銀河伝承 GALAXY ODYSSEY

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シューティング
  • 機種  :ファミリーコンピュータ ディスクシステム
  • 発売元 :イマジニア
  • 発売日 :1986年11月6日

ゲーム概要

『銀河伝承 GALAXY ODYSSEY』かぁ~、これも何かと「話題の種げ」にはなるタイトル! ――このゲームが発売された1986年は、言わずと知れた『ドラクエ』が発売された年である。家庭用ハードにもついにRPGブームの波が押し寄せようとしていたんだな。つまり、この時期は「いろんなゲームジャンルにRPG的な要素を加える」のが流行りとなりつつあったのである!

そんな中発売された本作は「シューティング+アクションRPG」という2つのゲーム性を持つ作品だった(同時期のゲームで言うと『スーパースターフォース』って感じ!)。この手法は、その後もいくつかの作品で使われたよね(『ガーディック外伝』などの秀作も生まれたりしたな!)

本作はこのゲーム性に加え、「ゲーム本体・副読本・カセットテープ」の「3つの媒体で1つの作品を構成」していたのが斬新で、今では「メディアミックスの先駆け」としてファミっ子たちの間じゃ知られているよ。ゲーム単体で遊べることはもちろん、同時にカセットテープのボイスドラマと副読本の設定資料によりストーリーを盛り上げつつ、さらには謎解きのヒントも得られるという画期的なものだった。主題歌には当時人気絶頂だった荻野目洋子さんを起用! 本作のイメージソング『ロマンティック・オデッセイ』は『六本木純情派』のB面にも収録されていたよ! ボイスドラマの声優も堀川亮さん、潘恵子さん、塩屋浩三さん、城達也さん――とかなり豪華だったな!

そんな『銀河伝承 GALAXY ODYSSEY』はイマジニアさんのファミコン参入第一弾となる「イマジニア的記念すべきタイトル」だったな。先にも述べた通り、メディアミックス的な戦略で売り出した「WAVE JACKシリーズ」の第一作でもある(「WAVE JACKシリーズ」は『消えたプリンセス』『聖剣サイコカリバー』と第三作まで発売された)。これはメディアミックスが当たり前となった現代からしてみるとなかなか先進的な試みではあったんだけど、結果として失敗に終わってしまったのである……。

その大きな原因は2つあったと私は考えている。一つは「ゲームそのものの出来がイマイチだった!」。ゲームの中心となるシューティング面は自機も敵も遅くスピード感がない。ここでお金や酸素を稼いで、これを消費しながらアクションRPGとなっている地上面の攻略を目指すのだけど、ここでさらに致命的な欠陥として「バグが多い!」ことが挙げられる。このゲームはとにかくバグが多くて、主人公が地形にめり込み動けなくなるなどは日常茶飯事。こうなってしまうともはや諦めて酸素切れを待つしかないっていうね!

もう一つは「ディスクシステムのゲームとしては高価すぎた!」。当時の定価は5000円で、これはディスクカードのゲームとしては「かなり強気の価格設定」。しかも「書き換えでの入手ができなかった」ため、お小遣いの少なかったファミっ子たちが手を出すには非常に勇気がいったんだよね。確かに「大きなパッケージにゲームの入ったディスクカード、カセットテープ、副読本、感性教育のしおり」と内容量を鑑みるなら一見お得感はあるんだけど――付録に予算を使うよりもゲーム本編をもっと練ってほしかったと今や思わずにはいられないのは私だけ???

ストーリー

外宇宙に移民先を求めた地球人が、2471年にキリル星を発見してから25年が過ぎた。現在はキリル暦23年。地球人とキリル原住民は同じ惑星の上で仲良く暮らしていた。

7月初旬の夜、1万年に一度というスード流星群が観測される。人々がその美しさに魅了される中、キリル人のキーナじいさんは「天から火の降る年には、石の悪魔が目を覚ます」と不吉な言葉を唱えていたが、誰も相手にするものはいなかった。ところがそれからほどなくして、流星群がもたらしたウイルスによって人々の皮膚が角質化する奇病「スード病」が広がり始めた。混乱を避けるために一般には伏せられていたが、この「スード病」を治療する手段は発見できず、いずれ患者は全身を角質層に覆い尽くされてしまう運命だった。

キーナじいさんの言葉を思い出したサトル、ライル、リタの3人は、古くからの言い伝えとスード病に何らかの関連があるものと見て老人に会いに行った。キーナじいさんが語る「恋人を石にされた青年が、神の国におもむいて薬を持ち帰った話」と、太古の石版の文字の解読結果を照合し、ラープ星系第4惑星ホープにスード病の治療薬があることが突き止められた。3人は宇宙港管理コンピュータ「マイミ」の助けで、登録を抹消された宇宙船に乗り込み、ホープ星へと旅立つ。

れとげ部!での評価

空回げ!

ここが空回げ!

メディアミックスの先走り!?

上でも述べた通り、ゲーム本編がちょっと残念だったな。やっぱりメディアミックスはオリジナルとなる作品が良いからこそ、他媒体の作品も生きてくるんだもんね! ――しかし不思議なのは、本作の開発を担当しているのはなんとあのアトラスさんなんだって!? しかも開発期間も当初予定の1年から半年ずれ込んでいるそうで、時間もそれなりにはあったはず……。なのにエンディングがいきなりフィールド画面上に「END」って出るだけって――やっぱり「バグか!?」と思ったな(どうやら本当のエンディングは付属の小説を読んでね――という趣向であったらしい)。まだ、設立したてでしょーがないような事情もあったのかもしれないな……。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    先進的な試みも結果的には失敗に。良いオリジナルあってこそのメディアミックス。サマランジャ~♪

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