キングオブキングス

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シミュレーション
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :ナムコ
  • 発売日 :1988年12月9日

ゲーム概要

  • はい、今回は『キングオブキングス』ですね(「王の中の王」って無性にかっこいいフレーズだよね!)。本作は、ファンタジー世界で一国の主となったプレイヤーが、騎士やドラゴンを雇いながら戦っていくウォーシミュレーション。個人的には、ちょっと『オーバーロード』のアインズ様を彷彿とさせるタイトルである(「王の中の王」もさることながらソーサラーが魔法でアンデッドモンスターたるスケルトンを作り出すところとかもそう)

  • 本作が発売された1988年当時といえば「SLGが開花した年」といっても過言ではないって気がしてる。実際、前年まではほとんど存在しなかったSLGが多数発売された年である。これが示すは「ファミコンは子供のおもちゃから、大人の趣味へ……」ってことなのではなかろーか! 現代では当たり前となっている真実の走りがここにある、的な。PC向けSLGを嗜む大人たちをFCの世界へ誘った、みたいな?

  • もちろん、本作は大人だけでなく子供も楽しめるSLGだったな。
  • まず、当時のナムコさんといえば「絶大な信頼感があるメーカー」だった。「とりあえずナムコット買っときゃ問題ない」みたいなところがあった(私だけ?)。そんな同社はこの年、本作よりも先に『独眼竜政宗』『三国志 中元の覇者』を発売しており、この3作はそれまでSLGにあまり興味を持っていなかっただろう層にまで、その絶大なるブランド力をもって強くアピールしていたのである!

  • そのため、これらのゲームで「初めてSLGをプレイした!」というファミっ子も多かったのではなかろーか。しかも本作はもはやRPGでおなじみとなった「ファンタジー世界」がベース。多くのプレイヤーに受け入れられやすかったのは言うまでもない。
  • さらに、本作はシステムが比較的わかりやすい。町を占領して資金を得て、その資金でユニットを雇う。そのユニットはナイトやエルフやゴブリンといったやっぱりファンタジーでなじみ深いもの。しかもグラフィックはどちらかといえば可愛らしく、これがSLG独特の小難しい雰囲気を打ち消すのに一役買っていた。もしもPC向けSLGのように文字や数字の羅列だけだったなら、やはりファミっ子たちには敬遠されていたんじゃないかな。

  • しかしその可愛らしい見た目に反し、システム面はしっかりとしていて、「ユニット間の相性に三すくみを取り入れる」「ユニットによって得意な地形がある」など、ウォーシミュレーションに必要な要素はちゃんと組み込まれている。その完成度の高さは現在プレイしてみても実感できると思う。
  • とくに「ユニットを育てる」のが楽しかったな。ユニットは戦闘することでレベルアップ、さらにナイト・モンク・ソーサラーの人間系ユニットについてはレベルMAXになれば「ナイト→シルバーナイト→ドラゴンナイト」など、3段階にクラスチェンジが可能だった。ソーサラーはウィザードになると攻撃魔法である「バル」が強化され、モンクの魔法「ユンク」は食料補給のみならずユニット補充も可能になるなど、クラスチェンジしたユニットは戦況を一変させ得る強さを持っており、ユニットの成長に無関心なCPUとの戦いにおいては一騎当千の活躍が期待できた。もう一つの人間系ユニットであるファイターは非力ながらも町を占領できる唯一のユニットであり、戦略的価値が高い。その他、航空ユニットであるハーピーやグリフォンの移動力は脅威となるし、水地形に特化したサーペントなど個性的なユニットも存在。多彩なユニットを大切に育てながらゲームを進めていく楽しみがあった。
  • そんな『キングオブキングス』の「れとげ部!での評価」はもちろん「神げ!」。たぶん続編はもう出ないと思うけど、幅広い層へ戦略SLGの楽しさを伝えた功績は決して小さくはなかったと、私は思っているよ!

れとげ部!での評価

神げ!

ここが神げ!

  • 永遠に語り継ぎたい
    ――ファンタジーウォーシミュレーションの楽しさを伝えた功績ね! 本作は比較的知名度が高い作品だと思うんだけど、公式的にはFC版とPS『ナムコアンソロジー2』収録のアレンジ版の2種類しか存在せず。つまり、続編がない! 当時、SLGとしてはかなりの人気があったはずなんだけど、おそらく開発元のアトラスさんが独自にゲームを発売するようになった関係上、シリーズ化が難しかったんだろうなぁ……、なんて想像してる。そうなってくると、今後も続編が制作される可能性は限りなく低いと思われて、もはや日の目を見ることはないタイトルなのかもしれないんだよね。しかし、まだまだSLGが一般的ではなかった時代に、多くのプレイヤーにその楽しさを伝えた功績は大きい。これはゲーム史に刻まれて然るべき事実だと私は思っているんだな!

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    キングオブキングスG!? ――って「すわ、続編キター--!?」かと思ってびっくりしたんだけど、本家とは全く別で有志が作り上げた続編だったな。

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