覇邪の封印

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:RPG
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :アスキー
  • 発売日 :1987年10月23日

ゲーム概要

う~ん。『覇邪の封印』かぁ……。まず言っておかねばならぬのは「破邪の封印」ではない!(……違うか?)

本作の最大の特徴といえば「布製のワールドマップと主人公のメタルフィギュア」が同梱されており、これらがゲーム攻略において非常に重要となっている点である! プレイ中はこのマップ上にフィギュアを置き、そして移動の都度、自分の位置を確認しながら進んでいくのだ! これは言わずもがな『ダンジョンズ&ドラゴンズ』などでおなじみの「テーブルトークRPG」の影響を受けたものと思われる。相棒の毒舌妖精(「割と役立たずね!」)がゲームマスター的な感じでお喋りしてくれるので、まるで本当にテーブルトークRPGを楽しんでいるかのようなプレイ感を体験できる!

しかしながら当時の(今も?)多くのファミっ子たちには「テーブルトークRPG」の知識はなかったのではなかろ―か……。同梱のマップとフィギュアをただのオマケとしか認識できなかったとしても不思議じゃないよね。ひょっとしたら中古でソフトのみ入手した人もいたかも……。そうなってくるとこの辺りが本作の評価を分ける要因となりそう。独自のゲーム性が「理解できない!」「めんどくさい!」と感じる人も多かったんじゃないかなぁ。このゲームは「視界が極端に狭い」のも特徴的で、フィールド画面は「3×3マス」の範囲しか表示されない(PC版は「1×1マス」でより狭くなっているそう。「無理げ!」だよね)。マップなしでは隣の町に行くのも難しかったな!

「ゲームは難しければ難しいほど面白い!」そんな時代、ユーザーフレンドリーなどといった言葉はまだまだ存在せず、本作の仕様はあまりにも大胆だった。ちなみにこれは「コピープロテクションのためだった」というのが一般的な見解となっている。さらに他にも本作には個性的な部分が多くみられる。例えば「モンスターがお金を落とさない(まぁ普通に考えればそうなるんだけど……)」「知名度というステータスが重要となっている」「ダンジョンのマップが絵やメッセージになっている」などなど。

うん、ここまで述べてきた通り、割と独創的なRPGね! しかしながら、そんな特徴の数々からは意外に思えるほど、イベントや謎解き要素は少なめ。自由度は高いようでいて、実際には縛られた部分が多い印象を受けるな。戦闘バランスはきつめ、何度も死にながら解法を探っていくゲーム性は、当時のPCゲームの典型である。あと、これはファミっ子にとってはとっても大切なことだと信じているんだけど、このゲームはとっても「あは~ん♡」(通じるかしら?)。妖精さんは裸に見えるし、仲間の女性(メディア)がやたらセクシーだし、ラスボス(テラリン、ちなみにラスダンはマッピングするとこのテラリンの姿が浮かび上がるしくみとなっていて、彼女はその胸の突端にいるらしいよ! しかも、めっちゃ強い!)もやはり服着てないし!? これはオリジナルの開発元である工画堂スタジオさんが「大人のゲーム」を手掛けていたのが影響しているんじゃないかなぁ。80年代中盤までは「え、あの大手メーカーが!?」って思うくらい多くのメーカーが参入していたからね大人のゲーム(光栄、エニックス、日本ファルコムなどなど)。本作の本ブログでの評価は「隠神げ?」とむしろお聞きしたい。現在でもFC版をはじめほぼ全てのバージョンがDL配信されているんだけど、これは需要があるからだと考えてもいいのかしら。隠れていない神ゲーの可能性ある?(あるいはやっぱりクソゲーの可能性も???)

ストーリー

君は知っているだろうか、我々の世界とは全く別の時間と空間に包まれた世界のあることを――。ここは、様々な神獣、魔獣が存在し、いまだ剣と魔法が君臨する、幻想の異世界なのだ。

その昔、この世界は大いなる恐怖に支配されていた。バァンドゥラと呼ばれる、不気味な異次元の通路を通り、邪悪な異次元魔獣が次々とこの地へ侵入し、人々は恐怖と混乱に脅かされていたのだ。しかし伝説の勇者イアソンが、自らの命と引き換えにバァンドゥラの通路を塞ぎ、この地に平和が訪れたのである。

その後、平和な時代が幾世代も続き、ここ「聖アルカス公国」でも人々は豊かな生活を送っていた。だが、平和な日々は、いつしかバァンドゥラの恐怖をも忘れさせていったのである。そして、その事を知る者すら数少なくなった時、不幸は再び襲いかかってきた。――無知なる者が、バァンドゥラの封印を取り去ってしまったのだ! バァンドゥラの通路は再び開かれ、凶悪な異次元の軍勢を吐き出し始めたのである。

しかし、アルカスの兵は予想以上に善戦し、大いなる犠牲を払いながらも、異次元の軍勢をなんとか退ける事に成功した。…だが、たとえ一時的に敵を追い払うことはできても、このままでは敵の攻撃に怯える日々はまぬがれないであろう。やがて人々は希望を失い、山河は荒れ果て、そしていつの日か…。

しかし望みが消えた訳ではない。アルカス王家には古くから伝わる一つの言い伝えがある。――「この世界のどこかに、異次元の通路を塞ぐ方法が隠されており、先史の勇者イアソンこそが唯一それを手に入れ得たのだ」――と。

かくしてアルカスを治める長老達は、一人の若者を選び出し、異次元の通路を塞ぐ方法 ―「覇邪の封印」―を手に入れるべく、諸国をさまよう旅へと向かわせた。この若者こそが、後の覇邪の勇者アーガス、即ち君なのだ。

取扱説明書 より

れとげ部!での評価

隠神げ?

ここが隠神げ?

独自の仕様を受け入れられるか?

――だよね、たぶん。テーブルトークRPG好きは好きそう。逆にこのゲームが好きならテーブルトークRPGも好きそう。グラフィックや世界観はいい。私は毒舌な妖精さんが割と好きね! ……でもね、最後にこれだけは言っておかなければならないんだけど「最大119文字のパスワード」は長すぎ!

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    箱と中身が豪華だったよね~。「死んじゃったのー! 割と役立たずね!」って妖精さん割と口悪いよ!

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