基本情報
- ジャンル:体感型スポーツ(エアロビクス)
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :バンダイ
- 発売日 :1987年2月26日
ゲーム概要
『ファミリートレーナー エアロビスタジオ』は1987年2月26日にバンダイより発売のファミコン・体感型スポーツゲーム――「体でするファミコン」であるところの「ファミリートレーナーシリーズ」第三弾は「なんとエアロビクス!」っていうよね~。てか、「そもそもエアロビクスとはなんなのか?」ご存じだろうか。
エアロビクスとは、アメリカのケネス・クーパー博士によって開発された「有酸素運動を行うことで全身の持久性を高めるトレーニング理論」のこと。クーパー博士が著した本の名前が「エアロビクス」であったことから、その名が世に広まった。元々は「NASA宇宙飛行士の心肺機能を強化するトレーニングプログラムの一環として開発された」このエアロビクス理論にダンスの要素を取り入れて、1980年代に発明されたのが現在の「エアロビクス(エアロビクスダンス)」。つまりエアロビクスとは「有酸素運動」全般を指す言葉であって、ジョギング、サイクリング、あるいは水泳なども広義の意味ではエアロビクスといえるのだそう。日本では1981年に女性を中心にブームとなったんだけど、私の中でのエアロビクスといえば、『ドラゴンボール』の亀仙人がテレビでエアロビを見ていたり、修行に取り入れていたりしてた思ひ出。「修行(トレーニング)として意外と理に適っていたんだなぁ」と今更ながらに実感したっていう――初っ端からどうでもいい話を失礼しました!
さて、前置きが少し長くなってしまったけれど、本作はそんなエアロビクスをファミコンゲーム化した作品――エアロビのビデオを見て、その動きをマネする感じをゲーム機を通して行うようにしたのが画期的だったな! 上の写真のような専用のマット型コントローラーを使用してプレイする――現在ではレッグバンドだったりリングコンだったり、フィットネス系ゲームの専用コントローラーも進化しているけれど、昔はこんな感じのマット型コントローラーだった。そのため、「『ダンスダンスレボリューション』の先駆け的なソフト!」と見られることもあって、有識者の間では「ゲーム史的にも注目すべきタイトル」なんていわれることも。
コースメニューは4つ。
- エクササイズスタジオ……画面上のインストラクターの動きに合わせてマットキーの上でエクササイズ。1~8までのクラスがあって、だんだん難しくなっていく。
- スタンプ……エクササイズスタジオでは1~7のクラスで各クラス毎に合格すると「合格スタンプ」が表示される。このスタンプナンバーをスタンプ入力画面で入力することでつぎのクラスからスタートできる(パスワードコンティニュー)
- プレイスタジオ……「メロディステップ」「メロディダンシング」「エアロステッピング」の3つから成り、それぞれ、体で作曲したり、メロディに合わせて鍵盤を踏んだり、好きなポーズで指定されたポイントを押さえていったり――と、エアロビとはまたひと味違ったゲームを遊ぶことができる。
- エアロビコンテスト……基本は「エクササイズスタジオ」と同じルールだが、得点方式が異なるモード。5分・10分・15分・20分の4コースが用意されており、100点からスタートしてミスする度に減点されていく。
ゲームというよりは実用ソフトといった色が濃い本作ではあるんだけれど、得点要素を取り入れることで「ビデオをマネするだけでは体感することができないゲーム感覚」をうまく再現できていると私は考えているよ。作曲ができるファミコンソフトといえば、音楽とゲーム(シューティング)を融合したディスクシステムの『オトッキー』がパッと思い浮かぶんだけど、『エアロビスタジオ』の「メロディステップ」の方が何気に先行している点も個人的に評価したい(『オトッキー』の発売日は1987年3月27日と『エアロビスタジオ』の約1か月後の発売となる)。現在のフィットネス系ゲームの隆盛を鑑みるに「かなり先見性のあったレトロゲーム!」だといえそうだよね!
れとげ部!での評価
母げ!:
ここが母げ!
母と娘のファミリートレーナー!
――と、当時のテレビCMでは紹介されていたんだな。ファミコンの時代、やっぱり「ゲームは子どものおもちゃ」というイメージがまだまだ強かった印象を持つけれど、中には親がハマるソフトもあったりして本作もそのうちの一つだったかもしれないね(本気でやればまじやせられそうな感あるある!)。親がハマることで新しいソフトを買ってもらえたり、ファミコンをやっていてもあまりガミガミ言われなくなったのは私だけ?(『ドクターマリオ』が異常に上手だったのは、私のお母さんだけだったのかなぁ……?)
コメント! (レトゲで一言!)
現在のフィットネス系ゲームの先駆け。母と娘のファミリートレーナー。本気でやればまじやせられそうな感あるある。