キングコング2 怒りのメガトンパンチ

基本情報

• ジャンル：アクションアドベンチャー
• 機種　　：ファミリーコンピュータ
• 発売元　：コナミ
• 発売日　：1986年12月18日

ゲーム概要

『キングコング2 怒りのメガトンパンチ』は1986年12月18日にコナミより発売のファミコン・アクションアドベンチャーゲーム――ご存じ（？）アメリカが生んだ怪獣「キングコング」を操作して暴れまくる！　まさにメガトンパンチの効いた面白さだ！　本作は同年に公開された映画『キングコング2』のファミコン化作品。調べないと分からないので、意外と誤解しているファミっ子も多いかもしれないけれど、『2』は映画のタイトルをそのまま引用しているだけであって、「シリーズ第2弾というわけではない」っていう――このゲームを紹介するときはまずこれを言うのがお約束なんだな！

ストーリーは、研究所に捕らえられたキングコングが、同じく捕らわれてしまった彼女・レディコングを救出すべく脱出して、軍隊やモンスターと戦う！　――映画を見ていなくてもゲーム冒頭で大体の趣旨は理解できる、簡素な演出がなかなかいいね！　キングコングの攻撃方法は「パンチ・踏みつけ・岩投げ」の3つで、敵キャラをはじめ、建物・兵器などの障害物を破壊しながら進んでいく――『ゼルダの伝説』をイメージしてもらえたならドンピシャな固定画面スクロール移動とアイテム探索、人工心臓や薬瓶でキングコングを強化していく。ステージ（ワールド）は全9面。随所にあるワープ扉を使って進み、各ステージのボスを倒して計8つの鍵を手に入れる。ラスボス・サイボットコング（18体！？）をすべて倒せばゲームクリアとなる。

このゲームの難易度はネットなんか見ると結構評価が分かれている。「簡単だ」という人もいれば「当時クリアできなかった……」というファミっ子も多い。アクション苦手な私としては「簡単そうに見えて、じつは意外と難しい」と言いたい！　ステージ移動やアイテム入手に使うワープ扉は、どこがどこに繋がっているのか把握しないと、いきなりボスと出くわしてやられてしまうことがある。ラストの隠し通路なんかも自力で見つけるのは大変――でも、確かに当時これを易々とクリアしてしまうファミっ子がいたっけ……、マッピングもせず「どこに何があってどうすればいいのか」、攻略サイトもなく完璧に把握していたんだから、子供のゲームに対して発揮される能力って凄いよね！　――ちなみに開発サイドも「難易度は高い」と思っていたのか、本作にはコンティニューや面セレクトの裏技が用意されている。

• コンティニュー……ゲームオーバー画面で「B、A、スタート」の順にボタンを押す。
• 面セレクト…………タイトル画面で「右、左、右、左、B、A、上、下、上、下、A、スタート」の順にボタンを押す。成功すると、1面のスタート画面が始まり、ⅡコンのAで面セレクト――ボタンを押すごとに次々と面が変わっていく。

さらにエンディングにも裏技があって「クリアにかかった時間に応じてメッセージが表示される」――プレイヤーの努力を労う粋な演出となっている。例えば、1時間でクリアすると「キミワテンサイダ」、10時間だと「キミワエライ」、24時間以上かかってしまうと「キミモシツコイ」など24時間分（24パターン）が用意されているそう。こうした裏技が豊富な点も子供の頃は嬉しかったなぁ。

• クリアメッセージ……エンディング画面でコングの子供がピースサインを出したら「AとBをずっと押し続ける」。すると、「THE END」の画面でクリア時間によりメッセージが表示される。

ストーリー

キングコングが恋をした。そのヒロインの名は、レディーコング。しかし、幸せな二人が突然、引きさかれる。レディーコングが、何者かによって連れ去られてしまったのだ。

さあ、大変だ。コングは怒り狂った。恋人を取り戻すためなら、軍隊だろうとモンスターだろうと、命がけで戦うまでだ。メガトンパンチをくらわせてやれ！　行く手をさえぎる迷宮と敵の攻撃を突破し、レディーコングを救出するんだ。準備はいいかい！？　これからは、君がヒーローなんだ。

取扱説明書 ＜ストーリー＞ より

れとげ部！での評価

神げ！：

ここが神げ！

映画を超えた！

そう思っているのは私だけ？　いや、まぁ映画の方が「微妙……」だったからかもしれないけど！　映画は『1』に比べるとアクションもストーリーもなんかイマイチ。しかしファミコンのキングコングは大暴れして破壊しまくる爽快感があったし、愛する彼女のために戦う彼は最高に漢々していて感情移入できるのもまた良かった。コナミ矩形波倶楽部によるサウンドも最高で、1面のメインBGMはゲームの世界観にピッタリなノリの良さだ。――映画を見てファミコンにあまり期待していなかった人は、良い意味で裏切られたのではないかなぁ……（やっぱり私だけ？）。個人的には傑作と断言できる一本だけど、版権ものの宿命として移植・配信は今後とも難しそう……ファミコンにはそういう原作ゲーがままあって、そういう作品に触れるたびホント惜しいと思っちゃうんだよね～（これは私だけじゃないはずだよね！）