ザナック

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シューティング
  • 機種  :ファミリーコンピュータ ディスクシステム
  • 発売元 :ポニー
  • 発売日 :1986年11月28日

ゲーム概要

『ザナック』は「『ぷよぷよ』で有名なコンパイル!」さんが制作して、ポニー(現・ポニーキャニオン)さんから発売された縦スクロールシューティング。オリジナルはMSX版――こちらも低いハード性能という制約があるなか健闘してはいるのだけれど、やっぱりファミコン版(ディスクシステム)の方が出来栄え的にも知名度的にも上だったんだよねー。そのため、一般的に『ザナック』といえばこのFC版を思い浮かべる人の方が多いって思ってる!

本作が発売された媒体はファミコンのディスクカードで、その片面に収まっていたな。ディスクの片面という少ない容量に多くの要素を詰め込んで、高速スクロール(厳密にはストロボ効果を利用した疑似高速スクロール)、美しくチラつかない(多くの場面でチラつきがほとんど気にならない)グラフィックなどを実現した力作だ! このゲームの優れたる部分は多々ありて、美麗なグラフィック・スピード感もさることながら、プレイヤーのレベルに合わせて難易度が自動調整されるAI機能(A.L.C.:Auto Level Control)も印象的だったな!(――まぁメーカー側の説明が曖昧で、連射機能を使っていたプレイヤーは常に高難易度にさらされたっていうご愛敬はあったけれど!)。また当時のゲームにはつきものだった隠し要素なんかも数多く盛り込まれていて、AI機能とも相まりプレイするたび新鮮な面白さがあったよね!

このゲームは「高難易度ゲー」としても知られてる。シンプルな縦シューだけど、出現する敵の量が鬼畜で、画面を埋め尽くすように弾幕を張っていくっていう――圧倒的な物量戦を仕掛けてくるんだな! その上、制限時間以内にボスを倒さなければ前のステージに戻されるステージもあるある。とはいえ残機アップが比較的容易で、その場復活という仕様を利用し、前半で残機を貯めては後半でそれを消費しながらゴリ押す攻略法なども生まれていたっけね。そんなこんな難易度は高くとも理不尽と言える感じではなかったように思ってる。

一般的な『ザナック』の評価としては、「ファミコンNo.1シューティング!」に推す声も多く、未だに支持され続けている。「れとげ部!での評価」は「高コスパげ!」。下に詳述するけど、やっぱりディスク片面・書き換え500円で長く安く遊べたのは、ファミっ子たちにとって一番うれしかったのではなかろーか!!!(それとも私だけか???)

ストーリー

最初は一つの点だったのかもしれない。数千年の年月を経てそれは宇宙を覆うほど巨大になっていった。はるか昔有機知性体が作り出したシステムは、有機知性体がいなくなった今日も活動を続けていたのだった。このシステムはある目的をもっていた。イコン(聖像)を正しく開いたものには知識を、誤ったものには攻撃―滅亡―を与えるという目的を。

ある日、イコンの一つが誤った方法で開かれた。システムは正しく作動し攻撃を開始した。おなじものたちがこんどは正しくイコンを開放した。イコンはシステムの中枢に攻撃中止を伝えた。だがここでこのシステムを作った有機知性体もおそらく知らなかったのであろうが、システムはこの中止の命令を無視したのだ。システムはこの時点で単なる殺戮装置と化した。

イコンを開いたものたち―人類―は危機的状況におちいった。イコンは幸い正常に作動し、手持ちの知識を人類に与えたが、所詮システムのセンサーにすぎないイコンでは、システム全体に対する知識を得ることはできず、その圧倒的攻撃力の前に人類のくり出す攻撃部隊は次々に撃破されていったのである。

いよいよ人類が滅亡の危機に瀕したとき、一つの可能性が提起された。

「システムは基本的に戦略マシンであり、多数同士の戦闘を想定している。単独でシステムに向って行けばシステムは効果的に対応できないのではないか。」

危険な賭けであった。だが可能性を求めてこの計画は実行された。新型戦闘攻撃機AFX-5810=ZANACを制作し、単独でシステムの中枢に侵入しこれを破壊した。危機は去った。――と思われた。

しかし敗北を喫したシステムは、爆発寸前他のシステムにこの事態を連絡したのである。すでにいくつかのコロニアムは連絡を絶っている。今回のシステムは前のシステムの数倍はありそうであった。最新鋭AFX-6502=ザナックが残された時間のなか再び単独で飛び立っていった。

取扱説明書 <ザナックストーリー> より

れとげ部!での評価

高コスパげ!

ここが高コスパげ!

片面500円で長く遊べた!

上でも述べた通り、本作が発売された媒体はファミコンのディスクカードで、その片面に収まっていたんだな。そして、当時は500円という破格の値段でディスクカードの書き換えが可能だった! つまり『ザナック』は『バレーボール』『プロレス』など片面ソフトの良き相方として安く長く愛されることに! ハッキリ言って本作は、本来ならばROMカセットのフルプライスで発売されていてもなんらおかしくないクオリティ! それがわずか500円で遊べるって!? このコストパフォーマンスは文句なしに最強クラス! 当時のファミっ子たちを驚かせた!(ところで、チラシには同時期に同社から発売された『子猫物語』の広告も見えるね。この2作品が同じ会社のゲームとは……とても信じられないきもちになるのは私だけ? ――まぁ開発元が違うのだろうことは今じゃわかってはいるのだけども……)

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    このクオリティで片面・書き換え500円は破格だったな。子猫物語と同じ会社のゲームとは信じがたい。

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