狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『道楽ハンスル/グリム童話』です。
文字数2500字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約7分。
人が博打を打つのはハンスルの魂のせい? ギャンブル依存症など賭け事には恐いイメージがあります。パチスロ、競馬、ギャンブル漫画……ひょっとして日本人はギャンブル好き?
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
賭け事しかしないその男は、道楽ハンスルと呼ばれるようになった。すっからかんになり、家を取り立てられる前日、神様と聖ペテロがハンスルのところにやってきて、一晩泊めてくれるように頼んだ。神様はハンスルにパンを買ってくるよう言いつけると、3グロッシェンを与えたが、ハンスルはその金を博打ですってしまう。
神様と聖ペテロがハンスルを探しに行くと、ハンスルはお金を溝に落としたふりをして、溝の中をかき回していた。神様はすべてを知っていたが、再びハンスルに3グロッシェンを与え、ハンスルは今度こそパンを買ってきた。地下室の樽を最高のワインで満たし、神様と聖ペテロはそれらを食べてハンスルの家で夜を過ごした。
翌朝、神様はハンスルに「3つ願い事を言ってみよ」と言った。神様はハンスルが天国へ行くことを願うかと思ったが、ハンスルは「必ず勝てるトランプ」「必ず勝てるサイコロ」「あらゆる実がなり、登ったものはハンスルの許しがあるまで降りてこられなくなる木」を願った。神様はハンスルの願いを叶えると聖ペテロとともに去っていった。
ハンスルは博打で世界の半分を手に入れた。これを見た聖ペテロは、ハンスルが全世界を手中に収めることを怖れて、死神を遣わすよう神様に進言した。神様はハンスルのもとへ死神を送ったが、ハンスルは死神を木に登らせて降りてこられないようにした。死神が木から降りられなくなったため、7年の間誰も命を失うことがなかった。
いよいよ神様が自らハンスルのところへ赴くことになった。神様はハンスルに命じて死神を木から降ろさせた。死神はハンスルの命を奪い、連れ立ってこの世を去った。ハンスルは天国と煉獄の門を叩いたが、中に入れてもらうことはできなかった。そこで地獄へ入ることになった。地獄には魔王と背中の曲がった悪魔たちしかいなかった。ハンスルはさっそく博打を打って、魔王から背中の曲がった悪魔たちを勝ち取った。悪魔たちを率いたハンスルは、ホーヘンフェルトへ行き、ホップの柱を引き抜き、それを持って天国へ向かった。ハンスルは悪魔たちと一緒にホップの柱で天国を打ちはじめた。それで天国がひび割れはじめたので、しかたなくハンスルは天国へ入れてもらえることになった。しかしハンスルはとたんに博打をはじめたので、天国は大変な騒ぎとなり、神様と聖ペテロはついにハンスルを地上に投げ落とした。ハンスルの魂は粉々となり、ばくち打ちたちの中へ入り、それでばくち打ちたちは今日も生きている。
狐人的読書感想
賭け事、ギャンブルには恐いイメージがありますね。勝ち続けられればいいのでしょうが、ほとんどのギャンブルは負けるようにできている、って話を聞きます。
ギャンブル依存症は自分ばかりではなくて、自分の家族もボロボロにしてしまうと考えると、賭け事はしたくないな、と思わされてしまうのです。
しかし、それでも賭け事はひとを惹きつけてやまないんですよね。パチスロとか競馬とか、賭け事をテーマにした漫画とかもありますし、とかく日本人はギャンブル好きなイメージがあります。
我々の中にも道楽ハンスルの魂のかけらは入っているのかもしれないと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
人が博打を打つ理由はハンスルの魂のせい?
狐人的読書メモ
・『道楽ハンスル/グリム童話』の概要
KHM82。原題:『De Spielhansl』。
以上、『道楽ハンスル/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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