狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『貧乏な粉屋の若者と小猫/グリム童話』です。
文字数3000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約9分。
猫の下でも、まじめにコツコツ働けば、王女様と結婚して大金持ちになれるグリム童話。このお話のように降ってわいたような幸運に恵まれてみたいものですね。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
粉屋の親方の下で三人の見習いが働いていた。「私はもう年だ。世の中に出て一番いい馬を持ち帰った者に、水車小屋をやろう」と親方は言った。
三人の見習いの一人はハンスという男で、他の二人からまぬけだと思われていた。三人は一緒に水車小屋を出たが、二人はハンスを置いて先に行ってしまった。
一人になったハンスのところにぶち猫が現れて言った。「私のところで七年間働けば、すばらしい馬を一頭あげましょう」。ハンスがぶち猫についていくと、そこは魔法にかかったお城で、召使いはみんな子猫だった。
その夜の食卓で、子猫たちは音楽を奏で、ぶち猫はハンスをダンスに誘うが、ハンスは「猫とは踊らない」と言って断った。
ハンスは子猫たちに身の回りの世話をしてもらいながら、ぶち猫のために薪を割って暮らした。あるとき、ぶち猫は銀の鎌と銀の砥石をハンスに渡し、干し草を作らせた。それから銀の道具を与えて小さな家を一軒建てさせた。
七年はあっという間に過ぎていった。ぶち猫はハンスに立派な馬がいる馬小屋を見せて、水車小屋に帰るように言い、馬は三日後に連れて行くと約束した。
水車小屋に帰ったハンスは出て行ったときと同じボロボロの上着を着ていたので、親方はハンスに外で食事をするように言い、がちょう小屋で寝かせた。
それから三日が経ち、水車小屋に六頭立ての馬車がやってきて、中からきらびやかな王女様が降りてきた。王女様はあのぶち猫だった。
王女様は親方にハンスのいる場所を聞き出し、がちょう小屋にいるのを見つけると、家来を使って立派な服を着させ、親方に一頭の立派な馬を与えた。
親方はハンスに水車小屋を譲ると宣言するが、王女様はハンスを馬に乗せてその場を立ち去った。
ハンスが銀の道具で建てた家は、大きな城になり、中にあるものはすべて金と銀でできていた。王女とハンスは結婚し、ハンスは大金持ちになった。
この話を聞いたあとでは「まぬけな人はりっぱになれない」とは誰にも言えないだろう。
狐人的読書感想
逆玉の輿の話? ハンスに特にいいところはなかったように感じましたが、実直に七年間働き続けたところは、やはりりっぱだと思いました。
まじめにコツコツ働くのが一番、ということなんでしょうかね?
あるいは、ぶち猫の下で働くというのが、重要だったのかもしれません。自分よりも劣っていると思える者の下で働き続けるのは、想像するにけっこう大変だったりするのかもしれません。
「まぬけな人はりっぱになれない」とは言えない、というのは、たしかにそのとおりだと感じます。実際の世の中でも、天才がまぬけのように言われたりすることもありますしね。
まじめにコツコツ働くのが一番、とはいえ、やっぱり降ってわいたような幸運に恵まれたいと思ってしまった、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
やっぱり幸運に恵まれたい。
狐人的読書メモ
・『貧乏な粉屋の若者と小猫/グリム童話』の概要
KHM106。原題:『Der arme Müllersbursch und das Kätzchen』。
以上、『貧乏な粉屋の若者と小猫/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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