狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『こわいものなしの王子/グリム童話』です。
文字数5000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約11分。
魔法の腕輪を手に入れた王子が、ライオンを仲間にして巨人や悪魔を倒して、お姫様を救う王道RPGみたいなグリム童話です。やっぱり王道はおもしろいと感じます。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
昔、こわいものなしの王子が旅の途中で巨人の家に着き、庭の遊び道具でボーリングをして遊んでいると、巨人が帰ってきてその様子を見て怒った。王子と巨人は口げんかになり、王子は「自分は巨人よりも強い」と言い張って一歩も引かなかった。それならと、巨人は王子に「世界の彼方の庭園にあるりんごをとってこい」と言って、場所ととり方を教えた。巨人の許嫁がそれを欲しがっていたが、巨人にはどうしてもりんごの木が見つけられなかったのだ。
王子は庭園に着くと、眠っている猛獣たちのそばをすりぬけ、柵をのぼって園内に侵入した。りんごの木の前には輪っかがさがっており、りんごをとるにはその輪に手を通さねばならなかった。王子は輪に手を通してりんごをとったが、その瞬間、輪が締まって王子の腕にぴったりはまった。王子は不思議な力が湧いてくるのを感じて、庭園を出るときは大きな門をガシャンと開けて外へ出ていった。その音でライオンが目を覚まし、王子を主人と認めてつき従うことになった。
王子がりんごを巨人に渡すと、巨人は美しく賢い乙女のところへそれを持っていったが、乙女は「腕輪がなければ自分でりんごをとった証明にならない」と言って受け取らなかった。巨人は王子に「腕輪をよこせ」と言い、二人は取っ組み合いの戦いをしたが、決着はつかなかった。巨人は一時停戦を申し入れ、体を冷やそうと言って王子を水浴びに誘い、王子が服と一緒に腕輪をはずしたところでそれを盗んだ。しかしライオンが巨人を追いかけ、腕輪を王子の手に取り戻した。
つぎに巨人は不意をついて王子の目をえぐりとり、道案内をする親切なひとを装って近づき、王子を断崖に連れていって落とそうとしたが、ライオンが逆に巨人を突き落として王子の命を救った。ライオンは王子を小川に連れていき、王子が小川の水で眼窩を洗うと、目が復活した。王子とライオンはまた一緒に旅を続けることにした。
王子はある城の門前で美しく黒い乙女に出会った。
「この城は悪い魔法にかけられています。城の大広間で三晩過ごせば魔法は解けるのですが、その間、悪魔たちがあなたに最悪のことをして苦しめるでしょう。ですが、悪魔たちはあなたの命まではとりません。助けていただけないでしょうか?」
王子は城の大広間で三晩過ごした。悪魔たちは三晩王子に暴力を振るったが、夜が明けるたびに乙女が命の水で王子の体を洗ってくれたので耐えることができた。一晩越えるごとに黒い乙女はしだいに白くなっていき、最後の晩を越えて王子が目を覚ましたとき、そばには昼のように美しい乙女が立っていた。乙女の指示に従って、王子が階段の上で三回剣を振ると、城の魔法は解かれた。乙女は金持ちの王様の娘だった。召使いたちによって準備が整えられ、二人の結婚式が行われ、みんな大喜びで祝福した。
狐人的読書感想
グリム童話の中にボーリングが出てくるってことは、ボーリングってけっこう昔からあったんですね。
なんでもできると思っている王子は、最初傲慢なだけの人物かと思ったのですが、まさになんでもできてしまったところが主人公といった感じです。
巨人や乙女にまつわる冒険の話はおもしろいと感じました。
魔法の腕輪を手に入れて不思議な力を授かったり、ライオンがしもべとして仲間になったり、巨人や悪魔を倒してお姫様を救う物語は王道といった感じがしましたが、王道だからこそおもしろいのだということを再認識させられます。
もう一度、王道だからおもしろいと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
王道だからおもしろい。
狐人的読書メモ
・『こわいものなしの王子/グリム童話』の概要
KHM121。原題:『Der Königssohn, der sich vor nichts fürchtete』。
以上、『こわいものなしの王子/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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