基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :EPIC・ソニー
- 発売日 :1987年6月27日
ゲーム概要
『所さんのまもるもせめるも』は1987年6月27日にEPIC・ソニーより発売のファミコン・アクションゲーム――ミュージシャン・タレントとして現在も活躍している所ジョージさん本人が企画・構想・キャラクターデザイン・BGMと全面監修したタレントゲー。同じタレントゲーでも『たけしの挑戦状』や『さんまの名探偵』に比べるとあまり知名度は高くないように感じられる。その理由は「良作とはお世辞にも呼べない出来栄え」と「クソゲーと呼ぶにはクソ要素のインパクトが大きくない」といったあたりにあるのではないかと私は考えているんだけど、どうでしょうね?
まず、本作は「ムダに難易度が高い!」。その主な要因は「所さんの武器であるところの水鉄砲の使い勝手が悪すぎる!」。水鉄砲には「WATERゲージ」が設定されていて、撃つ度にゲージが減り威力・飛距離ともに弱くなっていく。ゲージが0になっても水鉄砲を撃つこと自体は可能なのだが、水はほとんど飛んでいかずほぼ真下に落ちるようになり、ジャンプして敵の真上から撃たなければならないという離れ業も必要になってくる――ジョイカード(連射機)があれば飛距離の短い水鉄砲を高速で撃ち続けながら敵にタックルすることでゴールまで駆け抜けることができるらしい。
さらに、ステージボスを倒した後に複数の扉から一つを選択して進む場面があるのだが、これが完全にランダムで、運が悪いと何度も同じステージを回ることになり、なかなか先へ進めない! その上、BGMの出来が悪く、シンガーソングコメディアンである所さんが作曲しているだけに元々悪い音楽ではないはずなのだが、効果音がBGMに干渉して音程が狂いに狂って電波感が否めず……。極めつけはエンディングで、ラスボスは所さんの奥さんと思しきキャラクター(鬼嫁キャラを活かした設定だったのか?)なのだが、これを倒して迎えたエンディングにて、救出した娘が凶悪な姿に豹変し所さんに襲い掛かる! という、なんとも言い難いホラーな終わり方を演出してる――今でもこれをトラウマに挙げるファミっ子もいるほど!
ストーリー
ウサギ年の1987年、「マイルストーン」でブラブラしていた所さんは、突然所沢に残してきた長女「さやか」のテレパシーを感じる。「おとうさん助けて。ママがロボットみたいになっちゃったの。」急いで「マイルストーン」を出た途端に、ありゃ~見慣れた景色は「ファミコン」の街となり、日頃仲のよいスタッフは、レプリカントと姿を変え、所さんに歯向かってくるではないですか。所さんは、暴力ダメな人でやんすから、なるべく穏便に済ますつもりがどっこいこらさ。レプリカントの陰湿な強さったら泣けてくるのです。スタッフをレプリカントにしたのは誰か! 長女「さやか」は助けられるか! 都心を郊外に走りぬけ所沢へ急げ!!
取扱説明書 <あらすじ・・・・・> より
れとげ部!での評価
駄げ!:
ここが駄げ!
悲しいけれど終わりにしよう、きりがないないから!
そんなこんな「れとげ部!での評価」は「駄げ!」。『たけしの挑戦状』のようなインパクトのあるクソさはないが、ジャブのようなクソさがプレイヤーをじわじわと疲弊させていくタイプの駄ゲー。総評するに「タレント人気だけで売ろうとした半端なゲーム」と言ってしまって差し支えないと思われる。ちなみにゲームオーバーになると欧陽菲菲さんの『Love is over』のパロディが流れるんだけど、このゲームを端的に評していて、「そのとおりだなぁ」と――思わず電源を落としてしまったのは、私だけ?
コメント! (レトゲで一言!)
【裏技メモ】
〇無敵……タイトル画面で「上、下、下、B、右、A、左」の順に押し、Aを押しながらスタートすると、ライフとウォーターゲージが減らない状態になる。
〇面セレクト……タイトル画面で「上、下、下、B、右、A、左」の順に押し、Bを押しながら行きたい面の数だけAを押してスタートする(最後のBを押しつつAを押す回数を13回にすると、いきなり所さんの家―最終ステージ―から始めることができる)