黄村先生言行録/太宰治=黄村先生シリーズ3部作の第1作、テーマは「山椒魚」!

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狐人的あいさつ

コンにちは。狐人コジン 七十四夏木ナナトシナツキです。

読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?

そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。

黄村先生言行録-太宰治-イメージ

今回は『黄村おうそん先生言行録/太宰治』です。

文字数14000字ほどの短編小説。
狐人的読書時間は約33分。

黄村先生のドタバタコメディ!
シリーズ3部作の第1作。
テーマは山椒魚!

黄村先生の意外な事実や山椒魚さんしょううおの意外な雑学に「へー!」。
先生の人柄と山椒魚の生態がおもしろかった。

未読の方はこの機会にぜひご一読ください。

狐人的あらすじ

早春のある日、私は黄村おうそん先生と井の頭公園を散歩した。黄村先生は立ち寄った中の島の水族館(現在の「井の頭自然文化園 水生物園」)で、山椒魚さんしょううおを一目見て興奮し、動物学に詳しくないことを残念に思う。

一ヵ月後、私が阿佐ヶ谷の先生のお宅へ立ち寄ってみると、先生はすでにいっぱしの動物学者になりすましていた。その日、先生は山椒魚について仕入れたいろいろな知識を披露した。座談の締めには「どうしても大きい山椒魚を見たい」と言った。

それから四、五日経って、私は甲府市外の湯村温泉へ旅行した。そこではちょうど厄除地蔵のお祭りが行われていた。私はある見世物の前で思わず立ち止まった。伯耆国ほうきのくに淀江よどえ村の大山椒魚――先生が見たがっていたそれだった。

「ダイサンショウミツケタ」。私は慌てて郵便局から先生宛に電報を打った。はたしてその夜、先生はどたばたと宿の階段を上がり、私の部屋までやってきた。大山椒魚を買うつもりらしく、大金を持ってきていた。さっそく見世物の大将を呼んで商談が始まった。

先生が大山椒魚を売ってほしい旨伝えると、大将は「あれは普通の大きさの山椒魚で、家族を養ってくれるものだし、どんなに大金を積まれても、道楽隠居のペットとするために売るつもりはない」のだと厳しい口調で言った。

悲しそうに微笑んだ先生は、大将を見送りに部屋から出ると、酒の酔いと落胆のため階段から転げ落ち、腰に打撲傷を作ってしまった。持参した金は傷養生の湯治とうじに消えてしまった。

『趣味の古代論者、多忙の生活人に叱咤せらる。南方の強か、北方の強か』。黄村先生は自分で大失敗をやらかし、それを私たちへの教訓の材料にする人だ。

狐人的読書感想

シリーズ第1作を一番最後に読むことになってしまいましたが、黄村おうそん先生はやはりおもしろい人ですね。

何かすると大失敗をやらかしてしまい、ときにはそれで人に迷惑をかけてしまうことがあるにもかかわらず、最後には笑いに変えてしまい、誰にも憎まれず、しかも人心を惹きつけるという――僕には羨ましいキャラです。

本人としては真剣にやっていることで笑われてしまうのは不本意なのかもしれませんが、あるいは迷惑をかけられる周りの人たちはたまったもんじゃないのかもしれませんが、それでも不思議な人望があって、周囲の人たちが去っていかずにむしろ集まってくるというのは、一つの才能であると言って過言ではないでしょう。

前にも書きましたが、天然系の芸人さんやタレントさんを彷彿とさせる才能ですよね、これって。

今回は黄村先生の人柄ばかりでなく、テーマである「山椒魚」にも興味を持って読めました。おもしろかったので、山椒魚について以下に綴っておきたいと思います。

・オオサンショウウオについて

オオサンショウウオは世界最大の両生類。日本にしか生息しない固有種。

サンショウウオという名前はさばくと山椒の香りがしたことに由来するといわれている。また、ハンザキという別名がある。体を半分に裂いても生きているという伝説(実際にそのような生態はない)や体が半分に裂けているような口を持っていることによる呼び名。

いまでは国の特別天然記念物なのでさばくことも飼うこともできない(厳密にいうと、問題となっているチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種であれば飼えるらしいが、DNA鑑定をしないと見分けがつかない)。

全長は50~70センチメートル、最大全長は150センチメートルに達した個体もあるらしいが、野生個体で100センチメートルに達するものはかなりレアだという。寿命は60~70年で、100歳を超えることも。

オオサンショウウオは父子家庭で、卵から大人になるまで雄が子供の世話をする。

黄村先生の座談にもあるように、1830年頃ドイツでオオサンショウウオの仲間と思しき化石が発見されるが、当時はこれがノアの洪水で遭難した人の化石とカン違いされて大騒ぎになった。ドイツ人医師のシーボルトが、幕末の日本からオオサンショウウオを持ち帰り、真相が明らかになった。

ちなみに、「私」の語った「山椒魚の小説を書いた先輩」は、そのもの『山椒魚』を書いた井伏鱒二さんです(太宰治さんは井伏鱒二さんの弟子でした。『幽閉(山椒魚)』は読んで座っていられないほど興奮したといいます)。

さらに黄村先生とはこの井伏鱒二さんのことだと知って驚きました。やっぱりモデルがいたんですね。『山椒魚』は国語の教科書に載るくらい有名な小説とのことですが、僕は未読なのでぜひ読んでみたく思いました。

――てか今回、内容の感想ほとんど書いていませんね……。

読書感想まとめ

黄村先生の人柄と山椒魚に興味を持って読めた。

狐人的読書メモ

井伏鱒二『山椒魚』のあらすじだけ読んでみたがおもしろそうだ。

・『黄村先生言行録/太宰治』の概要

1943年(昭和18年)『文學界』にて初出。黄村先生の意外な事実や山椒魚の雑学がいろいろとおもしろかった。

以上、『黄村先生言行録/太宰治』の狐人的な読書メモと感想でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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