狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『みそさざいと熊/グリム童話』です。
文字数2000字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約6分。
熊がみそさざいの雛を侮辱し、雛が怒ってわめき、それを聞いた両親が熊に対して宣戦布告する。そして地上の動物軍と空の動物軍とに分かれて大戦争が勃発する。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
夏のあるとき、熊と狼が森を歩いていて小鳥のきれいな鳴き声を聞いた。「あの鳥は何の鳥かな?」。熊が質問すると、「あれは鳥の王様だよ」と狼が教えた。熊と狼は小鳥のあとをつけて鳥の王宮を見に行くことにした。
小鳥はみそさざいだった。鳥の王宮は五、六羽の雛がいるだけのみすぼらしいものだった。「ひどい宮殿、みすぼらしいガキたちだな」。熊がそう言うと、みそさざいの雛たちはこれを聞いてひどく怒った。
熊と狐がバツが悪くなって帰ったあと、えさを運んできた両親に雛たちは言った。「熊がここに来て無礼なことを言った。僕たちが立派な子供かきちんとしてくれるまでエサは飢えたって食べないからね!」
王様とお妃様は怒り、熊に宣戦布告した。雄牛、ロバ、雌牛、鹿……、熊は地上の動物を、ブヨ、スズメバチ、ミツバチ、ハエ……、みそさざいは空飛ぶ者を全部集めて戦争が始まった。
みそさざいはブヨを偵察にさし向けた。地上の動物軍では狐が総大将で指揮を執ることになった。「僕が尻尾を高く掲げたら進軍、尻尾を垂らしたら速く逃げてくれ」
戦闘が始まるとみそさざいの命令でスズメバチが狐の尻尾を三回刺した。狐は痛みに耐えられずに尻尾を股の間に挟んだ。地上の動物軍はその合図を見て敗走し、戦争は鳥たちの勝利で終わった。
王様とお妃様は雛たちのところへ帰り戦争の結果を報告した。しかし雛たちは、「熊がここに来て謝るまで許さない」と言った。それで熊は謝ることになり、やっと雛たちは満足して、一緒に飲んだり食べたりして夜遅くまで楽しんだ。
狐人的読書感想
熊がみそさざいの雛たちを侮辱したことで「空動物V.S.陸動物」の戦争にまで発展するという、ある意味壮大なお話でしたが、昔の戦争の原因ってけっこうこんな感じだったんですかね? やっぱりひとを侮辱しちゃダメだなって思います。
しかし子供の言うことを聞いて戦争してしまう親って……。こんなことしてしまったら、子供たちはなんでも自分の思いどおりになるのだと勘違いしてしまってよくないような気がします。王様とお妃様は寛容さというものを子供たちに教えるべきだったかもしれません。
熊もきっとそんな大事になるとは思いもよらなかったのではないでしょうか。つい口がすべってしまった、みたいな。言葉を口にする前に慎重になって、もっと早く謝っていればよかったのでしょうね。
もっと早く謝っていれば戦争は起こらなかったかもしれず、しかし最後には仲直りできたようでよかったなと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
大戦争勃発!地上の動物軍V.S.空の動物軍。
狐人的読書メモ
・『みそさざいと熊/グリム童話』の概要
KHM102。原題:『Der Zaunkönig und der Bär』。
以上、『みそさざいと熊/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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