基本情報
- ジャンル:RPG
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :M&M
- 発売日 :1991年7月31日
ゲーム概要
『おたくの星座 AN ADVENTURE IN THE OTAKU GALAXY』は1991年7月31日にM&Mより発売のファミコン・RPG――本作はまず、「2大巨匠、立つ!!」とパッケージ裏にも謳われているように、シナリオ原案を『俺の空』『サラリーマン金太郎』の本宮ひろ志氏、キャラクターデザインを『すすめ!!パイレーツ』『ストップ!!ひばりくん!』の江口寿史氏が担当している超豪華な顔ぶれ!
……しかしながら、ファミコンには「ビッグネームが揃うとコケる!?」というジンクスがあり、なかなか油断はできないんだけど。――てか、このタイトル知ってる?(マイナーゲーだよね?)
ストーリーは遠い未来、女尊男卑の世の中となり、男たちは「おたくちゃん」と呼ばれ、蔑まれていた。社会は荒廃し、謎の野獣が跋扈する地球を哀れに思った女神マーヤは、女神の親衛隊「オーロラ5人娘」を遣わす。だがしかし、彼女たちは野獣たちを操り、「おたくちゃん」を苦しめ始めた。そんな中、世の女に「本物の男」というものを見せるため、女神さまを本気で口説こうと立ち上がった一人の男がいたのだった――みたいな。
――ここで話はちょっとゲームから離れるんだけど、「これってオタク文化史的にいい史料になるんじゃないか?」と考えるのは私だけ? 今ではオタクといってもそこまで蔑まれるものじゃなくなっているけど、確かに当時「オタク」といえば「キモい」の代名詞的な扱いだった。しかしながら、蔑まれつつも作品を愛し続けてきたオタクたちの存在、そして広く一般的に親しまれるようなオタク作品を作り続けてきたクリエイターたちの努力を振り返りつつプレイしてみるならば――なかなか意義深いゲームなのではなかろーか!(うーん、どうだろ? 自分で言ってて「うーん、どうだろ?」)
はい、話を戻して。本作でまず特筆すべきはキャラクターグラフィックである。町の住人にも顔グラが用意されているなど、丁寧な作りが好印象なのだが、やはり何と言っても「オーロラ5人娘」! それぞれ大きなキャラ絵が描かれていて、さすが女性画に定評のある江口寿史先生のデザインだけにみんなすごく可愛い! 「次はどんな娘に会えるのかしら……」からの、「5人目のオーロラ娘 ミン」に会いたくて、つい最後まで一気にやり込んでしまったよ! これはファミコン美少女グラフィックの中でもかなりレベルが高いのではないかなと私は個人的に考えている!
システム面はオーソドックスなドラクエタイプのRPG。しかし、本作でどうしても指摘しておかなければならないのは「序盤のゲームバランスの悪さ」だ。よそでも言われていることなんだけど、最初の町の周辺なのに初期レベル(LV00)ではどうしても勝てない敵が4割くらいの確率で出現する。つまり、それらを避けてレベル上げをしなければならず、ゲームオーバーになるとセーブしたところからやり直しとなって――せっかく稼いだ経験値がパー、これがなかなかにきつい! まぁ私はこの手の作業が嫌いじゃないからいいんだけれど、一般ウケは(特に現代では)しないだろうなぁ……。そこを乗り越えて、さらに途中の「お金稼ぎイベ」をどうにか耐え抜ければ、インターネットで攻略情報を検索できる昨今、クリアは不可能ではない。ただし、そこまでしてクリアしたいかどうかは……(下へ続く)
ストーリー
時は未来。世の中は女の時代。世界の情けない男たちは、“おたくちゃん”とよばれ、蔑まれていた。社会は荒廃し、地には正体不明の凶暴な野獣、“シュラ”があふれ出す。この惨状を見かねてか、大宇宙に君臨する心優しき女神マーヤは、地球に向けて強力な使者を送りこんだ。それが、女神の側近の中でも選り抜きの親衛隊、オーロラ5人娘である。しかし、この使者たちの訪れは、決して男たちに希望をもたらすものではなかった。なんと、オーロラ娘はシュラを自在に操り、おたくちゃんたちを苦しめ出したのだ。女たちは口々に噂する。
「オーロラ娘は情けないおたくちゃんを滅ぼすために遣わされたのよ!」
……男たちがますます卑屈になってゆく中、ひとりの男が、“本物の男”をめざして立ち上がった。そう、それこそがこの物語の主人公、キミ自身なのだ!
取扱説明書 より
れとげ部!での評価
隠神げ!:
ここが隠神げ!
オタクが試されるRPG!
クリアまでやるかどうかは、「オーロラ5人娘にどこまで魅力を感じられるか」だと私は個人的に感じている。そんな、まさに「オタクが試される!」隠れた名作レトロゲームだと私は思うんだけど、どうでしょう?
コメント! (レトゲで一言!)
シナリオ・本宮ひろ志、キャラクターデザイン・江口寿史。「ビッグネームが揃うとコケる」ファミコンジンクス!? オタクが試されるRPG!!