狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『悪魔とそのおばあさん/グリム童話』です。
文字数3000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約7分。
給料が少なくて脱走した兵士たち。そんな状況は現在の労働者にだってあてはめるられると思う。すべての人間がお金を気にせず生きられる日はくるのだろうか……。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
昔、大きな戦争があり、給料が少なかったので三人の兵士が脱走した。しかし周りを軍隊に囲まれてしまい、三人は大きな麦畑に隠れて、それ以上逃げられなくなってしまった。そこへ火の竜が飛んできて、三人を助け出した。
火の竜は悪魔だった。悪魔は三人を助ける条件を出していた。
「お前たちを助けてやる。さらに、ふればいくらでも金が出る鞭をやろう。だから七年後、お前たちはおれのものになれ。ただそのときになぞなぞを出す。それに答えられれば、見逃してやるぞ」
命がかかっている状況だったので、三人の兵士は悪魔の条件をのむしかなかった。
兵士たちが鞭を使ってぜいたくな旅をして、七年があっという間に過ぎようとしたとき、困った三人はひとりのおばあさんに出会った。三人はおばあさんに事情を説明すると「森の中の小屋を訪ねよ」との助言をもらう。
三人のうちの一人が、その小屋を訪ねると、悪魔のおばあさんがいた。悪魔のおばあさんは兵士から話を聞いて、穴倉に隠れるように言った。
「自分が悪魔と会話をして、なぞなぞの答えを引き出すから、それをよく聞いておくんだよ」
やがて悪魔が帰ってきて、おばあさんと話をはじめた。その会話の中に出てきたなぞなぞの答えは「地獄の食事は、尾長猿の肉をクジラのあばら骨のスプーンで食べ、ワイングラスは馬の足首だ」というものだった。
こうして三人の兵士は悪魔のなぞなぞをクリアした。悪魔は去り、その後も三人は悪魔の鞭を使って、楽しく暮らした。
狐人的読書感想
給料が少なくて逃げ出したくなるきもちって、なんか共感してしまいますね。もちろん昔の方がよほどひどかったのでしょうが、いまでもそういうきもちはあるんだよなあ、なんて思ったりします。
すべての仕事が機械化されて、人間がお金を気にせず暮らしていける世の中が、将来訪れるのか否か、気になるところです。
さて、悪魔と契約して魂を奪われそうになり、なぜか悪魔のおばあさんが助けてくれる話は、他にもあったように思います。なんで悪魔のおばあさんが助けてくれるのか、謎に思った記憶があります。
仕方のない状況で悪魔と契約してしまう、ということは、人間ならば誰にでもありそうなことであって、そういった状況には「悪魔のおばあさん」のような救いが用意されている、あるいは用意されていてしかるべき、といったような意味が含まれているのでしょうかね?
結局いくらでもお金が出てくる悪魔の鞭が欲しいと思ってしまった、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
悪魔の鞭が欲しい。
狐人的読書メモ
・『悪魔とそのおばあさん/グリム童話』の概要
KHM125。原題:『Der Teufel und seine Großmutter』。
以上、『悪魔とそのおばあさん/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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