狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『としよりのおじいさんと孫/グリム童話』です。
文字数600字ほどのグリム童話。
狐人的読書時間は約1分。
敬老のグリム童話。誰かを蔑ろにすれば誰かから蔑ろにされ、誰かを大切にすれば誰かから大切にしてもらえるかもしれない。ひとを大切にしたいと思った。
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
年をとったおじいさんは、目がかすみ、耳は遠くなり、膝はがくがくして、食事のときはスプーンを握ることもままならず、スープをテーブルクロスにこぼしたり、口からたらしたりした。
おじいさんの息子と息子の妻はこれにうんざりして、おじいさんをストーブの後ろのすみに座らせて、土器のどんぶりで食べ物を与え、そしてその食べ物は十分な量ではなかったので、おじいさんは目に涙を浮かべて食卓の方を見ていた。
あるとき、おじいさんは手が震えて器を床に落として割ってしまった。息子の妻はおじいさんを叱り、おじいさんは何も言わずにため息をついた。おじいさんの息子は小さな木の器を買って、おじいさんはそれで食べるようになった。
するとある日、四歳の小さな孫が木を集めてきた。
「お前はその木で何をしてるんだい?」
と父親が尋ねると
「ぼく、小さな木の器をつくってるの。ぼくが大きくなったら、お父さんとお母さんがそれを使って食べるから」
と子供は答えた。
おじいさんの息子とその妻は互いに顔を見合わせて、泣いた。それからおじいさんはまた食卓で一緒に食べるようになった。何かを少しこぼしても文句を言われなくなった。
狐人的読書感想
いいお話でした。お年寄りを大切にしよう、といったグリム童話なんでしょうかね、敬老の日(9月の第3月曜日)などにはとくに読んだらいいように思いました。
最近のお年寄りは元気な方が多い印象を持ち、このグリム童話に出てくるようなおじいさんのイメージはあまりないんですよね。
とはいえ、介護が必要な方などもいらっしゃるわけで、親を介護している子供の方などには強く共感できるお話かもしれません。
介護ってたぶん大変なことで、放棄したくなることだってあるでしょうが、もしも自分が要介護者になったとき、自分の子供が自分をどのように扱うかを考えてみると、介護が必要な親をもっと大切にできるような気がしました。
しっかり親を介護している姿を子供に見せることで、自分も子供にしっかりと介護してもらえるかもしれない、みたいな?
まあ、そんな打算的なことではダメで、こんなふうに言うほど簡単ではないのかもしれませんが。
しかしながら因果応報ということはあるような気がします。誰かを蔑ろにすれば誰かから蔑ろにされ、誰かを大切にすれば誰かから大切にされる、のかもしれません。
お年寄りにかぎらず、ひとを大切にしたいと思った、今回の狐人的読書感想でした。
読書感想まとめ
敬老のグリム童話。
狐人的読書メモ
・『としよりのおじいさんと孫/グリム童話』の概要
KHM78。原題:『Der alte Großvater und der Enkel』。敬老のグリム童話。
以上、『としよりのおじいさんと孫/グリム童話』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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