二人の役人/宮沢賢治=接待じゃなくて、おもてなしですよ!

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

二人の役人-宮沢賢治-イメージ

今回は『二人の役人/宮沢賢治』です。

文字6000字ほどの童話。
狐人的読書時間は約17分。

接待準備にあくせくする二人の役人。それを子供たちが見てる。役人根性への風刺。でも、してあげたんだからしてよねって、みんな思うよね? 自分がして欲しいことを相手にしてあげること。

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

九月末の日曜日、「私」と友達の慶次郎は、いつものように野原に初茸や栗を採りに出かけると、野原の入り口で「東北長官一行の出遊につき立ち入り禁止」の立て札を見つける。

「叱られたくないから帰ろうか」と言う「私」に、「かまうもんか、東北長官の顔を見てやろう」と慶次郎が答え、「私」たちはおもしろくなって野原の一隅に隠れる。

が、しばらく待っても誰もやってこないので、「私」たちは長官のことは忘れて初茸採りに夢中になる。と、二人の役人がやってくる。「見つかったらどうなるだろう……」と怖くなる。

しかし、二人の役人は接待の準備に忙しい。長官一家に栗拾いを楽しんでもらおうと、栗の木もないあたりに栗の実を撒き始める。「私」たちはその隙に逃げようとするが、二人の役人に見つかってしまう。

どんな罰を受けるだろうか……戦々恐々する「私」たちだったが、二人の役人はそんな「私」たちに初茸のたくさん採れるところを探してほしいと頼む。

「私」たちは再び初茸を探すが、二人の役人は一か所にたくさん初茸のある場所が知りたいらしく、しかし初茸は一か所にたくさん生えるものじゃない。

「私」たちがそう説明すると、二人の役人は「私」たちの採った初茸を譲ってほしいと言う。彼らは初茸を木の枝に刺して地面に立たせる。そのちょっと滑稽な様子に「私」たちはつい笑ってしまい、二人の役人も笑う。

二人の役人はごほうびに栗の実をくれた。それから「私」たちは一目散に逃げた。東北長官一家はその日、家族で野原で楽しく遊んで帰ったという。「私」たちは中学生になってからもたまに二人の役人を見かけることがあったが、二人の役人は「私」たちのことを思い出せないようだった。

狐人的読書感想

さて、東北長官の接待のためあくせくする二人の役人を、子供たちが見つめているよっていう……「接待、接待って……大人は大変なんだなぁ」ってお話なんですかねぇ。

たしかに、接待にはどこか滑稽な印象を持ちます。

そんな大人の滑稽さを子供の視点からユーモラスに描いている作品のようですが、そこには「役人根性」や「役人世界」への批判も多少は含まれているようで、風刺的な作品でもあるみたいです。

とはいえ、何の下心もなく相手に楽しんでほしい、と歓待するのは決して悪いことではないはずで、「おもてなし」なんて言葉にすれば、全然イメージが変わってくるので、そのへん、なんだか不思議な感じがしますね。

しかしながら、「仕事を円滑に進めたい」「いい契約を結びたい」という気持ちがあって接待するわけであって、「下心のないおもてなし」などはたしてあるんだろうか……といった疑問を持ちます。

日常生活においてもこれと同様のことを感じることはあります。

相手のためを思ってのささいな親切だったり、小さな気遣いだったり。しかし、それらは本当に相手のためを思ってしていることなんだろうか? って、ふと思い浮かびます。

「自分がして欲しいことを相手にしてあげなさい」とは言いますが、言い換えると「してあげたんだから自分にもしてよね」ってことになりそうなんですよね……。

小さな子供のように、無心で相手に物をあげられたり、相手を思いやったりできればいいのになぁ……とか思ったりもしますが、小さな子供だって自分の行為に無自覚なだけであって、結局は利害を求めているのかなって、うがった考え方をしてしまう自分がいます。

「大人は大変なんだなぁ……」って、なんとなく思った、今回の狐人的読書感想でした。

読書感想まとめ

接待じゃなくて、おもてなしですよ!

狐人的読書メモ

・「接待は不要」という考え方も、現代では広まってきているらしい。

・『二人の役人/宮沢賢治』の概要

生前未発表作。1923年(大正12年)頃執筆されたと推定される。ユーモアと風刺と。

以上、『二人の役人/宮沢賢治』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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