狐人的あいさつ
コンにちは。狐人 七十四夏木です。
読書していて、
「ちょっと気になったこと」
ありませんか?
そんな感じの狐人的な読書メモと感想を綴ります。
今回は『苔人形/新美南吉』です。
文字200字ほどの詩。
狐人的読書時間は約1分。
苔人形って何? え、美少女系フィギュアが流行ってる? ガンプラも? ドール撮影? 専用のスタジオがあるの? AI家電すごいね。一人一台アンドロイド時代がくる? スマホじゃないほうの?
未読の方はこの機会にぜひご一読ください。
狐人的あらすじ
(今回は全文です)
『苔人形/新美南吉』
苔人形は
つくられた、
木の実や苔や
白樺で。
ランプのかげに
つくられた、
シベリア樅の
森のかげ。
いろんな顔に
えがかれた、
ほだの消えてく
寒い夜に。
こつこつこつと
けずられた、
木こりや娘や
妻たちに。
赤いシャッポも
つけられた、
春に売られて
行くように。
コペイカ銅貨に
なるように。
そして貧しい
森かげの
きこりが暮して
行くように。
苔人形は
つくられた、
吹雪の音を
ききながら。
狐人的読書感想
ロシアの厳冬、貧しい木こりの一家が、人形づくりの内職にいそしんでいる様子が描かれている――新美南吉さんの詩です。
まずはやっぱり「苔人形ってなんぞや?」ってなったのですが、明確に「これだ!」というものは見つかりませんでした。
舞台がロシアということ、「苔人形=こけし」の連想から「マトリョーシカ」をイメージできそうですが、苔を衣類のようにまとった木彫りの人形もあるみたいで、詩の描写からするとこっちのほうかもしれません。
(……とはいえ、赤いシャッポ―帽子―はマトリョーシカの赤い頭巾を彷彿とさせるし……やっぱりマトリョーシカか?)
いずれにせよ、情景が思い浮かぶような、詩ですね。
厳寒に耐えながら、つつましい生活のため、冬は木を伐りに行けない木こりの一家が、苔人形作りの内職をしている様子は、なんだかわびしい感じがしてしまいます。
暖かな暖炉にあたりながら、家族和気あいあいと楽しみながら、苔人形を作っていてくれたらなぁ……なんて、思わずにはいられませんが、この情景は、この詩からはなかなか想像しがたいです。
人形といえば、もともと儀式的な道具として誕生したものらしいですが、いまではおもちゃや鑑賞品としての需要のほうが、圧倒的に多いでしょう。
今回、苔人形というものがあることを(あるのかな?)初めて知りましたが、世界中にはさまざまな人形がありますよね。
日本にも、ひな人形や日本人形など、独特の人形があります。
(日本人形は勝手に髪の毛が伸びるなど、ちょっと怖い印象があります)
最近では、プラモデルやフィギュアなんかも、日本独特の人形と言えるのではないでしょうか? アニメのフィギュアやガンプラなんか、すごく人気がある印象を受けます。
最近は、ドール撮影とかいう趣味もあるらしく、専用のスタジオもあるとかで、ちょっと驚いた記憶があります。
AI家電とかも増えていて、人工知能の発展には、ちょっと驚かされてしまいます。
……アンドロイド(スマホじゃないほうの)が一人一台になる時代が、ひょっとして近づいている? とか思った、今回の読書感想でした。
読書感想まとめ
ドール、フィギュア、プラモ…アンドロイド?
狐人的読書メモ
・よくいわれる「日本人形の髪が伸びる」という現象。古い日本人形では、実際表に見えている二倍の長さの髪の毛がU字に埋め込まれているため、その固定が緩んで頭皮に埋められた部分が表出することで、伸びているように見える……らしい。
・『苔人形/新美南吉』の概要
1932(昭和7年)8月、『チチノキ』にて初出。新美南吉がなぜロシアのことを書いたのか、ロシアの貧しい木こりの風習をどうやって知ったのか、苔人形ってどんな人形なのか、ちょっと気になった作品。
以上、『苔人形/新美南吉』の狐人的な読書メモと感想でした。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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