基本情報
- ジャンル:アクションアドベンチャー
- 機種 :ファミリーコンピュータ ディスクシステム
- 発売元 :イマジニア
- 発売日 :1986年12月20日
ゲーム概要
『消えたプリンセス』は1986年12月20日にイマジニアからファミコンディスクシステムにて発売されたアクションアドベンチャーゲーム。当時のディスクゲームとしては高価ともいえる定価5000円での販売ながらも、その内容は非常に豪華なもので、「ディスクソフト・カセットテープ・副読本・操作手帳・地図」など――すべてがバンドルされた黄色いボックス型のケースは売り場でも一際目立っていたっけ……。本作は、当時としてはまだ珍しかったメディアミックスの手法を取り入れた「WAVE JACKシリーズ」の第2弾で、イメージキャラクターに富田靖子さんを起用している。カセットテープには彼女が歌う主題歌とミニドラマが収録されていて――ひょっとしたら、こちらの方が記憶に残っているファミっ子も多いかもしれない(ちなみに、WAVE JACKシリーズの第1弾は『銀河伝承』、第3弾は『聖剣サイコカリバー』である)
さてストーリーは、王位継承を間近に控えたラビア国王女キララが親善訪問中の日本で行方不明となる。同時に継承の証たる「五種の神器」の所在も分からなくなってしまい、これに激怒したラビア国王は、現在日本で蔓延している流行性痴呆症の特効薬であるオニノフグリの輸出停止を宣言。国交回復のため、事件の捜査員として小林刑事が抜擢されるが……戴冠式までの30日以内にキララ王女と神器を探し出すことはできるのだろうか、といった壮大なものとなっている。そしてこのゲーム、おそらく一般的にはマイナーな部類に入ると思われるも、その「激ムズ難易度」で知っているファミっ子にはよーく知られているタイトルとなっている――その難しさは、同じくアクションアドベンチャーにて「クソゲー」の代表格として名高い『たけしの挑戦状』にも並ぶと言われるほど。
『たけしの挑戦状』といえば「理不尽な謎解き」の数々が有名だが、本作にも負けず劣らずの謎が散りばめられている。挙げ連ねていけばキリがないのだが、例えば「ほぼノーヒントで1マスのポイントを探り当てる」とか、当然(?)IIコンのマイク入力が必要な場面もあったり……。
しかし何より辛いのは「主人公がとにかくすぐ死ぬ!」ことではなかろーか!
街中でギャングに撃たれる、聞き込みに入った家で市民に殴られる、大家に殴られる、母親に殴られる、定食屋で食事をして食あたりを起こす――まさに大人の世界の理不尽さを子供に諭すために作られたかのような展開がテンコ盛り! マップもやたら広くて、聞き込みには相当の精神力が必要となる。さらに、このゲームには「ゲーム内時間」が存在している――街中では「リアル時間15秒につきゲーム内時間1分」が費やされる。夜にはギャングの出現頻度が高くなり、22時以降はアパートやホテルなどで眠る必要があったり(マイクラかっ!)。そしてストーリー上の「30日以内」という設定は当然の如くゲーム内時間でのタイムリミットとなっているため焦るし――とにかくストレスフル。
その上、本作は何かとお金がかかるのも特徴的で、小林刑事は公務員なのにアルバイトしたりもする――「理不尽」「病の流行」「時間」「お金」と、まさしく現実と非現実が微妙にリンクしているゲームともいえそう。正直、「クソゲー」と言ってもいいような気が私はしているんだけど、ネットの評価など拝読してみると意外や意外、好評価が多く見られることに驚く。……でも、まぁ言われてみれば確かに、昔のゲームにこれくらいの理不尽さは付き物で、まだまだソフト数もお小遣いも少なかった時代には、根気強く一つのゲームを楽しんでいたようにも思い出す(難しいだけに先に進めたときの喜びも相当あったな)。――そんなふうに振り返ってみれば、ファミコンとは本当にいろんなことを子供たちに教えてくれた良いハードだったなぁ……とか、懐古趣味的に浸ってみたり??
ストーリー
日本に親善訪問中だったラビア国の王女キララが行方不明となり、王位継承の証である「五種の神器」の在り処もわからなくなってしまった。
激怒したラビア国の王は、日本国内で蔓延している流行性痴呆症(パッパラパーになる病気)の唯一の特効薬であるオニノフグリの輸出停止を宣言する。
事件の捜査員として小林刑事が抜擢された。戴冠式までの30日以内にキララ王女と神器を探し出し、日本とラビア国の関係を修復しなければならない。
れとげ部!での評価
ヤバげ!:
ここがヤバげ!
下ネタ!
いやさ、激ムズ難易度もさることながら、下ネタは完全アウトじゃねって。よく任天堂の倫理規定を潜り抜けることができたな「ラビア」に「ふぐり」よ――と思うのは私だけ?(いや、「ふぐり」って雅語なの!? ……うーん、これらの単語だけなら今でも意外とイケるんだろうか??)
コメント! (レトゲで一言!)
ラビア国、オニノフグリ――これだけでこのゲームのヤバさがお分かり頂けただろうか。
任天堂のマリオもセックスシンボルばかりなので…
コメントありがとうございます。「そうなの!?」と思いました(しかし考えてみれば大抵のものはそうも読み取れてしまいそうなグリム童話のガジェット的な……?)