狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『ごろぜみ/新美南吉』です。
文字100字ほどの詩。
狐人的読書時間は約1分。
「セミの寿命は1週間」という。じつは昆虫界でも長生きなのがセミ。とはいえ自由に大空を飛び回れる期間は短い。セミは不完全変態。夏休みの自由研究どうする。セミ食べてみる?
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
(今回は全文です)
『ごろぜみ/新美南吉』
ごろぜみ、ごつとん
でろよ。
月夜に、つちから
でろよ。
合歓の木、ねもとは
にほふよ、
花だか、土だか
にほふよ。
ごろぜみ、ころもを
ぬげよ。
月夜は、つーいと
なけよ。
狐人的読書感想
夏ですね。暑いですね。セミの季節ですね。
「ごろぜみ」ってどんなセミ? と疑問に思ったのですが、これは「セミの幼虫」のことをいいます。
新美南吉さんの出身地、愛知県半田市では「セミの幼虫」を「ドンゴロ(ウ)」「ゴロタ」「ゴットン」などと呼ぶんだそうです。
「ごろぜみ、ごっとん、でろよ」は「この呼び名にかかっているんだなぁ」というのは一つ発見をした気になりました。
セミといえば「卵→幼虫→成虫」と「不完全変態」するという、変態なのか変態でないのかよくわからない虫ですが(いや、変態ではない)、幼虫の期間が長いというのは有名な話なんですかね。
(ちなみに「不完全変態」とは、さなぎにならずに成虫になること。つまり「完全変態」は「卵→幼虫→さなぎ→成虫」となる。完全変態って……)
セミの幼虫は種類によって3年から17年も生きるものがいるらしく、これだけ見れば昆虫の中では相当長生きする虫なのだとか。
「セミの寿命は1週間」なんてよく言われますが、実際には成虫になってからも3週間から1ヵ月ほど生きるそうです。
とはいえ、幼虫でいる期間に比べれば非常に短く、やっぱり「夏の間だけ生きられる儚い命」という印象を持ちます。
「ひょっとして、成虫にならずに幼虫のままなら、もっと長く生きられるんじゃないかなぁ……」とか想像してみるのですが、そうなると、長生きするために地中で暮らすのと、短い命でも大空を自由に飛び回れるのって、どっちがいいのかなって、考えてしまいますね(僕だけかもしれませんが)。
「セミの寿命は1週間」というのは人間が飼育した場合なのだそうで、では、セミとりをしても最後には逃がしてやるのがいいのかもしれません(ただの感傷かもしれませんが)。
セミの生態や飼育については専門家でも謎な部分が多いといいますから、その辺り、夏休みの自由研究にしてもおもしろいような気がします。
実際に、羽化やフェロモンについて取り上げている小中学生の自由研究もあるみたいです。
セミは唐揚げにして食べるとエビのような味がしておいしいんだそうです。セミを獲って食べる「セミ会」というイベントが毎年行われているんだそうです。
(ちなみに、ゴキブリも100年くらい前までは世界的に普通に食べられていたそうで、やはりエビのような味がするのだとか……)
夏休みの自由研究に、セミ食べてみます?
僕は絶対食べられないと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
面白いセミ雑学、夏休みの自由研究に食べてみる?
狐人的読書メモ
・アメリカのジュウシチネンゼミはその名のとおり17年生きる。
・セミの鳴き声はメスを呼び寄せるための求愛行動であり、なのでメスは鳴かない。
・セミの鳴き声は携帯電話では聞こえない。
・地面にひっくり返ったセミは足を閉じていないとセミ爆弾の可能性がある。
・『ごろぜみ/新美南吉』の概要
1932年(昭和7年)『赤い鳥』にて初出。新美南吉の詩。どこか日本の風情が感じられる詩。
以上、『ごろぜみ/新美南吉』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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