基本情報
- ジャンル:RPG
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :BPS
- 発売日 :1988年7月14日
ゲーム概要
はい、今回は『スーパーブラックオニキス』ですね。スーファミっぽいタイトルだけどファミコンソフトなんですね。本作はPCゲーム『ザ・ブラックオニキス』の移植版・アレンジ版(同じゲームとは言えない位のアレンジが施されている)で、オリジナルの方は「日本初のRPG!」と紹介されることも多く、有名なタイトルみたい(私は知らなかったよ!)。ただし、発売日を基準とすればもっと前に出ていたRPGはいくつかあって、だから厳密に言うなら「『ザ・ブラックオニキス』は日本で初めて商業的に成功したRPGである」となるそう。「日本初の本格的RPG!」が最も的確みたいな。ちなみに日本では『ウィザードリィ』よりも先に『ザ・ブラックオニキス』が発売されているよ!(もちろん世界的には『ウィザードリィ』が先ね)
さて、このゲームがどんなゲームなのかを端的に言い表すなら「ウィザードリィ的なゲーム」である!(いや、3DダンジョンRPGって言えばいいんだけど)。プレイヤーはオニキスタワーという迷宮(ダンジョン)を探索する。パーティは最大5人、最初のキャラクター選択でキャラを選ぶほか、ダンジョン・街で出会った冒険者を仲間に誘うこともできる。キャラは死亡すると復活する手段が存在しない。なので慎重にプレイしたいところだけど、実際はどこでもセーブができるため、そんなに心配はいらなかったな。
本作は「RPG初心者向け」に制作されたゲームである。例えば、毒や麻痺といったバッドステータスが存在しない。そのため回復アイテムの種類も少なく、初めてRPGを体験するプレイヤーが混乱しないように配慮されている。他にも戦闘中のキャラクターの体力をバーで表示したり、視覚的にわかりやすくするような工夫が見られる。ビジュアル面にこだわっていて、その最たるものが「床屋(BARBER SHOP)」の存在。ここではキャラの髪型を変えることができ、女性っぽくしたり賢者っぽくできたり。ただし、兜を装備するとそのビジュアルも反映されるため、髪型隠れてしまう――みたいな、こだわり同士の相殺なんかもあったなぁ。
そして本作で絶対語らねばならぬのが「なんと全編英語表記」なのである。低年齢層がメインのファミコンでこれはどうだったんだろうね? まぁ英語の勉強になるとか、前向きに捉えることはできるかもだけど。英語表記は雰囲気的には悪くはなく、私は割かし好きかも(でも、やっぱり一般的に日本人向けではなくなっちゃうよね)。主な製作者が海外の人(ヘンク・ブラウアー・ロジャース氏)であり、何人もの外国人スタッフが関わっているためのこの仕様だと思われる。このためオリジナルの『ザ・ブラックオニキス』も「純粋な国産RPGではない!」と「日本初の本格的RPG!」説を認められない有識者もいるんだって。――とはいえ「日本の多くのプレイヤーにRPGの楽しさを広めた」功績は小さくないのではなかろーか。発売年代的に見ればFC版の『スーパーブラックオニキス』だけでその評価はちとキビシイ感あるかもだけど、オリジナルの功績を決して無視できない私がここにいるよ。
ストーリー
わしの名はムーンドッグ。40万年の長きにわたり、ブラックオニキスを見守ってきたアイシャ神族の生き残りだ。しかし わしの寿命もあとわずかだ。死に臨むにあたって、わしは未来をうらなってみた。そのとき、おまえたち人間の子孫の恐ろしい所業を見たのだ。わしには、もうどうする力もない。おまえに最後の望みをつないで、ブラックオニキスの伝説を話そう……。
神々がまだこの地で暮らしていた頃、平和なこの世界に大異変が起こった。ラグナロックが出現したのだ。ラグナロックは、すべてのものを闇の中へ吸い尽くす恐ろしい穴だ。この地もあとわずかで消滅するところだったが、神々はこの世で最も光り輝く宝石オニキスを作り、それをラグナロックの深淵に投げ込まれたのだ。光と闇が激しくぶつかり合った後、オニキスの光はラグナロックを包み込んでしまった。計り知れない闇の力を封じ込めた宝石は、いつしかブラックオニキスと呼ばれるようになった。そして神々は、これをオニキスタワーと呼ばれる迷宮に隠されたのだ。
すべては、これで終わるかに見えた。しかし、今から800年後の人間は、愚かにもこの宝石に手を出そうとしておる。もしこの宝石に秘められているエネルギーを解放したなら、その瞬間にこの地、この宇宙が無と化してしまう。そうなってからでは遅いのだ。ブラックオニキスを本当に人の手の届かない宇宙の果てに葬り去らねばならない。だが、それをするにはわしは歳をとりすぎた。わしの代わりにこの塔の中に入り、なんとしても、その手でブラックオニキスを永遠の闇の中に隠してくれ。もしおまえが失敗したなら、この地の未来はもうないかもしれぬ…。
取扱説明書 <ブラックオニキスの伝説> より
れとげ部!での評価
神げ!:
ここが神げ!
日本のRPG史の出発点がここにある!
――と聞けば、一度はやっておきたくなるゲームだよね(ただし全編英語はハードル高い)。しかし説明書や攻略情報がなければ、まず何をやったらいいのかも割と不明な。決定ボタンはAなのかBなのか――操作やコマンドの意味がわかってくるとそれなりに面白くはなってくるんだけどね。
コメント! (レトゲで一言!)
イロ イッカイ ズツ。。。。