基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ナムコ
- 発売日 :1986年4月18日
ゲーム概要
『ディグダグII』は1986年4月18日にナムコより発売のファミコン・アクションゲーム――先に評価を言ってしまうと「名作の陰に埋もれてしまった続編!」「隠れた名作!」だと私は思ってる。本作は言わずもがな、1982年に発売された『ディグダグ』の続編(アーケードのFC移植)で、前作があまりにも有名過ぎたため、「ディグダグといえば穴掘りでしょ! 穴を掘らないディグダグなんてディグダグじゃない!」との意見も多く――大ヒット作の続編ながらも「イマイチ存在感が薄い作品」となっている。
――そんな評判の通り、今回のディグダグは土の中ではなく、「海に囲まれた地上の島」が舞台。おなじみのプーカとファイガ―の2種類の敵をポンプで膨らませて破裂させる「プクプクポン」は『2』でも健在。そこに加わった新システムが「島クズシ」だ。これは予め島の地面に打たれたクイをAボタンでさらに打ち込むと、ディグダグの向いている方向へヒビ割れを入れることができる。このヒビをすき間なく繋ぐと面積の小さい地面が陥没し、そこに敵を誘引・巻き込んで一気に倒す! ――爽快感ある仕様となっている。この陥没は自分が巻き込まれるとミスになるため使いにくい場面も多くあるのだが、逃げ場の少ない地形と敵のスピードが速くなる後半では、前作のようにポンプだけでクリアするのはほぼ不可能な面も見られ、「いかにして敵を誘い込みつつ効果的なポイントで地割れを起こすか」――パズル的な要素がある。
地割れで多くの敵を倒せば、当然得点も増える。また、各ステージにて地割れを3回起こすと、ランダムな場所に「ベジタブルターゲット」が出現、ボーナスポイントが得られる。さらには、1ブロック分だけ地面を崩すと海面から魚が跳ね上がり、それをポンプで突けば得点になるという新しい演出も光ってる――魚を登場させるのはそこまで難しくないけど、飛んでる魚にタイミングよくポンプを放つのはなかなかに難しい……。赤い魚は500点、ごくまれに出現する紫の魚は一気に5000点入るとあって、やっぱり狙いたくなってしまうのは私だけではないはずだよね! ステージは全72面構成。後半はスタートと同時に瞬時の判断で杭打ちのボタン操作を迫られる場面もあったりして、難易度は決して易しいとは言えない。――とはいえ、無限コンティニュー制であるため、根気よく続ければクリアは可能だ。その上、「面セレクト」や「フリープレイ」といった裏技も用意されており、かなり親切な作りとなっている。
- 面セレクト………タイトル画面で「Ⅰコンのセレクト、スタート、Aボタンを同時に押す」。面セレクト画面になれば成功。十字キーで好きな面を選べる。
- フリープレイ……面セレクトの裏技で15面をプレイし200点だけ取って全滅する。ゲームオーバーの表示が出ている間に、「ⅠコンのAボタンとⅡコンのBボタンを押してスタートする」とタイトル画面へ。そのままゲームを開始すると残機が「HERANAI」と表示され、フリープレイが可能となる。
ストーリー
海にポッカリと浮かぶ平和な島々。ここを守るのがディグダグ第二の仕事であった。平和は長く続かない。宿敵プーカ&ファイガーが土中をぬけて島荒らしにやってきた。ディグダグに先見の明あり。この日の為に島にクイを打ち、必殺武器ドリルを用意していたのである。大ワザ「島クズシ」小ワザ「パンク」を使ってモンスターを退治しろ。島の数は、72。その形とクイの本数に応じた戦略が必要だ。
れとげ部!での評価
隠神げ!:
ここが隠神げ!
名作の陰に埋もれた名作
ファミコン時代のアクションとしては間違いなく良作の部類に入ると思うんだけど、このゲームはまずACでリリースされた際に「メインステージのBGMが1曲のみ」「前作と同じで敵が2種類しかいない」など、「3年経っている割には進化が見られなかった」という指摘は確かに否定できない。FC版で曲数など多少は改善されたものの挽回するまでには至らなかった印象を受ける。『ディグダグ』は「シンプル過ぎるシステムがウケた!」だけに、新システムの「島クズシ」もそこまで難しくないとはいえ、前作よりは複雑になった感が否めず。でも、実際プレイしたファミっ子たちには「『II』の方が好き!」との声も多い。16面毎に用意された「DIGDUG THEATER」も『パックマン』の「コーヒーブレイク」を彷彿とさせてなんか癒された思ひ出。「二作目ってのはたいがい駄作になる」とはいえ――本作は決して駄作ではないと私は思っているよ!
コメント! (レトゲで一言!)
名作の陰に埋もれた名作。戦略的島崩しゲーム。「穴を掘らないディグダグなんてディグダグじゃない」とはいえ私は好きだな。