狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『鷹とひらめ/夢野久作』です。
文字200字ほどの短編小説。
狐人的読書時間は約1分。
俺のこと、もう嫌いになった? ごめんね、俺、ダメな奴で。お前のこと、大事にしたいのに……。ありがとう、信じてくれて、俺にはお前しかいないから。……って! ダメンズに騙されるな!
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
(今回は全文です)
『鷹とひらめ/夢野久作』
ひらめが海を泳いでいますと、鷹が飛んで来て掴もうとしましたが、水が深いので掴めません。しかたなしに知恵を出してひらめにこう言いました。
「平目さん。もっとこちらの浅い処に来て御覧。お前の好きな餌が沢山あるよ」
ひらめは笑ってこう返事をしました。
「あなたはほんとに御親切ですね。序に私を食べないで下されば、もっと御親切だと思いますけどもねえ」
と言いながらズンズン深い方へ泳いで行きました。
狐人的読書感想
「甘い言葉に騙されないで!」といった感じでしょうか、ダメンズウォーカーへの警告のような、詐欺などの犯罪に対する注意喚起のような、シンプルな教訓ですね。
(ちなみにダメンズウォーカーとは「付き合う男性がなぜかダメな男ばかりな女性」のことをいいます)
ひらめを食べようとしている鷹をダメンズだとすると、鷹に食べられそうになっているヒラメはダメンズウォーカーどころか、しっかり者の女性のようで――女子はひらめのようにしっかりしましょうね……というお話なんですかね、これ?
(違うか?)
ダメンズに騙されないためには、ダメンズの特徴を知り、ダメンズであることを見抜く……しかし、現実にはこれがなかなか難しいみたいです。
たとえば、ダメンズの特徴として、
・頼りない、女性にだらしない
・働かない
・待ち合わせ時間を守らない
・すぐ甘えてくる
などがありますが、これらは典型的なダメンズの特徴であって、世の中には隠れダメンズという男性が多く潜んでいるといいます。
隠れダメンズの特徴は、
・過去の恋愛では、きちんと告白して付き合っているが、一つ一つの交際期間は短い
・付き合う前は連絡がマメで、付き合い出すと放置
・まじめそうだけど、二人きりになるとなれなれしい
・自分のことをあまり話したがらない
などがあって、あとになって「言われてみれば、そういえば……」みたいな、なかなかわかりにくいものも多いようです。
まあ、「男はみんなダメンズだ」という意見もあって、本当のダメンズは「自分がダメンズであることを認めない」男、なんだかんだいって「女性には頭が上がらない」のだと素直に認められる男が、いい男であるんだとか。
……う~ん、何の話をしてたんでしたっけ?
『鷹とひらめ』の話をしたつもりの、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
ダメンズウォーカーにならないように!
狐人的読書メモ
・『鷹とひらめ』は夢野久作の童話だけれど、グリム童話にも『漁師とおかみ』というひらめが登場する話がある。どちらからも男女関係の在り方が感じられて、偶然だとは思うのだが、おもしろい事実だと思った。
・ひらめのキャラはしっかり者の女性キャラのモチーフになりそうだ。
・『鷹とひらめ/夢野久作』の概要
1923年(大正12年)11月18日、『九州日報』にて初出。九州日報シリーズ。初出時の署名は「香倶土三鳥」。なぜか男女関係を彷彿とさせられたショートショートストーリー。
以上、『鷹とひらめ/夢野久作』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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