基本情報
- ジャンル:シミュレーション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :アイレム
- 発売日 :1988年8月19日
ゲーム概要
さて、これを読めたら相当「漢字センス」高いよね~『不如帰』(「ふにょき」じゃないよ「ほととぎす」だよ!)。そんな『不如帰』は1988年にファミコンで発売された「戦国SLG」である。
1988年は『信長の野望 全国版』『独眼竜政宗』などがファミコンで発売されていて、まさに「歴史SLG大豊作の年」だったよね!
『独眼竜政宗』は「初心者に配慮したライトなFCらしい作品」だった。けど『不如帰』はどちらかといえば『信長の野望』寄りの「硬派なマニア向け作品」だった。そのためか、セールス的には大きな成功を収めたとは言い難いものの、本作をプレイしたファンからは高い評価を得ている。後年になって「隠れた名作」として取り上げられることも増えたな!
本作の舞台は1555年の戦国動乱の時代、プレイヤーは全国にちらばる40人の大名から一人を選択、天下統一を目指すよ。ここでちょっとだけ裏話をすると、この「1555年」という設定は「開発者が斎藤道三のファンだから」(道三にも天下統一のチャンスを与えたかったからなんだって!)
ゲームは「1年を1ターンとし、これをさらに10フェイズに分けて、順番にこなしていく」。各フェイズで行える行動は決まっているため、急に「兵力を増やしたい!」と思ってもそうはいかない。基本的には収入が許す範囲でそのフェイズごとに最大限行動していった方がいいだろう。本作には「国の収入を増やすための内政コマンド」が存在しない。代わりに戦争フェイズが年3回もあり、「戦争重視のゲーム性」であることが窺えるよ。
また、本作は「FCでいち早く、数多くの配下武将を登場させている」のが大きな特徴である。「配下武将システム」については『信長の野望』でも「戦国群雄伝」(3作目)からだから、こっちの方が先だったのはすごいよね(ただし『三国志』では実装済み)。さらに「武将の能力値が見られない」というのも大きな特徴のひとつで、この仕様も開発者が意図したものであるそう(ステータス表示で武将の能力を判断することに疑問を感じたため)。「予告編」と題された「オープニング」のアニメーションも評判がいい(しかも、このオープニングで「究極のシミュレーション」「これがSG――シミュレーションゲーム――だ!」とさんざん煽ってくるんだけど、あながちそれが誇張だけでもないところも本作のすごいところだと思ってる)
そんな『不如帰』の本ブログでの評価はもちろん「隠神げ!」。DL配信や移植がないためか、ネット全盛のこの時代でもまだまだ「隠れた名作」という印象は拭えない。2010年に販売された本作の続編ともえいえる「戦国Spirits」はバグが多く評判はイマイチだったな。PSPの『戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱』はカードゲームになってもーたし。もっと再評価されていいタイトルだよね!
れとげ部!での評価
隠神げ!:
ここが隠神げ!
まさに隠れた究極の戦国シミュレーション!
ちょっとネットで見ただけでも好評価がずらり。総評するに「ムダのないシンプルなつくりなのに何度も遊べる戦国SLGの傑作!」って感じかな。「配下武将は4人まで(大名を含めると5人)」「プレイヤーの最初の能力振りが10ポイントしかなく弱い」など問題点もチラホラ挙がってはいるけれど、それらも「縛り」として楽しめる魅力がこのゲームにはある。大名を家臣として登用する裏技もあって「上杉謙信、伊達政宗、徳川家康、武田信玄、織田信長」など「自分だけの最強勢力」を作り上げる「仲間集め」、「全大名でクリア」とか、いろんなプレイスタイルが楽しめる。他にも、有名な話だと「川中島の合戦の発生条件」が現在でもまだわかっていないって。開発者自身も発生条件を失念しており「誰も見たことがない幻のイベント」とまでいわれてる。こういう話を聞くたびに「ファミコン奥深ぇ!」って感心させられるんだよね!
コメント! (レトゲで一言!)
読めるなら読んでみたまえ不如帰。ちなみに「大名を仲間にする方法」は「対象の大名を降伏勧告で配下にした後、上手く取り潰しを成功できれば、大名も在野武将の扱いとなり、新たに雇い入れることが可能になる」