ホレのおばさん/グリム童話=この童話からどんなメッセージを学習したか?

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

ホレのおばさん-グリム童話-イメージ

今回は『ホレのおばさん/グリム童話』です。

文字数2500字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約8分。

この童話はどのようなメッセージを伝えようとしているのか、また、この童話からどのようなことを学習したのか、書きなさい。それは「労働の大切さ」「労働を楽しむ心の大切さ」

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

ある後家に、美しく働き者の娘と、ブスで怠け者の娘がいた。前者は継子で後者は実子だったので、彼女は働き者の娘にばかり仕事をおしつけて、怠け者の娘を溺愛していた。

ある日、美しく働き者の娘が、井戸のそばで糸紡ぎをしていて、糸巻きを井戸の底へ落としてしまう。継母は「井戸の底へ取りに行け」と厳しく叱る。娘は悲しい心で井戸に飛び込み、気を失ってしまう。

娘が目を覚ますと、そこは、日の光溢れる花の草原だった。

娘が歩く先にあるパン焼き釜のパンは「出して! こげちゃうよ!」、りんごの木のりんごは「揺らして! みんな熟してるよ!」――娘は言われたとおり、パンを釜から出し、りんごを木から落としてやった。

そうして娘はホレおばさんの家に辿り着く。ホレおばさんは「私の家で働けばいいことがあるよ。寝床を強く振って舞う羽毛は、地上の雪になるのだから、とくにしっかりやっておくれ」と娘に提案し、娘はそれを承諾する。

娘はホレおばさんのもとで楽しく働きながらしばらく生活したが、家のことがいつも気になっていた。ある日、ついに「帰りたい」と、ホレおばさんに申し出る。

ホレおばさんは喜んで娘を大きなドアの前へ案内する。娘がそこへ立つと、金の雨が降り注ぎ、全身が金に包まれた。ホレおばさんは娘に糸巻きを渡してもとの世界へ送り返した。

継子からその話を聞いた継母は、自分の実の娘のほうにも同じ幸運を得てもらいたいと願った。そんなわけでブスで怠け者の娘も井戸の中へ飛び込んだ。

しかし、彼女はパンを出さず、リンゴの木を揺らさず、ホレおばさんの仕事もやらなかったので、大きなドアの前に立ったとき、空からタールの雨が降ってきて、全身タールまみれになって帰ってきた。

そのタールは彼女が生きている間とれなかったという。

狐人的読書感想

「グリム童話『ホレおばさん』はどのようなメッセージを伝えようとしているのか。また、この童話からどのようなことを学習したのか。2400字程度で書きなさい」

――という学校の課題があるんですね(どこの学校の何年生の課題なのかわかりませんが)。おもしろいなと思いました。

たしかに、グリム童話は教育向けのテーマを含んでいるものが多いように感じます。

今回はすなわち「働くことの大切さ」ということなのです。

思えば、出だしからそのことは示されているように思います。

美しく働き者の娘とブスで怠け者の娘――つまり働き者は美しく、怠け者はブスであると、言われているような気がします(現実は必ずしもそうとはかぎらないかもしれませんが、「心の美しさ」という点ではそうですよね)。

パン焼き釜からパンを取り出すのも、りんごの木からりんごを落とすのも、またホレおばさんのところで寝床を整えるのも、すべて「労働」です。

一生懸命働いた美しく働き者の娘は、金という対価を得ています。反対に、仕事をサボってしまったブスで怠け者の娘は、タールという報いを受けてしまいます。

まさに「働かざる者食うべからず」ということが、一番顕著なメッセージとして、この作品には描かれているのではないでしょうか?

