基本情報
- ジャンル:パズル
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :タイトー
- 発売日 :1989年12月15日
ゲーム概要
はい。今回は、跳ね返るキューブがクセになる『フリップル』ね。このタイトルは1989年6月にタイトーよりアーケードにてリリースされたパズルゲームのファミコン移植。「昔ながらの思考型パズル」って感じのゲーム性で、落ち物パズルのような瞬間的判断力や、アクションパズルのようなテクニックは必要としない――誰でも親しみやすいといえそうな。また逆に、先読みの能力が必要となり、本作は詰め将棋のようにクリアまでの道筋を辿ることが可能で――この点はまさに「考えるのが好き」なパズラー向けとなっており、人を選びそうな作風だ。時間制限という足かせはあるが、腰を据えてじっくりと取り組みたい――そんなゲームなんだな。
このゲーム、プレイヤーキャラが「卵のようなスライムのような謎物体」となっていて、「こいつ一体何者なん?」――気になってしまってしょうがないのは、私だけ??? まぁ、そのことは下で詳述するとして。この自機を上下に動かし、持っているブロックを、積まれているブロックの山に投げる。同じマークのブロックに当てればそのブロックは消え、1つ奥にあるブロックと入れ替わり手元に戻ってくる。
壁に当たった場合はそのまま下方向に流れ、これを利用し縦方向からもブロックを消せる。――この繰り返しで、ブロックの山が規定数以下になればステージクリア。同じマークのブロックに当てられない状態になるとミスとなるため、「常に消すブロックよりも手元に戻ってくるブロックを意識して先読みする」必要がある。ミス後の救済システムとなる稲妻マークのブロックは「スペシャルブロック」(オールマイティブロック)と呼ばれ、どのマークのブロックでも消すことができる。時間切れでゲームオーバーだ。
こうして説明してみても――操作は至ってシンプルながら、ルールはちょっとだけややこしいかも。説明書を読まないと初めは「何をしたらいいのか……?」分からないファミっ子もいたことだろう。しかし、プレイするうちにだんだんとクセになっていく不思議な感覚がある。AC版とFC版でこのゲーム性に違いはないが、「自機とブロックの山の位置が左右反転している」という大きな特徴がある。さらにFC版では「アドバンスモード」が追加され、これは制限時間がなくなり1ミスでゲームオーバーとなる「詰めフリップル」といった内容となり、よりじっくりと考えるパズルゲームを楽しみたい人におすすめ(――例えば、『上海』が好きなら絶対好きだよねこれも。みたいな)
ストーリー
その昔――
全知全能の神は、天地創造のために5つの石を作った。その石には地・水・火・風・空とそれぞれに神の力が秘められていたという。時は流れて――
世界には5つの文明国が繫栄していた。その国々には昔より受け継がれてきた石があったが、人々はそれが何の意味を持ったものなのかは理解できなかった。平穏な日々が過ぎていった。神が怒った――
ある日、1国の王が、石の持つ意味を知り世界を支配しようという欲望にかきたてられた。それに怒った神は悪の心をもつ者すべて壁画に閉込めた。そしてすべての自然物を破壊し始めた。生き残った1部の者は第2の故郷を求めて、宇宙へと旅立っていった……
れとげ部!での評価
君誰げ?:
ここが君誰げ?
気になるプレイヤーキャラのお名前は……
アムシャ(Amsha)。インドの言葉で「神の一部が乗り移った者」の意。上のストーリーもそうだけど、FC版の説明書にはその辺一切書かれていないんだよね~(アーケードのゲームマニュアルには載っていたらしいんだが……)。しかしこのストーリーを読んでみてもアムシャの目的がハッキリしない。じつは、エンディングでリボンをつけた恋人らしき物体と絡み合うシーンがあって――つまり、そういうこと? てか、これ! たぶんただ単に抱擁しているだけの描写だとは思うんだけど……それ以上の何かをシているんじゃ……って、想像してしまうのは私だけ!? しかし、もしそうなら衝撃のエンディングだよねっ!(?)
(ちなみに主人公の名前を「フリップル」と思ってる人もいるかもだけど、タイトルの『フリップル』は「Flip(はじく)」と「Pull(引く)」を併せた造語なんだって)
コメント! (レトゲで一言!)
あの謎物体は何者なのか。その目的は何だったのか。エンディングが衝撃過ぎる。――と、思ったのは私だけ?