ゾイド黙示録

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シミュレーション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :トミー
  • 発売日 :1990年12月21日

ゲーム概要

『ゾイド黙示録』は1990年12月21日にトミーより発売のファミコン・シミュレーションゲーム――ファミコンゾイドの3作目にあたる本作は、RPGだった前2作とは打って変わった戦略シミュレーションゲームとなっている。私はゾイドってじつはあまり知らないんだけれど、このゲームは「初代ゾイド(旧バトルストーリー)の終焉となる大異変直後の世界」を描いた希少作品としてファンには知られているらしい。その世界観を反映した「地殻変動システム」(ターン毎、あるいは一定時間おきに地形が海になったり陸になったりしてユニットの活動に制限がかかる)など、独特なシステムが採用されているのも特徴的だ。

本作は『ガチャポン戦士』を思い浮かべてもらえるならばまさにドンピシャなアクションバトルシミュレーションながらも、ゲームモードに「リアルタイム制」と「ターン制」が用意されていたりユニークな部分も見られる。現代において戦略SLGといえばターン制が主流だと思うが、このゲームのターン制は1ターンに動かせるのは「1マス」「ユニットは2機のみ(同一ユニットを二回動かすことも可)」など制限が大きく、攻略的にもリアルタイム制の方がゲームを有利に進められる。そして肝心要の戦闘システムは先述の通り『ガチャポン戦士』を彷彿とさせるアクションバトルとなっていて、ここに「本作の評価を決定づける難がある」といえるだろう。

というのも、ぶっちゃけ『ゾイド黙示録』は「とにかく敵が強い!」。とくに近接戦闘の難易度が高く、CPUの行動が的確、こちらの体当たりにタイムラグが感じられたり、慣れないとなかなか敵に勝つことができない。ただし、これには明確な必勝法があり、端的にいえば「ミサイル(アイテム)を取ってマークIIに強化、一方的な間接攻撃を繰り返す」という戦法だ。間接攻撃は最大3マス先の敵に攻撃が可能で、しかもリアルタイム制なら敵を倒し切れなくても戦闘終了後にAボタンを連打すればもう一回戦える。相手もマークIIだとミサイルを撃ち返してくるけど近接戦よりはぐっと難易度が下がるし、相手がマークIIでなければ一方的な勝利が可能。これがこのゲームの基本戦術となるわけだが、当然攻略は単調となり、面白さは半減する。個人的には前作までの「3Dシューティングを採用した戦闘システム」が「ゾイドに乗って戦っている!」感を上手く演出していて好きだったので、本作にもこれを搭載してほしかったなぁ。

ストーリー

ゾイド星歴2056年、共和国軍と暗黒軍の戦いは、その戦場を暗黒大陸に移し、最終決戦のときを迎えようとしていた。

共和国軍は新型ゾイドによる大部隊を編成し、総力をあげての大反撃を開始した。次々と襲い来る暗黒軍ゾイドの奇襲攻撃により、多くの損害を出しながらも進撃は休むことなく続けられる。オルディオス、バトルクーガーら新鋭飛行ゾイドの支援を受けた共和国軍は、暗黒軍の首都にたどり着いた。この大反撃作戦に対し、暗黒軍は新型ゾイドであるガンキャラドを戦線に出撃させ、オルディオスとの激しい空中戦を展開する。

一進一退の攻防を繰り返すなか、共和国軍のヘリック大統領は、一歩も退かぬ覚悟でこの総力戦にあたっていた。しかし、ギルベイダーの参戦により、戦況は徐々に暗黒軍にとって有利な方向へと傾いていく。そんなとき、山を砕き大地を揺るがす超巨大ゾイドが出現。一瞬にして数十体の暗黒軍ゾイドを撃破した。これこそヘリックが待ち望んでいた最終決戦用の切り札、キングゴジュラスである。その空前絶後の超破壊力の前に、暗黒軍は次第に劣勢に追い込まれていった。

だが、両国の存亡をかけた大決戦に決着がつこうとしていたそのころ、ゾイド星の運命を左右する大異変が起きようとしていた。はるか宇宙の彼方から、ゾイド星を含むゾイド太陽系に向けて、1つの巨大な彗星が大接近してきたのである。

彗星はゾイド星にある、3つの月のうちの1つに直撃した。すさまじい衝撃とともに月は崩壊し、砕け散った破片がゾイド星を襲った。破片は隕石と化して、猛烈な速度でゾイド星の中央大陸の反対側に落下。月の1つを失ったゾイド星は、引力のバランスを崩して地軸がずれ、落下した隕石は大爆発を起こして数十キロもの大クレーターを作った。その際の衝撃で地殻変動や大津波が起こり、中央大陸は3つの大陸に引き裂かれ、暗黒大陸の一部は海の中に沈んでいった。

共和国軍と暗黒軍による戦いの結末とともに……。

れとげ部!での評価

微妙げ!

ここが微妙げ!

オススメできるかと聞かれたならば……

「微妙げ!」と言わざるを得ない。「まったく面白くない」かといえば決してそんなことはないんだけれど。前述の通り「単調になりやすく飽きやすい」。ファミコンスペックではしょうがないのだけれど、ゾイドの攻撃がみんな同じなのでそれぞれの個性があまり感じられないのも残念なところ。ただ、ステータス画面に表示されるゾイドのグラフィックは良く描かれている。2人対戦プレイもできて、これさっきも言ったけど、前2作と同じ「3Dシューティングバトル」だったらメチャクチャ面白かった気がしてる。まぁ、3Dシューティングバトルの対戦をやるには、やっぱりファミコンではムリがあっただろうなぁ……とはわかってはいるんだけどね~。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    惑星Zi大異変直後の世界を描いた希少作。単調になりやすく、ゾイドに個性が感じられないものの、グラフィックはいい感じ。

タイトルとURLをコピーしました