腕利き四人兄弟/グリム童話=世界の半分をお前たちにやろう。

狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

腕利き四人兄弟-グリム童話-イメージ

今回は『腕利き四人兄弟/グリム童話』です。

文字数3800字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約8分。

長男は泥棒、次男は星占い師、三男は猟師、四男は仕立て屋になり、竜からお姫様を助けて、国の半分を手に入れる、腕利き四人兄弟の物語です……ドラクエ?

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

貧しい父親に四人の息子がいた。息子たちが大人になると、父親は「世の中に出て、手に職をつけなさい」と言った。息子たちは四つの分かれ道にさしかかり、4年後の再会を約束して、それぞれの道を進んでいった。

息子たちはそれぞれ師となる男と出会い、長男は泥棒、次男は星占い師、三男は猟師、四男は仕立て屋になり、再会した。その後、四人の兄弟は家へ帰り、それぞれの技を披露すると、父親はとても喜んだ。

しばらくして、国で大きな騒ぎが起こった。王様の娘が竜にさらわれ、『娘を取り戻した者には、娘を妻として与える』というおふれが出たのだ。四人の兄弟は姫を助ける旅に出た。

四人の兄弟はそれぞれの技を使い、協力して姫を竜から助け出した。王様は「お前たちの一人に娘を妻にやろう」と言い、四人は誰が一番救出の役に立ったかで口論を始めた。

これを見かねた王様は、兄弟に国を半分ほうびとして与えることにした。兄弟はこの決定を喜び、生涯父親と一緒に幸せに暮らした。

狐人的読書感想

長男は泥棒、次男は星占い師、三男は猟師、四男は仕立て屋と「手に職をつけるのが大事」というのは、現代にもいえる教訓のように思えます。

竜にさらわれたお姫様を助けに行って「世界の半分をお前たちにやろう」的な展開は、あの王道RPGを彷彿とさせるところです(童話のほうが古いので、たぶんそっちのほうがモチーフとなるのかもしれませんが……)。

一人の女性(姫)を巡り、四人兄弟のドロドロ争奪戦がはじまるのかと思いきや、代わりに国の半分で納得してしまうあたり、ちょっとひっかかりを覚えてしまいましたね。

四人仲よく国を統治すれば、利益を分配できて争う必要もなく平和的な解決と言えますが、姫と結婚すれば一人でひとつの国を治められるわけですし、それに単純に姫と結婚したいとは思わなかったのかな?

みたいな疑問が残ります。

そういえば、めずらしく姫の美しさが描かれていなかったですし……ひょっとして、そういうこと?

などと思ってしまった、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

世界の半分をお前たちにやろう。

狐人的読書メモ

・『腕利き四人兄弟/グリム童話』の概要

KHM129。原題:『Die vier kunstreichen Brüder』。

以上、『腕利き四人兄弟/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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