基本情報
- ジャンル:アクション
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :ソフトプロ
- 発売日 :1985年12月5日
ゲーム概要
- 主人公のカラテカ(空手家)を操作して、婚約者のマリコを連れ去ったアクマ将軍の部下たちを倒しつつ、道中の罠をかいくぐりながら、アクマ将軍を倒してマリコを救出するアクションゲーム。
- 元々はアメリカのブローダーバンド社から「AppleⅡ」っていうPC用にリリースされたゲームなんだって。これを作ったジョーダン・メックナーという人が有名で、普通のサラリーマンをやってたときにプログラムとか独学で、家に帰ってからたった一人で作り上げたんだって。それを聞くとすごいよね。
- でも本作は日本では「クソゲー」として有名。一言でいえば「攻略方法を知らないと即逝する理不尽な点の多さはマジ勘弁」って感じ。高いお金出して「無理げ!」だと憤懣やるかたなしに「クソゲー!」って言いたくなってもそれは仕方のないことだよね。
- とはいえ、のちの世――つまり現代では、評価されてる点はしっかりと評価されてる。たとえば、1対1で戦う格闘ゲームの要素。これは『ストⅡ』以前のゲームとしては画期的なことだった(『イー・アル・カンフー』とかもそうだよね)。
- さらにはキャラクターのモーションが当時としては細かく再現されている点。これは「モデルの動きをカメラで撮影、それをトレースしてアニメにする」――「ロトスコープ」というディズニーが使ってた手法を参考にしてる。メックナー氏は自らも空手を習っていて、師事していた師範に協力をお願いしたんだって。
- そうして完成した『カラテカ』は「より人間味を増したモーションで話題となった」――あの『プリンス・オブ・ペルシャ』の礎となっているんだよ。
ストーリー
史上最強の拳法でアクマ将軍を倒せ!
――マリコ姫は君の助けをまっている――一体どうしたというのだろう。村は焼かれ人影もない。何かとんでもない事が起こったようだ。無敵の拳法”南斗再試験”を体得し、カラテカになって戻って来た君は、ボウ然とした。「なんということだ!」愛するマリコ姫が極悪非道のアクマ将軍にさらわれた事を知った君の怒りは遂に爆発。「なんとしてでもマリコ姫を奪い返さなければいけない。」必殺拳を身につけた君の腕は鳴り、アクマ将軍への憎しみの炎が火をふいた。アクマの城で助けを待っているマリコ姫を救うのは君だ。もちろん城ではアクマ将軍の手下や罠が待ちうけている。しかし君の勇気とマリコ姫への愛が蹴りや突きを一層、するどいものにする。愛の力は何よりも強いのだ!さあ、君の力と技を十分に発揮して、愛するマリコ姫を一刻も早くアクマの城から助け出して欲しい。
取扱説明書 より
れとげ部!での評価
無理げ!:
ここが無理げ!
- 『カラテカ』といえば、まずは「スタート地点の崖」!
――一歩でも後退すると落ちて即逝! じゃあカラテカはどこから来て、なんでそんなとこに立ってるの!? って思うよね? 答えは「崖を登ってきた」(AppleⅡ版ではこのシーンがあるんだけどFC版ではカットされているんだよ。ミッション:インポッシブル!) - そして「戦闘前の礼」!
――これはネタだと思われがち。だけどちゃんと礼をすることで敵を弱体化(デバフ)できる。すなわち、ちゃんと礼をしないと最強状態の敵と戦う羽目になって、難易度が上がってしまう罠。
――AppleⅡ版ではただのネタだったみたいなんだけど、FC移植時にこの仕様を搭載……まあそれはそれでいいんだけど、せめて説明書には書いといて! 見栄ポーズ的なものだって思っちゃうから! - からの「ギロチンの柵」!
――これをくぐり抜けるタイミングが異常に難しい。これが日本における「クソゲー」評価の決定打になったのではないかと思われ。 - あと「アクマ将軍の飼っている鷹」!
――蹴りも突きもなかなか当たらない! - それから「妙にリアルなさざ波の音」!(ここは「神げ!」か?)
- そういえば『ストⅡ』の豪鬼も海外での名前は「アクマ (Akuma) 」だよね!
- 総じて「海外の人がイメージするちょっと間違った日本のお手本」的空気感!
――でもこれはネタとしては断然アリだよね!
コメント! (レトゲで一言!)
とはいえ数百円のアプリゲームならあきらめもつくだろうけど何千円も出して買ったゲームが理不尽なことだらけだったらそりゃあ納得いかないよね。『カラテカ』の当時の定価は4900円……今じゃ笑いの種げになってて昔からの友達と飲むとたまに笑い話として出てくる――とかなってたらいいよね。