狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『ハンスの嫁取り/グリム童話』です。
文字数1000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約3分。
甥に金持ちの嫁をもらってやりたい叔父。二つの意味を持つ言葉を使った巧妙な結婚詐欺まがいの手口がおもしろい。お金持ちっぽい言葉や見た目に騙されてはいけません。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
昔、ハンスという若い農夫がいた。ハンスの叔父さんは、ハンスに金持ちのお嫁さんを見つけてあげたいと思った。そこでハンスの叔父さんは、ハンスをストーブの後ろに座らせて、火を燃やし、鍋いっぱいのミルクと白パン、そしてピカピカの新しい銅貨を手に握らせて言った。「いいかい、それをしっかり握っているように、まだ白パンをミルクに砕いて入れないように、おれが戻るまでじっとしているんだよ」
それから叔父さんはパッチ(つぎはぎ)のついた古いズボンをはいて、隣村の金持ちの農夫の娘ところへ行き、甥のハンスと結婚しないか、尋ねた。娘の欲ばりな父親は「砕いて入れるパンはあるかね?」(「裕福なのかね?」という意味)と聞き返した。叔父さんは「うちの甥は私と同じくらいたくさんのパッチをもっていますよ」と答えた。その土地では、小さな土地の区画を「パッチ」と言っていた。
結婚式が終わり、若い妻はハンスの土地を見たがった。ハンスは外に出て、片方の手で自分の上着のパッチを叩きながら、もう片方の手でブドウ畑や草地が区切られている辺りを指し示して言った。「ほら、そこもあそこも、みんなぼくのパッチだよ」
……結婚式の招待客らしき二人の人が話をしていた。
「あなたも結婚式に出たのですか?」
「ええ、たしかに正装して出ましたよ。頭飾りは雪でできていたので、お日様が出ると溶けてしまいました。上着はクモの巣だったので、イバラにひっかけてとれてしまいました。靴はガラスでできていたので、石の上を歩いたら割れてしまいましたよ」
狐人的読書感想
……結婚詐欺の話?
最後のセリフが新郎側の招待客の発言だとすると、新郎の親族・友人を巻き込んだ大規模な集団結婚詐欺事件、という感じがするのですが、どうなんでしょうね?
土地とつぎはぎ、という二つの意味を持つ「パッチ」という言葉を使った巧妙な手口(?)は、ちょっとおもしろく感じました。
お金持ちっぽい言葉や見た目に惑わされれると、痛い目を見るかもしれないと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
集団結婚詐欺(?)のグリム童話。
狐人的読書メモ
・『ハンスの嫁取り/グリム童話』の概要
KHM84。原題:『Hans heiratet』。
以上、『ハンスの嫁取り/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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