基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :タイトー
- 発売日 :1992年6月26日
ゲーム概要
今回は「『聖鈴伝説リックル』は『せいれいでんせつ・りっくる』と読む!」――と紹介するのがお約束となっている(?)『聖鈴伝説リックル』ですね。私の中では「ファミコン末期にひっそりと発売されていた良作アクションゲーム!」って感じ。販売元はタイトーさんなんだけど、厳密には同社が使用していた「ディスコ」ブランドからの発売で、開発元はタケルさん(なんか人の名前みたくなっちゃったけど、PCやメガCDで発売されたアドベンチャーゲーム『ノスタルジア1907』が有名なんだけど、知ってるかな?)
ゲーム内容は、サイドビューの比較的オーソドックスなタイプのアクションゲームである。勇者リックル・ドラゴンのキキラ・ゴーレムのガンム・マウスのコウという4キャラクターを切り替えながら進めていく、まぁたまに見る感じである。……しかし、主人公が勇者の少年なのはいいとして、ヒロインがドラゴンとか、仲間がゴーレムとねずみとか(とくにねずみとか!?)どーなんだろうね? だいぶ攻めてるよね! まぁ彼らは元々人間で、それぞれに理由があって今の姿になっているというストーリーを知れば、納得ではあるんだけども。
そうそう、このゲームは「ノンバーバル」という作風が特徴的で、それってすなわち「メッセージレス」のこと。セリフや説明などメッセージを一切使わない表現技法をあえて使っているそうなんだけど、私はゲームでそういった技法があることをこの度はじめて知ったな! たしかに「無声映画」のような独特の雰囲気が生まれて、上手く取り入れられれば優れた表現となりそうなんだけど、しかしゲームでやられると「ストーリーがわからんくて困る……」っていうのが、正直な感想で、とはいえゲームという表現に新たな可能性を見たような気がして、ここもなかなか攻めてるなー、みたいな(まぁファミコンゲーって多かれ少なかれノンバーバル的ではあるんだけど、それを狙ってやっているかどうかってところが存外大きい気がしてる)
――だいぶ逸れた話を元に戻して、4キャラはそれぞれ違った能力を有していて、「リックルは天井や壁に貼り付いて移動可能」「キキラは制限時間付き飛行能力」「ガンムはロケットパンチ&トゲの上をノーダメで歩ける」「コウは高いジャンプ力と狭い通路に入っていける」など。序盤は各キャラの紹介プロローグのようなカタチで、それぞれ4つのステージをクリアしていくことになるんだけど、後半は4キャラが集結して適材適所で切り替えながら進んでいくのが攻略のポイントとなっている!
本作の「れとげ部!での評価」は「隠神げ!」そして「高額げ!」。じつはファミコン末期には高品質なゲームが結構出ていて、しかし当時、それはもはやスーファミでは当たり前のクオリティで、「ファミコンでスーファミの当たり前をやることのすごさ」に気付けなかった若かりし日の自分を発見したり。そしてもはや言うまでもなく、ファミコン後期のプレミアム! 買っときゃよかった『聖鈴伝説リックル』と後悔してみたり。いろいろと思うことのあるタイトルが私にとっての『聖鈴伝説リックル』だったりするんだな!
ストーリー
古の時代、世界を脅かした魔王タ・キードは神々により封印された。戦いの後、神々の力は4つの聖鈴となりて世界各地へと散った。やがて、「聖鈴を手にした者こそ、伝説の勇者である」という言い伝えが生まれた。
以来、長らく平和な時代が続いていた。しかし、皇帝ハンス14世の治める世になったとき、突如として魔王タ・キードが復活を遂げる。ハンス14世は兵を率いて勇敢に立ち向かったが、さらなる力を蓄えたタ・キード率いる軍勢を前に、手も足も出なかった。
鈴の勇者の伝説を聞いた皇帝は、手紙を託した鳩を各地に飛ばした。そして、4人の勇者が集う。白き鈴の勇者リックル(少年)、青き鈴の勇者キキラ(ドラゴン少女)、赤き鈴の勇者ガンム(ゴーレム)、緑の鈴の勇者コウ(マウス)。皇帝はリックルを鈴の指導者に任命し、魔王タ・キード討伐の使命を託す。リックルと仲間たちは使命を果たすべく旅立つのだった――
れとげ部!での評価
隠神げ!:
……そして!
高額げ!:
ここが隠神げ!
ファミコン末期にひっそり良作!
最近思うのはこのパターン、地味に多いってことなんだよね。ファミコン末期ともなれば、開発側のノウハウもだいぶ育っており、ファミコンというハードの限界に挑戦したかのような、良質なゲームが出ていたんだな。しかし時代はスーファミ、メガドライブ、PCエンジンといったハードが出そろい、第3世代ハードの役目もそろそろ終わろうとしていた中、「スーファミなら当たり前」のことをファミコンでやっていたところで、大した感慨も抱かなかったあの頃の私をぶん殴りたい――とまでは言わないけれど、「スーファミの当たり前をファミコンでやることの凄さ」が解っていなかったのは、若かったなぁ……とは思ってる(……いや、誰目線で語っているんだろーね私は?)
ここが高額げ!
ファミコン末期のプレミアム!
うん。もはやファミっ子には説明不要と思われるけど、ファミコン末期のソフトは流通量が少なくプレミア化しがち。本作もそんなプレミアタイトルの一つで、カセット単体でも2~3万円、箱説あり(完品)なら4~5万円を超え、さらに美品となると10万円~20万円で取引されるケースも!? 私がさっき、ちょっと某オークションサイトを覗いてみたところ「最高値なんと25万円!?」の値がついていたよ! 買っときゃよかった『聖鈴伝説リックル』!
コメント! (レトゲで一言!)
ファミコン末期にひっそり良作! ファミコン末期のプレミアム! 古き良きゲームに見た新しきゲームの可能性!