スーパーゼビウス ガンプの謎

ファミコン

基本情報

  • ジャンル:シューティング
  • 機種  :ファミリーコンピュータ
  • 発売元 :ナムコ
  • 発売日 :1986年9月19日

ゲーム概要

はい、『スーパーゼビウス ガンプの謎』な。これは言わずと知れた大ヒットシューティングゲーム『ゼビウス』の続編にあたるタイトルである。じつは『スーパーゼビウス』というタイトルの作品はオリジナルの1年後にアーケードで稼働しているんだけど――これは「オリジナルの高難易度バージョン」とでもいうべきものだった。なので、本作こそが正統的続編ということで、ハードケースパッケージに金色のカセットはメーカー側の気合の入れようが感じられ、ファンには大きな期待を持って迎えられたのである(この金メッキが非常に薄く、とくに角っこのところが剥がれやすかったの私だけ???)

この時期のファミコンのシューティングゲームは「付加機能を付ける」のが流行りになっていたっけね。そこで本作に付け加えられた要素は「謎解き」であった。この謎解きは「各エリアのクリア条件」となっており、その条件を満たさない限り「エリアがループする」仕組み。例えば「地上物のすべてを破壊」「特定の雲に突入」などがあった。これらはまったくのノーヒントで、『ドルアーガの塔』の謎解きをイメージしてもらえるなら、それにかなり近い感じ。4ループ目には敵が強力なものに変わり、5ループ目には自機が墜落してしまうため、いつまでも謎解きに時間をかけてはいられなかった。でも、中には1周目ではクリアできない条件もあったり。

そして、この「謎解き」が本作の評価を決定づけることになってしまったな。確かに意欲的な試みではあったんだけど、本作の謎解きは「シューティングゲームの爽快感を著しく損なってしまった」感あるある。とにかく敵を破壊して先へ先へと進んでいくのがSTGは楽しいのに、謎解きのために同じエリアをループしなければならないのは、如何にも冗長に感じられ。「パスワードによるエリアセレクト(裏技)」「元祖にはなかったパワーアップ」など時代の流れにあった進化もあるにはあったんだけど、「謎解き要素の蛇足感」が完全に足を引っ張るカタチに……。しかも前作がオーソドックスなシューティングとして大成功した『ゼビウス』だけに、それを求めていたシューターの謎解きへの評価がキビシイものになってしまったのは当然の帰結のように思われるんだな。

ストーリー

「多元宇宙で同時に進行している人類とゼビウス軍との戦いの物語の一片として」

地球の先住民族によって生まれた人工知能コンピューター「ガンプ」にとって現地球生命体「ホモ・サピエンス」は侵略者でしかない。「ガンプ」による「ホモ・サピエンス」の奴隷支配、及び植民惑星化計画がきっかけとなり始まったゼビウス軍の侵攻と人類との戦争は激しさを増し、泥沼化の様相を呈していた。機械文明の恩恵による労働からの解放と長期にわたる平和に慣らされた人類にとって戦いの長期化は過酷だった。

「ガンプ」は地球人類にその存在も、形状も、つまりそれが何を意味するものなのか知られてはいなかった。何度もスパイが降伏と偽って送り込まれたが、帰って来る者は誰一人としていなかった。そして戦場の敵の残骸にかつての同胞の姿を発見するに及んで、「ガンプ」とは降伏した者がその精神を改造されるため運ばれる場所ではないのか、と認識されていた。

精神を改造された者は逆にゼビウス軍の兵士となって戦場に送り込まれていたのだ。結局この戦いは人類同士が敵と味方とに分かれて戦っているようなものだった。たとえ死しても人類の誇りを守ろうと主張する者と、ゼビウス軍に降伏し支配されたとしてもまだ生き続ける事ができれば、再び平和な生活を得られると主張する者とで激しい議論が戦わされた。しかし長く激しい戦争は「ガンプ」の思い通り地球上のすべての生命体を虚無的に包み始め、降伏が最良という考えがかなり支配的になっていた。そんな状況時に……。

ゼビウス軍に唯一対抗できる最新鋭戦闘機「ソルバルウ」が主戦場付近の上空を敵と戦いながら飛行していた。敵の追撃をかわそうとある雲の中に突っ込んだとたん、閃光と衝撃が「ソルバルウ」を襲った。

雲を突き抜けるとそこは全く別の世界に変わっていた。時空間の歪みの磁場である地点に「ソルバルウ」は偶然に迷いこんだようだ。混乱する「ソルバルウ」に新たな敵の激しい攻撃が。そしてかつての同胞機「ファントム」が敵につれさられていく姿がかいま見えた。敵を撃破し「ファントム」を救出した機は、「ファントム」に搭載されたコンピューターに残されたデータから「ガンプ」の存在を知る。「ガンプ」は時空軸の磁場を意識的に何重にもはりめぐらしたスペースコロニーを建造していた。さながら迷路のように形成された時空間の歪みの謎を解明しなければ「ガンプ」の正体をつかむ事は出来ない。(人類を救う為には、「ガンプ」を壊滅するしかない。)ソルバルウはファントムに搭載されたコンピューターと共に、「ガンプ」の謎に挑むべく進攻を開始した。

取扱説明書 <STORY――from Another World> より

れとげ部!での評価

駄げ?

ここが駄げ?

謎解き要素は必要だったのか?

この一言に尽きるよね。ゲームとしての完成度は決して低くないし、意欲的な試みであったのは認めざるを得ないだけに、ちょっと残念なこの感じ。ドルアーガの時代に出ていればまた評価は違ったのだろうが、ドルアーガがなければそもそもこのゲームに謎解き要素はなかったかもしれず――これは言っても詮無い所。STG人気に陰りが見え始めていたのも、思えばこの頃だったかもしれないね。

コメント! (レトゲで一言!)

  1. 管理人 ぶちょー より:

    完成度に比して評価は低い、その理由とは? カセットの金メッキが剝がれやすいからじゃないよね(とくに角っこの部分)

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