のケアはもちろん、
食料の配給さえ充分に行われず、
視力を失った人たちは、
トイレでまともに用を足すこともできず、
建物の中は汚物まみれとなり、
人間の欲望は剥き出しにされ、
やがて、
食料、なわばり、性欲をめぐる争いが起こります。

院内はまさに地獄と化していく。

そんな中で、
ひとりだけ目の見える女性がいた。

彼女だけがひとり、
そんな地獄を見つめることになる。

と、
おおまかなあらすじは、
このような感じなのです。

人間性というものが、
いかに薄い氷の上に、
乗っているものであるか、
といったようなことを、
まざまざと見せつけられる、
そんな作品なのです。

内容自体がとてもすばらしいのですが、
ジョゼ・サラマーゴさんは、
この作品において、
独特の手法を用いています。

まず登場人物たちには名前がない。

ただひとり目の見える「医者の妻」、
「医者」、
「最初に失明した男」、
「最初に失明した男の妻」、
「サングラスの娘」、
「斜視の少年」、
「黒い眼帯の老人」などなど、
登場人物たちは象徴的に示されている。

そして、
「」(かぎかっこ)を一切用いずに、
会話を表現する文体。

一見すると、
ひどく読みづらいように、
思われるかもしれませんが、
そんなことはありません。

最初は、
戸惑いを覚えるかもしれませんが、
読み進めていくうちに、
すらすらと、
自然に文章が、
頭の中に入ってくることに気がつきます。

学ぶべきところが非常に多いのです。

さすがノーベル文学賞作家。

『アルファポリス』『小説家になろう』
『エブリスタ』『カクヨム』など、
小説投稿サイトで小説を書く、
あるいは小説投稿サイトで小説を読む方々は、
ライトノベルのような、
よりエンターテインメント性の強い作品を、
求めているかとは思いますが、
とくに、
小説を書く仲間たちには、
小説の勉強のためにもぜひおすすめしたい、
作品なのです。

僕ごときが紹介するとは、
おこがましいことではあるのですが
(ジョゼ・サラマーゴさん、ごめんなさい)、
おすすめなのです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

それでは今日はこの辺で。

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