狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『狼と狐/グリム童話』です。
文字数1700字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約4分。
食い意地の張った狼に、あごで使われていた狐は、ずる賢く復讐を果たす。狐が賢いイメージは世界共通という気がするけど、狼の善悪のイメージは日本と西欧で違う気がする。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
狐は狼の家来になっていたが、いつか逃げ出したいと思っていた。ある日、狼は「何か食べ物を持ってこい。じゃないとお前を食ってやる」と狐に命令した。狐は「近くの農家に二匹の子羊がいます。それを一匹いただきましょう」と言って、子羊を一匹盗み出し、狼に渡した。狼はその子羊を食べたが、一匹では満足できず、もう一匹の子羊も捕まえて食べてしまおうとした。しかし不器用な狼は失敗し農夫に殴られ帰ってきた。腹いせに文句を言う狼に対し、「どうしてあなたはそんなに食い意地が汚いのです」と狐は答えた。
つぎの日、狼はまた食べ物を持ってくるよう狐に命じた。狐は「農家のおかみさんが今晩パンケーキを焼くので、それをいただきましょう」と言って、家に忍び込み六枚のパンケーキを持ってきて狼に渡した。狼はそれだけでは満足できず、またしても単身農家に忍び込もうとして失敗し、棒でうちのめされて帰ってきた。腹いせに文句を言う狼に対し、「どうしてあなたはそんなに食い意地が汚いのです」と狐は答えた。
三日目も、狼は狐に何か食べ物を持ってくるように命令した。狐は「私の知っている男が塩漬け肉の樽を地下室においています」と言った。狼と狐は地下室に侵入して塩漬け肉を食べた。食べながらも狐はあたりを見渡していた。入ってきた穴が通れるかどうか、確認も怠らなかった。農夫に見つかり、狼と狐は逃げ出した。狐は穴を通って脱出に成功したが、狼は食べ過ぎで腹が膨らみ、穴をくぐり抜けることができなかった。狼は農夫に打ち殺された。
狐は食い意地の汚い古なじみと別れられたことを喜んだ。
狐人的読書感想
食い意地が汚いのはよくないことです、といった寓話なんですかね? たしかにみんなでシェアしている食べ物を、ひとりでドカ食いされてしまうと、なんだかな……って気になるかもしれませんね。
あとは、ひとをあごで使うのもよくないことです、といった感じでしょうか? なるべく自分のことは自分でやらなきゃなって思いますが、気がつけば親とか兄弟をあごで使ってたってこと、あるような気がします(気をつけよう)。
今回も狼は悪者として描かれています。これには、昔西洋で畜産が盛んだったころ、牛や豚といった家畜を襲う狼は悪者だった、という背景があります。逆に日本では農耕が盛んだったので、農作物を食い荒らす猪などの害獣を狼が退治してくれるので、ありがたがられていたそうです。狼(大神)なんて言われたりもしますよね。
狐は今回、ちょっとずる賢いイメージですね。狐が賢いイメージは世界中で共通のイメージだという気がします。
食い意地を張らず、ひとをあごで使わず、そして賢く生きたいと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
食い意地を張らず、ひとをあごで使わず。
狐人的読書メモ
・『狼と狐/グリム童話』の概要
KHM73。原題:『Der Wolf und der Fuchs』。
以上、『狼と人間/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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