(じつはこれとはまったく正反対に、怠け者が怠け者のまま幸せになる『糸くり三人女』―KHM 14―というグリム童話もあります)

もう一つ、僕がこの作品から強く感じたメッセージは、「労働を楽しむ」ということなんですよね。

美しく働き者の娘は、ホレおばさんとの生活を楽しんでいましたが、それはイコールで「労働を楽しむ」ことをも意味しているのだと感じました。

正直に言うと、僕は(できるなら働きたくないなあ)と思っています。(働くにしても楽で楽しそうな仕事がしたいなあ)と思っています。

自分の好きなことを仕事にできる人というのは、一般的には少数派で、才能のある人たちで、見た目が楽で楽しそうに見えるだけであって、実際にはそれなりの苦労があったりするのかもしれません。

だけど世間のほとんどの人たちは、自分にできそうな仕事を、あるいは就職できそうな会社を選んで、泣く泣く働いている人が、多いのではないでしょうか?

「働きたくない」「会社に行きたくない」なんて、グチを言ったり聞いたりする機会って、家族、友人、同僚――そんなに少なくないように思えるんですよね。

できれば楽しく仕事をしたいものですが、しかしそのために、楽しそうな仕事をする、というのも、何か違うのかな、って気がしています。

どんな仕事にも楽しいところと苦しいところがあって、楽しいところにやりがいを見つけられたならば、どんな仕事でも楽しく働けるように思ったのです。

なんだか当たり前のことを言っているだけかもしれませんが……。

しかし労働というものは、ルーチンワークがほとんどで、どうしても退屈さやつらい面ばかりに目がいってしまい、実際に働いている人たちでも、やりがいという部分を忘れがちになってしまうのは、けっこうありがちなことなのではなかろうか、なんて想像したりします。

仕事のやりがいといえば、何かを成し遂げたときの達成感であったり、お給料をもらったときのたまの贅沢だったりするのかもしれませんが、「人の役に立った」と実感できることもまた、大切な仕事のやりがいなのだと、この作品を読んでみて思ったんですよね。

美しく働き者の娘に、パンはパン焼き釜から「出して!」と頼み、りんごは「揺らして!」と頼み、またホレおばさんも娘に仕事を頼んでいて――これらのことは「誰かのために仕事をすること」を表しているのではないかな、と、僕は感じました。

たとえば家の手伝いや学校の仕事でも、誰かのために何かをして、それでお礼を言ってもらえたりしたら、とてもうれしく感じられます。

将来どんな仕事をするか、それはいまはわかりませんが、どんな仕事をするにしても、誰かのためになっているのだと思える仕事がしたい、それをやりがいとして感じられる心を持って、日々仕事ができればいいなと、そんなことを『ホレのおばさん』から学んだ気に、なっています。

とはいえ、実際に社会に出て働く日がきたら、やっぱり日々の仕事は同じことの繰り返しで、つらいことばかりが目についてしまい、「働きたくないなあ」なんて思うようになってしまうのかもしれませんが。

そんなときにまた、このグリム童話を読んで、いまと同じことを思えたらいいなと、そんなふうに感じました。

現実的に考えてみて、たぶん労働は、決して楽しいものではないはずですが、それを楽しめるか否かは人間の心の持ちようだ、という気がしますね。

美しく働き者の娘にはなれずとも、ブスでも働き者の娘であることはできるかもしれず、せめて労働を楽しめる心の美しさだけでも持ち合わせた大人になりたいと願う――まあ、これでだいたい2000字? な、課題の答えふうの、今回の読書感想でした。

読書感想まとめ

働くことの大切さ、働かざる者食うべからず――現実的に労働はつらいものだけれど、それを楽しめる美しい心をせめて持ちたいと願います。

狐人的読書メモ

・この物語の発祥地とされるドイツ・ヘッセン地方では、雪が降ることを「ホレおばさんが寝床を直している」と言うらしい。寝床を整えるときに振った布団から、羽毛が飛ぶ様子が雪に似ているため言われるようになったそうだが、なんだかすてきな表現だと感じた。

・『ホレのおばさん/グリム童話』の概要。

KHM 24。『ホレおばさん』『ホレおばあさん』とも訳されることがある。学校の課題になることもあるらしい、「労働の大切さ」また「労働を楽しむ心の大切さ」を謳った作品。

以上、『ホレのおばさん/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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