基本情報
- ジャンル:テーブルゲーム
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :パック・イン・ビデオ
- 発売日 :1990年9月14日
ゲーム概要
- はい『爆笑!スターものまね四天王』ね。古き良き「ものまねブーム」を象徴するファミコンソフト。このゲームは今でも「そろそろ年末が近づいてきたなぁ」ってくらいの時期にテレビでやってる『ものまね王座決定戦』を題材にしたボードゲームである(厳密には当時番組で有名になった「ものまね四天王」を題材にしてる)。
- (ブームは巡るっていうからね。またぞろ「ものまねブーム」くるかもしれないよねって。しかして今の時代じゃゲーム化まではされないだろうなぁ。そう考えてみると今後同様のゲームが出てくることはないんじゃないかって気がしてきて。ゲーム史においては貴重な一本と言えるんじゃなかろーか、みたいな?)
- ゲームの内容は、コロッケ、ビジーフォー、清水アキラ、栗田貫一の中から一人を選択、スター本人の家を訪ねて芸をする許可をもらい、地方の営業でネタを披露したりしてファンを増やしていく。ものまね王座決定戦にも挑み、ものまね審査員である、あわや先生(故・淡谷のり子)に芸が認められれば「ものまね名人」となる。こんなふうにして、あわや先生の機嫌、ファンの人数、ネタ元のスターからの評価、ものまね大会での優勝ポイント――これらの合計が一番高かったプレイヤーが勝利(ゲームクリア)となる。
- 昔は「ブームがあれば即ファミコン化!」って時代だったな。とくにこの頃はタレントゲーがめっちゃ出てて、いわゆる「タレントゲー=クソゲー」をいくつかのメーカーがこぞって量産してた。本作もその例に漏れない作りっぷりになってしまってる。
- はいそんなわけで、本作の一般的な評価から述べると「クソゲー」。「れとげ部!」的にも「駄げ!」。タイトルのグラフィックからして「すでにクソゲー臭が漂ってる!」と感じる人も多いかも。そんな雰囲気に違わぬ内容の薄さ。ゲーム進行がワンパターンで飽きやすい。それを開発側も分かっていたかのような「プレイ中にセレクトボタンを押しながらスタートボタン押下」でゲームを強制終了していきなり結果発表を見られる仕様(取説にも記載あり)
- 「きらい」「そもそもゲームにするほどのものなのか」「げひんね」「チープすぎる」「つまらないわね」「間違いなくクソゲー」とあわや先生ばり(?)に散々に言われていたりもしてて、私も概ねその意見には納得してる。ただし、詳しくは後述するけど「『ものまね王座決定戦』をボードゲームに」という発想自体は斬新だった気がしてる。けれどそれも「後世の歴史家が如き視点」からものを言ってるからであって、当時お金を払ってこのゲームを掴んでいたら間違いなくガッカリしてただろうなぁ……、って。
- (タレントゲーって「これファンなら楽しめるんだろうか?」と首を捻りたくなるゲームばっかりじゃんね。これとかもどうなんだろ? たまに「これはネタ元のご本人さん的にも大丈夫なんだろうか?」ってくらいのネタあるし。まぁ、そこらへんがリアルなのかなぁ? ……こうして振り返るに「良質なタレントゲー」ってホントに思い浮かばない。「良質なキャラゲー」ならいくつかパッと出てくるんだけどタレントゲーだけは本当にない。誰か何か思いつくのあったりする?)
れとげ部!での評価
駄げ!:
ここが駄げ!
- 限りなくクソゲーに近いバカゲー!
――って言うよね(言わない?)。うん、ごめんなさい。ちょっと言い過ぎたかも? でも、タイトルのプレイヤー選択からして「にんげん・コンピュータ・いらない」って。「いらない」ってひどくない? まあ、端的に評価するなら「クソゲーの代名詞となりがちなタレントゲーの典型」的な。ただ、こう言っておいてなんだけど、光るものはある! 現在まで続く息の長いテレビ番組である『ものまね王座決定戦』をボードゲームにしてみましたっていうのは、なかなか悪くないように思われる。ネタ元のスターがファンになってくれたらポイントアップとか「芸能界はコネが大事」みたいな現実チックな設定だとか割かし好きだな。うん、もっと面白くできたんじゃないかなって思うんだこのゲーム。お金を絡めたシステムだとか、人生ゲーム的な紆余曲折を描いたり、RPG的な成長要素を入れてみたり。でも、それって現在までにヒットしたボードゲームを知っているからこそ言えることでもあって、まだそれらが揃っていなかった時代に求めるには過ぎたる要求か。そういう意味じゃ「『ものまね王座決定戦』をボードゲームに」という発想自体なかなか悪くなかった気がするんだけど、どーだろうね? こういった発想の積み重ねが、後のヒット作に繋がっていったのかと想像してみるに、あながち一方的にこき下ろすのもなんだか気が引けてきちゃう。とはいえ、グラフィックは当時としても微妙なクオリティ。ファミコンをつけて、タイトルを見たその瞬間からクソゲー臭がプンプンしてるのは明らか。そして、実際のプレイ感もそれに準ずるものであるのは間違いないと、あえて明言しておくよ。
コメント! (レトゲで一言!)
あわや先生言ってたなぁ「つまらないわね」