基本情報
- ジャンル:落ち物パズル
- 機種 :ファミリーコンピュータ
- 発売元 :BPS
- 発売日 :1991年12月13日
ゲーム概要
『テトリス2+ボンブリス』は1991年12月13日にBPSより発売されたファミコン・落ち物パズルゲーム。前作FC版『テトリス』で不評だった操作性の悪さ(主にAボタンが落下、下キーで回転という操作系)を改善して対戦モードを追加した『テトリス2』と、そのアレンジゲームである『ボンブリス』が楽しめちゃうという――なんとも豪華な一本。タイトル的には「おまけ扱い」されているが、本作の目玉となるのはやはり『ボンブリス』の方だろう(『テトリス』はもはや説明不要に思われるが、『ボンブリス』については派生作品だけに知らない方もいるかも)。
まず、上から落ちてくるブロックを回転させつつ着底させるところまでは『テトリス』と同じ。しかし本作では「ただ横ラインが出来上がっただけではブロックが消えない!?」。その代わり、「完成したラインに赤い爆弾が含まれる場合はそれが爆発してブロックを消す」しくみ。この爆弾は「一度に多数爆発させた方が威力が上がる」、さらに爆発に巻き込まれた爆弾は誘爆するため、これが今までの『テトリス』にはなかった「連鎖」の要素を持ち、爽快感や逆転の可能性を生み出している。
爆弾は上から降ってくるブロックに混じっており、さらに正方形の形に組み合わせると巨大な爆弾「デカボム」ができ、これを爆発させれば通常よりも遥かに広範囲を破壊できる。『ボンブリス』に搭載されているモードは「CONTEST」「PUZZLE」「CONSTRUCTION」の3つ。
- CONTEST……………用意された100個のブロックを使い果たす前にフィールド上の全てのブロックを消去するステージクリア制。
- PUZZLE………………上から降ってくるブロックの数と形がステージによって決まっており、全てのブロックを使い切って全てのブロックを消すステージクリア制。
- CONSTRUCTION……PUZZLEモードのステージエディット機能。
以上のように、『ボンブリス』にはそのゲームルール上「エンドレスモード」に相当するモードが搭載されていない。また「CONSTRUCTION」はFC版のみのモードとなっている。
『テトリス』だけでも十分楽しめる本作だが、新システムによって「オリジナルに欠けていた爽快感」が生まれ、さらに進化した作品となる『ボンブリス』がやはり面白い。確かに、新しいゲーム性に慣れるまでは時間がかかるかもしれないが、しかし慣れてしまえば『テトリス』同様に(あるいはそれ以上に)ハマるパズルゲームとなっている。移植も3DS以降は滞っている現状だが、他の版権ものに比べれば断然期待が持てるので、機会があればぜひプレイすることをおすすめしたい。
れとげ部!での評価
神げ!:
ここが神げ!
豪華なのは中身だけじゃなかったよ!
本作は、開発陣が凄かった!
- プロデューサー……石原恒和(株式会社ポケモン代表取締役)
- ディレクター………中村光一(株式会社スパイク・チュンソフト取締役)
- 音楽…………………すぎやまこういち(ドラゴンクエストの作曲家)
さらには、マリオの生みの親として知られる宮本茂氏や、ゼビウスの遠藤雅伸氏までもが協力しているという超豪華ラインナップ! これ一説には、FC版第1作の『テトリス』に不満を持った業界の有志が集結した結果なんだとか……当時『テトリス』というゲームがいかに大きな影響を与えていたかという逸話――(いや、そんなことあるのか? いや、昔はあったんだろうな!)もはや伝説。ちなみに、『テトリス』の生みの親であるアレクセイ・パジトノフ氏は、本作の制作には関わっていないそう。氏は当時もいくつものパズルゲームを作っており、それらは内容は決して悪くないんだけど、なかなかヒットには至らなかった。むしろこの頃には、パズルゲームというジャンルは「日本の十八番」になっていた感さえあるよね。
コメント! (レトゲで一言!)
前作で不評だった操作性を改善し対戦を加えた『テトリス』とそのアレンジゲーム『ボンブリス』が楽しめる豪華な一本。しかし真に豪華なのは――