狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『貧乏人と金持ち/グリム童話』です。
文字数4000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約8分。
見返りがあるなら人に親切にするのは簡単だが、見返りなく人に親切にするのは難しく感じてしまう。見返りがなくても、持っていなくても、人に親切にできる人になりたい。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
貧乏人と金持ちが向かい合わせの家に暮らしていた。そこに神様がやってきて、一晩泊めてもらおうと、最初に金持ちの家に向かった。神様は、金持ちなら大した負担にならないだろうと考えたが、いろいろ理由をつけて断られてしまった。つぎに貧乏人の家に行くと、そこの夫婦は貧しいなりにできる限りのもてなしをしてくれた。
神様は貧乏人の願いを3つ叶えてあげることにした。貧乏人の願いは「亡くなったら天国へ行くこと」「生きている間健康で食べ物に困らないこと」の2つで、3つ目は思いつけないということだった。神様は貧乏人に代わって3つ目の願いとして大きな家を与えた。
そのことを知った金持ちは馬に乗って慌てて神様を追いかけた。そして昨夜神様を泊めなかった言い訳をして、つぎには必ず泊めることを約束し、強引に神様に3つの願いを叶えてもらえるよう頼んだ。
帰り道、願い事を考えながら馬に乗っていると、突然馬が暴れ出して制御できなくなった。「お前なんか首の骨を折ってしまえ!」と叫ぶと、その通りになった。それが1つ目の願いになった。
金持ちはケチだったので、馬の鞍を担いで歩きはじめた。残り2つの願いをどうしようか、考えながら歩いていると、いまごろ妻は家で気楽にしているのだろうと思い浮かんできて腹が立ち、「あいつなんかこの鞍に乗ったまま降りられなくなってしまえ!」と叫んでしまった。背負っていた鞍が消えた。これが2つ目だ。
家に帰ると、妻が鞍から降りられなくて泣きわめいていた。金持ちは妻を鞍から降ろすために3つ目の願いを使わざるを得なかった。こうして金持ちの願い事はムダに終わり、貧乏人の夫婦はその生涯を終えるまで、楽しく信心深く暮らした。
狐人的読書感想
見返りがあるならば人に親切にするのは簡単ですが、見返りなく人に親切にするのは、けっこう難しく感じてしまう自分がいます。
食べ物やお金を持っていても、なかなか人に分けてあげる気になれない自分がいます。募金とかがその代表なんですよね。
自分が金持ちだったら、困っている人に分けてあげられると思うのですが、しかし実際には、この物語の金持ちのようにふるまってしまうかもしれません。
持っていなくても持っていても、人に分け与えるのは難しいことなのかもしれないな、と改めて思いました。
そんなわけで、この物語の貧乏人は本当にすごいと思います。
見返りがなくても、持っていなくても、与えられる人になりたいと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
貧乏でも見返りがなくても人に親切に。
狐人的読書メモ
・『貧乏人と金持ち/グリム童話』の概要
KHM87。原題:『Der Arme und der Reiche』。
以上、『貧乏人と金持ち/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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